【Chicagoのダウンタウンとミシガン湖】
シカゴから戻るとTOKYOは秋だった。
前日まで本当に暑かったのだというが朝晩の
さわやかな秋風と、虫の声を聞くとなんだか信じがたい。
たった1週間、不在の間に夏が終わってしまったようである。
夕方6時半にはとっぷりと陽が暮れて秋の夜長を思わせる。
7月までは気温が低めで、8月に入ったとたん
急にうだるような暑さに見舞われた2007年の夏。
いつもよりもちょっぴり短かったような気がする。
**************************
シカゴの話はまた次回、ということで
今回はこの夏にチャレンジした『セミ』の話。
お盆の真っ最中、近所の大好きなタイ料理屋さんの、
息子の同級生のご両親でもあるオーナー夫妻に呼び出された。
ぜひ食べさせたいものがあるのだという。
すごくおいしいものかな?と
期待感いっぱいでいそいそとお店に向かった。
**************************
こんにちは~と張り切って、
そして満面の笑顔でドアを開けるとカウンターの上には
カラっと音がしそうなぐらいにパリッと揚がった
“虫たち”が盛り付けられていた。
一瞬後ずさりをしそうになりながら、その物体から目を離せずに
そのままひとまず席に着くと、日本人オーナーのご主人は
「いや~、タイの東北地方では『セミ』を食べるらしいですよ。
私もさっき揚げたてを食べたけど結構イケますよ。
清水さんなら食べれるって思って電話しました!」と言う。
タイ東北部出身のコックさん一族もニコニコと笑っている。
昨晩、タイ人4人で近所の公園につかまえに行ったのだという。
真夏の夜の、都内の公園であっという間に4人で63匹。
驚くべき虫取り名人たちである。
**************************
タイでは、真夏の3月しか食べることのできない貴重品。
ラーメンが一杯6バーツぐらいに対して
一皿140バーツもする高級品なのだという。
そして、長寿と健康の薬でもあると聞いたとたん
せっかくだからチャレンジしてみよう!という気になった。
えぇい!と“清水の舞台”から飛び降りるような気持ちである。
“清水の舞台”は高い買い物をするときに使う言葉?
だったら“あとは野となれ山となれ”???
ちょっとニュアンスが違うが、ようするに半分やけっぱち?
のような気分で口にほおりこんでみた。
**************************
そういう時の私は、そういえばいつも子どもの頃から大胆だった。
友だちからは「本番に強いよね~」と半分呆れ顔で、
半分羨ましがられていた。
練習や実力以上の成績や結果を残していたからだ。
・・・たとえば、大学3年のピアノの試験の時。
---小学校の先生になる学部だったから、
有無を言わさず強制的にピアノの授業があった。
ラグビー部や柔道部のイカツイ体格の男の子たちが
部活の汗臭い格好のまま太い指で、背中を丸めて
一生懸命ピアノに向かっている後ろ姿は、なんだか
微笑ましく、そして涙ぐましくもあった。---
年明けすぐに後期の学年末テストがあるのを
すっかり忘れて、2日前に言われて気がついた。
これを落とすと単位がもらえない重要な試験である。
お正月気分にどっぷり浸り、周囲が気合を入れて
練習している気配などちっとも察知することができなかった。
しかも、ピアノは習ったことがない。
子どもの頃にピアノに通った人たちとは雲泥の実力の差が
ある上に練習もしていない自分にあわてふためき、
2日間、半分泣きそうになりながら練習をした。
仲間うちで模擬テストのように、先生役を決めて
教室に入るところから行う練習では、緊張というより
単なる練習不足で何度も間違えた。
あきらめて臨んだ本番のテスト。
自分でもビックリするぐらい落ち着いていて、
結局1ヶ所をほんの少しつまずいただけで
大筋でなんとか最後までを弾くことができたのだった。
そして、長い時間をかけて練習をしてきた友人は
緊張のあまり何度もつまずいてしまい、
テスト後私のそばにきて「KAORUって本当に本番に強いよね・・・」と
半ばうらめしそうにつぶやいていた。
でもだって事実だからしょうがないじゃん。と
ノーコメントを貫き通すのが「清水薫は魂がオトコ」と
言われるゆえんなのかも。
テニス部でも練習ではいまひとつパッとしないのに、
なぜか期待されている以上の成績を残して周囲を驚かしていた。
**************************
いざという時、不思議なくらい肝のすわる私が
口にした初めての『セミ』は『川エビ』の素揚げに近い味だった。
想像していたよりもいけるかも!というのが率直な意見である。
『タコ』を食べるなんて!という国民がいるように、
『セミ』を食べるなんて!と思うのは日本人だから
なんだと思っていた。
**************************
ところがどうして。
オーナー夫妻の奥さんは生粋のバンコク出身。
そういえば『セミ談義』にはほとんど参加しなかった。
あとから聞いたら「目」のあるものは、
たとえ魚でも怖くてたべられないのだという。
まして『セミ』なんて・・・。といったカンジ。
そしてその日の晩に久々に会った
北の都市、チェンマイの出身の近所の、
やはり息子つながりの母仲間。
彼女も「よく食べれたね~!私たべられない!」と
驚きを隠せない。
・・・その彼女を見て私も驚いた。
つまり『セミ』はある特定の地域の食べ物で、
それ以外のタイ人は、日本人と同じような気持ちになって
食べることができない“シロモノ”なのであった。
**************************
そういえばつい最近、「あなたのソウルは何タイプ?」という
雑誌の特集でチャート式別のチェックシートを
ワクワクしながら取り組んでみたら
『楽観的で冒険家のソウル』って分類されてたっけ。
好奇心旺盛で怖いもの知らず。
そんな魂の持ち主なのだと改めて自覚したこの夏。
強情だけれど、楽天的なマイペースさで
今までの人生をなんとか乗り切ってこれたのだと思う。
でも、やっぱりいつもいつも思うのは
楽しいチャンスを提供してくれる周りの人々のおかげ。
そして、失敗しても温かく包んでくれる周囲の心遣いが
いつも私を伸び伸びと育てて下さっているのだ。
秋の気配を楽しみながら、またいろんなことにチャレンジしたいな
今年の秋は、またまた全国さまざまな場所に足を運ぶ
ことになりそうだから、たくさんの秋を満喫できそう
・・・そうそう思い出した。
9月は『魚が足の角質を食べてくれる』という
スパに挑戦しに行く予定~
シカゴから戻るとTOKYOは秋だった。
前日まで本当に暑かったのだというが朝晩の
さわやかな秋風と、虫の声を聞くとなんだか信じがたい。
たった1週間、不在の間に夏が終わってしまったようである。
夕方6時半にはとっぷりと陽が暮れて秋の夜長を思わせる。
7月までは気温が低めで、8月に入ったとたん
急にうだるような暑さに見舞われた2007年の夏。
いつもよりもちょっぴり短かったような気がする。
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シカゴの話はまた次回、ということで
今回はこの夏にチャレンジした『セミ』の話。
お盆の真っ最中、近所の大好きなタイ料理屋さんの、
息子の同級生のご両親でもあるオーナー夫妻に呼び出された。
ぜひ食べさせたいものがあるのだという。
すごくおいしいものかな?と
期待感いっぱいでいそいそとお店に向かった。
**************************
こんにちは~と張り切って、
そして満面の笑顔でドアを開けるとカウンターの上には
カラっと音がしそうなぐらいにパリッと揚がった
“虫たち”が盛り付けられていた。
一瞬後ずさりをしそうになりながら、その物体から目を離せずに
そのままひとまず席に着くと、日本人オーナーのご主人は
「いや~、タイの東北地方では『セミ』を食べるらしいですよ。
私もさっき揚げたてを食べたけど結構イケますよ。
清水さんなら食べれるって思って電話しました!」と言う。
タイ東北部出身のコックさん一族もニコニコと笑っている。
昨晩、タイ人4人で近所の公園につかまえに行ったのだという。
真夏の夜の、都内の公園であっという間に4人で63匹。
驚くべき虫取り名人たちである。
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タイでは、真夏の3月しか食べることのできない貴重品。
ラーメンが一杯6バーツぐらいに対して
一皿140バーツもする高級品なのだという。
そして、長寿と健康の薬でもあると聞いたとたん
せっかくだからチャレンジしてみよう!という気になった。
えぇい!と“清水の舞台”から飛び降りるような気持ちである。
“清水の舞台”は高い買い物をするときに使う言葉?
だったら“あとは野となれ山となれ”???
ちょっとニュアンスが違うが、ようするに半分やけっぱち?
のような気分で口にほおりこんでみた。
**************************
そういう時の私は、そういえばいつも子どもの頃から大胆だった。
友だちからは「本番に強いよね~」と半分呆れ顔で、
半分羨ましがられていた。
練習や実力以上の成績や結果を残していたからだ。
・・・たとえば、大学3年のピアノの試験の時。
---小学校の先生になる学部だったから、
有無を言わさず強制的にピアノの授業があった。
ラグビー部や柔道部のイカツイ体格の男の子たちが
部活の汗臭い格好のまま太い指で、背中を丸めて
一生懸命ピアノに向かっている後ろ姿は、なんだか
微笑ましく、そして涙ぐましくもあった。---
年明けすぐに後期の学年末テストがあるのを
すっかり忘れて、2日前に言われて気がついた。
これを落とすと単位がもらえない重要な試験である。
お正月気分にどっぷり浸り、周囲が気合を入れて
練習している気配などちっとも察知することができなかった。
しかも、ピアノは習ったことがない。
子どもの頃にピアノに通った人たちとは雲泥の実力の差が
ある上に練習もしていない自分にあわてふためき、
2日間、半分泣きそうになりながら練習をした。
仲間うちで模擬テストのように、先生役を決めて
教室に入るところから行う練習では、緊張というより
単なる練習不足で何度も間違えた。
あきらめて臨んだ本番のテスト。
自分でもビックリするぐらい落ち着いていて、
結局1ヶ所をほんの少しつまずいただけで
大筋でなんとか最後までを弾くことができたのだった。
そして、長い時間をかけて練習をしてきた友人は
緊張のあまり何度もつまずいてしまい、
テスト後私のそばにきて「KAORUって本当に本番に強いよね・・・」と
半ばうらめしそうにつぶやいていた。
でもだって事実だからしょうがないじゃん。と
ノーコメントを貫き通すのが「清水薫は魂がオトコ」と
言われるゆえんなのかも。
テニス部でも練習ではいまひとつパッとしないのに、
なぜか期待されている以上の成績を残して周囲を驚かしていた。
**************************
いざという時、不思議なくらい肝のすわる私が
口にした初めての『セミ』は『川エビ』の素揚げに近い味だった。
想像していたよりもいけるかも!というのが率直な意見である。
『タコ』を食べるなんて!という国民がいるように、
『セミ』を食べるなんて!と思うのは日本人だから
なんだと思っていた。
**************************
ところがどうして。
オーナー夫妻の奥さんは生粋のバンコク出身。
そういえば『セミ談義』にはほとんど参加しなかった。
あとから聞いたら「目」のあるものは、
たとえ魚でも怖くてたべられないのだという。
まして『セミ』なんて・・・。といったカンジ。
そしてその日の晩に久々に会った
北の都市、チェンマイの出身の近所の、
やはり息子つながりの母仲間。
彼女も「よく食べれたね~!私たべられない!」と
驚きを隠せない。
・・・その彼女を見て私も驚いた。
つまり『セミ』はある特定の地域の食べ物で、
それ以外のタイ人は、日本人と同じような気持ちになって
食べることができない“シロモノ”なのであった。
**************************
そういえばつい最近、「あなたのソウルは何タイプ?」という
雑誌の特集でチャート式別のチェックシートを
ワクワクしながら取り組んでみたら
『楽観的で冒険家のソウル』って分類されてたっけ。
好奇心旺盛で怖いもの知らず。
そんな魂の持ち主なのだと改めて自覚したこの夏。
強情だけれど、楽天的なマイペースさで
今までの人生をなんとか乗り切ってこれたのだと思う。
でも、やっぱりいつもいつも思うのは
楽しいチャンスを提供してくれる周りの人々のおかげ。
そして、失敗しても温かく包んでくれる周囲の心遣いが
いつも私を伸び伸びと育てて下さっているのだ。
秋の気配を楽しみながら、またいろんなことにチャレンジしたいな
今年の秋は、またまた全国さまざまな場所に足を運ぶ
ことになりそうだから、たくさんの秋を満喫できそう
・・・そうそう思い出した。
9月は『魚が足の角質を食べてくれる』という
スパに挑戦しに行く予定~