KAORU♪の「気ままなダイアリー」

KAORU♪が見つけたステキな風景、出会ったおもしろいできごと、おいしい料理などを“気が向いた時”にご紹介します。

★銀座での一日

2006年03月25日 | KAORUの好きなものギャラリー
             【銀座コアの作品】

昨日は、銀座で一日を過ごした。
こんな一日もあるんだな、と思うくらいにピタピタっと
銀座界隈でスケジュールがハマッた。

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銀座コアでの作品展イベント「春・ときめきの花」
BYマミフラワーデザインスクールの搬入は、朝の9時から。
通常のデパートでの生け込みは、お店が閉店後の夜が多いのだが、
ちょうどラッシュにかかるぐらいの時間帯は珍しい。

電車での移動で、器や作品が人にぶつかって壊れないように、
そして花が痛まないように、いかにコンパクトに、
そして会場で組み立てやすく、梱包するかが勝負だ。

ある程度の大きさでなければ、作品にインパクトがないため、
荷物も当然、嵩(かさ)が張る。
軽くて大きい作品を心がけているが、
なんだかんだと重くなり、翌日は腕が筋肉痛。

車での搬入もコストがかかるし、
時間が読めないから、電車で運び込む。

花の仕事は体力勝負だ。

私よりもずっと先輩の、還暦を過ぎた先生たちも
さらにもっと年齢を重ねた先生たちも
ほとんど自分の手で会場に運び込む。
とにかく、皆さん力持ちである。


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今回の作品には、どんな色の花を生けようか、と
お花屋さんの前であれこれと迷う時の作業は本当に楽しい。

同じ品種でもその時々で、茎の表情や花びらの透明感が
微妙に、そして繊細に違うのだ。
“一期一会”のように、二度と同じ枝ぶりや
色合いに出会うことができない。

器を選び、デザインを決め、そして最後の直前に
花を選ぶ時間は、至高の贅沢な時間なのだと思う。

時には、思うような色が見つからなかったり、
失敗、と内心思って反省したり、
他の人の作品をみて、ステキな花の組み合わせを学んだり…。

そんなことを繰り返し続けて19年。

満足のいく作品に仕上がったときも、
穴に入りたいような作品になってしまったときも、
搬入が終わると、空を見上げてバンザイをして、
会期が終了して搬出を終えると、安堵の気持ちとともに
はればれとした気持ちが私を包む。

いつだったか、TVを見ていたら、視聴者からのハガキに
「若いうちはテストが終わった~!という開放感があったり、
学年が上がると新たな気分を味わったりと生活に
メリハリがあるのに年を取ると、だんだん区切りが少なく
なってきますね。出演者の皆さんはどうですか?」という
投稿を読み上げていたことがあったが、
大きな作品展を、少なくとも毎年1回以上経験している
私にとっては、まさに生みの苦しみと同時に充実感と開放感を
味わい続けている。

学生の頃よく見た夢は、テストを白紙で出すか、
テニスの試合で負けそうになっている場面だった。
花を始めてからは、それに取って代わる夢を見るようになった。

作品展会場で何の準備もせずに、花も持たずに自分の展示台に
呆然と立ち尽くし、「どうしよう、何も考えてこなかった!」と
あせりまくっているところで目が覚めるのだ。

「あ~、よかった。夢だった…。」と心を落ち着けようと
しながら、無意識のうちにホントにプレッシャーなんだわ、と
分析したりする。

相変わらずその夢は見るが、最近は意識的に楽しもう、と
心がけている。せっかくの究極の贅沢な時間も、
うっかりすると、ただの義務感に流されてしまうこともある。

体力がある限り、と思うといつまでできるんだろう?
でも、先輩方のバイタリティを拝見していると、
弱気なことは言っていられない。
筋肉痛だって立派な勲章なのだ、という発想に切り替えて
先を考えるのはやめにしよう。

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もし、来世あるいはそのずっと先の未来、
たとえどんな国に生まれたとしても、花はあるだろう。

その時、またそっと手に取り、愛おしく、
優しい気持ちになるのだろうか?

そして何かを思い出すのだろうか?

“違う私”になっても魂の遺伝子は、
花への思いをすっかり消し去ることはできないだろう。
野に咲く花を手折って、水にさした時、
もしかしたら開放感やらプレッシャーやらが交錯した
不思議な気分になるのかもしれない。
それとも、暖かい気分だけがフツフツと沸いてくるのだろうか?

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搬入を11時の開店5分前にギリギリ済ませて、
銀座コアを急いで出た。
皇居近くの東京商工会議所で行われている、
春の健康診断を受診するために。

前日は作品展の準備をしながらも、バリウムを使った胃の検査
のために夜9時から水を飲むのも禁じられていた。
腹部の超音波検査や血液検査まで、一通りのコースを終えた。

なんといっても“肉体”がちゃんと動いてくれてこその人生。
きちんとメンテナンスをするのも、ある意味、カラダに対しての
「礼節を尽くす」ようなことかもしれない。

フラフラになりながら、会場を出ると、
携帯に留守電が入っていた。
これからすぐにセッションを受けたいというメッセージである。

「ごめんなさい、実はたった今、バリウムを飲んで、
下剤をもらったばかりなので、どうなるのかちょっと不安です。
日を改めるか、少し後だったら大丈夫かも」とお伝えすると、
電話の主は「東銀座にいるのですが、そうですか・・・」と
おっしゃるので、思わず「私も銀座です!」と叫んでしまった。

ランチを終えて、春の陽気の中
お散歩がてら銀座の街を歩いていると、マミから電話が鳴った。
「KAORUさんの作品、倒れそうになってるって
銀座コアから連絡がありました!今どこですか?」と担当者はあせっている。

「今、まだ銀座!ちょうど、コア方面に歩いてるとこ!」と
伝えるとホッとして、じゃああとはよろしく!ということになった。

無事に手直しを終えて、そのまま時間通りに東銀座へ。

もしセッションの依頼がなかったら、また銀座に戻ってこなければ
ならないところだった。

偶然とはいえ思いがけず、無駄なくコトが運ぶこともあるものだ。

中味の濃い一日を無事に終えて帰宅すると、グッドタイミングで
下剤が効いてきた。不安を抱えながらドキドキだったが、
なんでも、最近は「漢方」で穏やかな効き目らしくて、助かった。
やはり、生身のカラダなのである。

「花」も「スピリチュアル」も「肉体」もすべてよし!
だった一日に大きく感謝しよう

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★晴れの日の“後ろ姿”

2006年03月18日 | KAORUの好きなものギャラリー
        【結花里さんからのプレゼント・お祝いケーキ】

3月17日(金)、昨日は息子の中学の卒業式。

小学校の入学式も、卒業式も、
そして、中学の入学式もみごとに雨だった。

朝目覚めた瞬間、無意識のうちに窓を見た。
「晴れてるよ~!」とひとりベッドの上で
大きく伸びをしながらつぶやいた。
その前の晩も、春の嵐のようにすごい風と雨だったから、
いつもの太陽よりも、ずっとずっとなんだか嬉しい。


あっという間の3年間だったし、卒業式だからといって、
特別なにかを期待するわけでもなく、体育館の隅にひっそりと
腰をかけ、遠くから子どもたちの後ろ姿を見守っていた。


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…小学校の5年生の時に「学級崩壊」をしてから、
しばらくの間、そんな荒れ果てたクラスに心を痛め
学校に行けなくなってしまった日々が続いた。
卒業するまでの2年間、先生だけでは手に負えず
給食も掃除も交代で親たちが見守ってお手伝いをした。
そうしないと蜘蛛の子を散らしたみたいに
いなくなってしまうのだ。
もちろん授業中も教室から出て、自由奔放に走り回る。

信じられない経験をしたあと、さらに事態が悪化するのか
それとも好転するのかわからないまま、大半の子が同じ中学へと
進学した。さまざまな学校の子どもたちと合流するため、
吉と出るか、凶と出るか戦々恐々。
祈るような気持ちだったのが、3年前の春のことだった。

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先生たちの間では、「すごい子どもたちが入学してくる」と
かなりの前評判だったらしい。
「さあ、どうする!」ということにもなったようだ。

そして、先生たちが口を揃えて言った第一声、
「前のことは、知らない。これから新しい生活が始まるんだ!」
と言ってくれたんだよ、と入学式の直後、息子が報告してくれた。

たぶん子どもたち全員が、
「これできっと変われる」と確信したに違いない。
もう、反抗し破壊し続ける生活に傷つき、疲れていたんだと思う。


数々の行いを、一切触れずに今と未来だけを
見つめる姿勢に徹することを学校の方針として貫き通した。
そして、今日きちんとできたことだけをとにかくほめる。
現在できないことを叱る。

以前もこうだったから、今もこうなんだという指導を
しなかった成果だったんだと思う。

子どもたちはあっという間に瞳の輝きを取り戻した。


中学生らしい中学生、という表現にふさわしいクラスにかわり、
学年が上がるにつれて、男女問わず仲良く結束力を強めていった。

体育祭や合唱コンクールでは放課後はもちろん、
朝練のために家を早く出て毎日練習。
優勝できたクラスは歓喜で嬉し涙を流し、
惜しくも負けてしまったクラスは悔し涙で肩を寄せ合う。
そしてその日の夜は、勝っても負けても
マックかファミレスで打ち上げパーティ。

自分の学生時代と重ね合わせて、彼らもまた同じように
若さを謳歌していることが、微笑ましくもあり、懐かしくもあった。


そして、迎えた昨日の卒業式。

卒業証書の名前を呼ばれると元気に返事をし、
ゆったりとお辞儀をし、壇上を降りる前には、
一度立ち止まって客席を見渡してから階段を下りる。

「全員起立!」にはザッ!と短い音と共にビシっと立ち上がる。

最後のお別れの歌では、本当に伸びやかな歌声で歌いあげた。


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3年という月日の間に、いつの間に
みんな、こんなに大きくなったんだろう。

目を見張るほどの成長ぶりに胸が熱くなった。

謝恩会で、担任の先生がこう話してくれた。
「長いこと教師をやっているので、わかるんですよ。
あ、この子は愛されて育っているな、って。
そういう子どもはね、“愛”という文字を背負っているんですよね。

そして今朝、生徒たちにこう言いました。

一生懸命、愛を注いで育ててくれた親に、
(親の席は後ろだから)卒業式最中の
自分の表情を見せることはできない。
でも、感謝の気持ちを精一杯“背中”で伝えろよ!と。」

そうか、だからあんなに気合いが入っていたんだ。
その“気”がひしひしを伝わってきたから
“後ろ姿”でもあんなに泣けたんだ。


式が終わると、隣接する公園へ移動し
後輩たちに制服や、ネクタイなどをあげていた。

そして暖かい春の日差しのもと、
それぞれの親子で記念写真を取り合った。

そんなことは初めてよ!とお兄ちゃんやお姉ちゃんを持つ
お母さんたちが口々に言って驚いていた。
中学生が親となんか恥ずかしくて、一緒に並べないよ、
というのは自然な感情だろう。

でも、小学校の卒業式と中学の入学式がまさに
そんな状態で、一枚も親子で撮った写真がない。

通常の反抗期が数年早くなっただけだったのだろうか?

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最後に晴れた卒業式がこんなにも、ありがたく思えるのは
今までの雨ばかりの入学式と卒業式があったからこそ。

校長先生が、「お父さん、お母さん、本当にお疲れ様でした。
本日、子どもたちが義務教育を終えたということは、みなさんは
“国民としての義務”を立派に果たされた、ということなのです。」
とねぎらいの言葉を述べて下さった。


そうだよな~。そう考えると感激もひとしおである。

これからも、ずっと親子であることに変わりはない。
でも、ひとつの節目を昨日迎えることができた。
背負っている荷を少し軽くして、今までと違うスタンスで
彼と向き合おう。

今回は、私が人生の先輩であることを再確認し、
どんな“後ろ姿”を見せていけるのか、
また新たなスタートラインに立った気分。

来月からいよいよ、高校生。
希望通りの学校に決まり、卒業の淋しさ半分、
ワクワク気分もまた半分のようである。

どんどんと大きくなる息子を、一人の人間として
敬意を表し、見守り応援していこう











コメント (2)
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★イベント「花に恋して、花と遊ぶ」

2006年03月16日 | KAORU♪ in Japan
                     【紅梅】



先月、2月26日にお知らせいたしました 
イベントについて、再度ご案内です。 

会場に入れる人数が決まっているため、定員が60名なのですが、
なんと!すでに40名以上の方にお申し込みをいただいています。

予想をはるかに上回る状況で、本当に皆さまに感謝です♪
残り、20名弱の受付となりますので、予定はひとまずあいているけれど
どうしようかな?と迷っていらっしゃる方はぜひぜひお早めに
お申し込み下さいね!

もしかしたら、ピアニストの生演奏も聞けるかも!
会場のオーナー、池田さんの娘さんと娘さんのご主人が
演奏旅行で世界をまわるほどのプロとしてご活躍をされているそうで、
もし、当日いらしたら「花にまつわる曲」数曲を弾いていただけること
なりそうです。(娘さんのご主人はフランス人なのです。
CDやDVDも発売されているそうですよ!)
フランス人ピアニストが演奏するグランドピアノも聞けたら最高!
ご夫婦で、フランスや世界中を行ったり来たりの
お忙しい生活なのだそうで、4月9日にはぜひ
日本にいらっしゃることをお祈りしなきゃ~!


本当に、盛りだくさんの内容ですが、
すべて「花」がテーマになっています。

「花よりダンゴ」ですが、やっぱり“ダンゴ”も、
“花”も両方あったほうがいいですよね!
そして“音楽”があって、“花のように生きる”ための
ヒントがもらえたら、ホントに幸せ


なんだかワクワクするね! と
立松結花里さんと矢口恵子さんと話しています。

どうぞお楽しみに

下記をお読みいただいて再度、ご参加のご検討をお待ちしていますね。
ピンっときたらお早めにご連絡下さい。

それから、ヒーリングもお申し込み順ですので、
体調や心のバランスがしっくりとこない方、ぜひぜひ
お申し込み下さいね



***************************


4月9日(日) 場所:ザ・サロン池田(横浜・妙蓮寺 徒歩12分)

「遊結花」「fino花教室」コラボレーション企画
『花に恋して、花と遊ぶ』~春風と桜に包まれて~

          <会費:5,000円(軽食・おみやげ付)>

PM1:00 開場 窓にあふれる桜と、春のアレンジメントを
         お楽しみ下さい。

PM2:00 開演 ごあいさつ 

PM2:20~PM3:00
「こだわりの“杉田梅”から学ぶスローフードのススメ」

料理&おしゃべり:立松結花里 氏 
(マミフラワーデザインスクール本部講師・遊結花 主宰)

PM3:00~PM4:00
「“花のように生きる”ためのライフスタイルを探して」

講師:矢口恵子 氏(ヒーラー・チャネラー・EQ・SQコンサルタント)

司会:清水薫 (マミフラワーデザインスクール本部講師・fino花教室 主宰)


立松結花里さんが主宰していらっしゃる「遊結花」と
6年ほど前から、私がフリーで月1回だけレッスンを開催している
「fino花教室」がコラボレーションして会場を春の花で飾ります。

結花里さんは去年のハワイBMSEの時、樹齢500年の梅の木から
作った梅干を持たせてくれた大好きな私のお友達。
彼女がこだわっている、横浜の杉田地区で採れる「杉田梅」
についておしゃべりしていただきながら、
梅のスイーツやカナッペをごちそうになります。

そして私のステキな先輩、矢口恵子さんに
講演をお願いすることにいたしました。
“花のように自分らしく生きる”ことができたら、
きっとこの上なく幸せなんだと思いますよね。
恵子さんの、いつもの透明感のある声で
キラリと光るヒントをいただけると思います

今回は後援に、さらさらきれい茶の『シーロン』さん。
会場をご提供下さった『ザ・サロン池田』さん、
そして、『ファイン株式会社元気事業部』がバックアップ。
さらに盛り上げていくことになりました。


こんなイベントがいつかできるといいな、と
ちらっと話たら、周囲がすぐにでも開催しましょう!と
言ったかと思ったら、あっ、という間に実現することに
なりました。生徒ともに立ち上げる初めてのイベント。
みんなドキドキしながらも、心待ちにしています。


春の桜と花に包まれて、優雅でそして前向きに生きるための
ひとときを過ごすことができます。

ピンっ!と来たらぜひご参加ください。
お申し込みメールを受け付けます

s.kaoru@fine-revolution.co.jp


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★二月堂のお水取り

2006年03月14日 | KAORUの好きなものギャラリー
               【東大寺・二月堂】

「二月堂のお水取りも終わり、春が近づいてまいりました」

関西の人はなんとも風流な言い回しで、
春の訪れをそう表現するらしい。


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この冬、ゆったりとしたミュージックとともに
しきりに流れていたJR東海のCM、
「1300年後も同じ春がくるのでしょうなぁ」という映像を
見るたびに、息子が見てみたいよ~!と叫んでいた。

「受験だから、今年は無理ね!」などと私はそっけなく言っていたが、
実は私も、あのCMをみるたびうっとりとしていた。


3月に入って母が「やっぱり今年行きましょう!」と
突然に宣言し始めた。

「えっ?間に合うの?無理じゃない?
お水取りっていつまでやってるの?」
などと一瞬うろたえたが、日程だけは奇跡的に私も息子も
空いていていることを伝えてると、あとは日々の忙しさの
中ですっかりと忘れていた。

すると「宿はNAOKOが押さえてくれたわ!」とか、
「岐阜のお墓参りに行ってから、奈良に入り、翌朝は三重の
工場に寄って、ついでに新製品の打ち合わせをしてから帰るからね!」
「あの子は卒業式間際で、残り少ない時間をみんなと
過ごしたいから休みたくない、っていうから先に帰すわよ!」

などなど、私がふんふん、わかった。と仕事をしながら話半分で
聞いていると、着々と予定が出来上がっていた。

そして、しっかりと2日間の列車移動の
スケジュールがプリントアウトされて、
綿密に予定が練りこまれていた。


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なんでも、母が銀行の秘書をしていた若かりし娘時代、
上司である支店長は、毎年この「お水取り」の
特別席に招待されるのが年中行事だったのだそうだ。

私もいつか行ってみたい、と思いつつ
とうとう40年以上の歳月が流れてしまったのだという。

今年こそ!でもやっぱり無理だろうな…。と
思っていた矢先、今や“金融界のドン”となったその上司の方が
亡くなったことを、新聞の一面で知った。
3月に入ってすぐのことだった。

彼女はしばらく泣きはらしてたが、数日後、
猛然とスケジュールを調整し始めた、といういきさつがある。


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土曜日のポカポカ陽気の暖かさが出発日の日曜朝まで
引き続いていて、予定していた重いコートはやめて、
スプリングコートに変更した。

東京でこの日差しなら関西地方はもっと暖かいだろう、と
思ったのは大きな間違いだった。

名古屋で降りたとたん、強烈に寒い。
大垣行きの列車を待っていると、小雨が振りだした。
そして、その寒くて小雨が降りしきる天気は、
奈良まで続き、これから夜まで順番待ちで並ぶことを
思うと、少しだけ気が重い。

「日ごろの行いのせい」とほんの少し前なら言ったところだが、
最近ではもっぱら「雨は浄化の役目がある」とか、「歓迎の意味」とか
すっかり雨のポジションが上がり、“ありがたい”ものになっている。


夜7時半からのスタートなのに、4時半には並んでおかないと、
入場制限で見られなくなるから、早めに行って下さい!という
ホテルの人になんども念を押されてしまった。
持ってきた下着を着込み、ホカロンをベタベタと貼り付け、
寒空の中、意を決するように東大寺に向かった。




つづく

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★無邪気なネゴシエーター(交渉人)

2006年03月10日 | KAORUの好きなものギャラリー
            【白梅】

姪っ子のSAORIは、真ん中の妹MIDORIの娘で、
この春から晴れて短大生。

彼女の逸話は数知れず、気がつくと清水一家全員が
振り回されている。

いつも半ばパニックを起こし、冷や汗をかきながら
「わ~ん、どうしよう!着る服がないっ。
ねぇ、お願い!この服貸して!!!」とか、
「やばい!遅刻する~。バイト先まで送って~!」
だとか半分泣き落としで迫り、
「本当ににごめんねぇぇ~、助かったよぉ!」
などと言われると、ああよかった、よかった!!と
ホッと胸をなでおろし、彼女の力になれたことに一瞬、喜びを感じる。

だがその直後、ハッと我に返り、
完全に彼女のペースにまんまとハマり、
完璧に振り回されていたことに気がつく。
ちゃんと前もって準備すれば、こんなことに
ならなかったんじゃないか?と思ったりするのだが、
不思議なことに腹が立たない。


妹夫婦が設定しているSAORIからの着信音は
スターウォーズの「ダースベーダー」のメロディ。

低い静かな音で「ダン、ダン、ダン、ダンダダンダンダダ~ン」
と迫りくる。「きっと、バイトが終わったから迎えに来て!という
電話よ。」と断定すると携帯電話の向こうで、
「ママっ?いまどこっ?」とハイテンションで聞いてくる。

かかってきた携帯のメロディーと、彼女の元気な声のトーンが
まったく違うところがSAORIたる所以(ゆえん)である。


私の息子も含め、子どもたちで集まると、
あまりにおしゃべりも行動も面白いため、
大人たちの注目を一身に浴びてしまうのは、小さい頃から。

***************************

そんな彼女が春から某有名テーマパークで
アルバイトをすることになった。

MIDORIが、学校と家との距離がちょうどいいんじゃない?
と一言いうと、次の瞬間にはネットでバイト情報をチェック。
春の採用にぴったり間に合う!と喜び、すぐに職場チェックを
兼ねて遊びに行ったのだそうだ。

そして面接を受けて、採用通知をもらったら
今度は電話でさっそく交渉にでた。
「あの、もしよかったら園内のお店、「○○○」で
働かせてくれませんか?制服もカワイイし、
お店の雰囲気をとっても素敵なので、ぜひお願いします♪」と
言ったところ、快く引き受けてくれて、配属となったのだとか。

本人は大満足で張り切って出勤したところ、バイト先の先輩たちは
「うちの店を選んでくれてありがとう~!」と
大歓迎を受けたそうだ。

なんの希望も出さなかった人は、不本意なセクションに
配属されることもきっとあるだろう。
「あ~、なんで私はこんな部署なの?ついてないわ・・・」と
思う人も当然いるだろう。

「希望を言っていいなんて知らなかったわ!」と不服に思っても、
言ってはいけないという規則や決まりも確かに、ない。

そして、MIDORIの証言を聞くと彼女は
これをやってみたい!とか希望や願い事は徹底的に“交渉”する。
希望がすぐに叶うときもあるだろうが、意にそぐわない返事のときには
「ねぇ、じゃ、こんな方法はどうだろう?」と妥協策を提案。
それでもだめな場合には、次の妥協案で迫り来る。

決してヘコたれずに、落ち込まずに、ひがまずに
ひたすら願いが叶うために「じゃあさ、」を繰り返す。
すると、交渉される側もあまりの粘り強さにだんだんと、
「まあこれぐらいならいいかな…」と
接点を見つけて折り合いをつけたくなる。

すごいことにSAORIは家庭内に限らず、どんな場面であろうと
願った希望はほぼ叶うそうなのだ。

そのベースになっている考え方は、「ダメでもともと!」という
“ダメモト”精神なのだそうだ。だからこわいものなしだ。

そして、どうしても思う通りにならない時には、
あきらめることもあるし、次に巡ってくるチャンスを狙う時もある。


あきれるほどのたくましさ、というか、
見上げるほどのたくましさ、というか、
羨ましいほどのたくましさ、である。

******************************

多くの人々は、すぐにあきらめてしまい、
やっぱりムリよ、とタカをくくり、
どうせ私なんか、と開き直ったりする。


そして・・・
時に、傷つくことを恐れて自分の思いを表現できなかったり。

時に、これはわがままなのだ、と思い込んで
伝えることさえせずにガマンしようとしたり。


そのどれもが、結局はさらに自分自身を苦しめる。


結果、希望通りにならなくてもいいじゃない!
ひとまず自分の思いを伝えてみよう。

主張を通そうとする粘り強さを近頃すっかり忘れて、
妙に、物分かりのよい私になり過ぎていないだろうか?

SAORIのような元気で明るく、そして
邪気の無い“交渉人”になることを私も見習ってみよう。













     

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★Monthlyメッセージ★ 3月【弥生】

2006年03月03日 | スピリチュアル セッション
【青空に映える白梅】

■月初めに、KAORUがスイッチを入れて
その月に必要なメッセージをお届けします。
3月をより快適に過ごすためのヒントにして下さいね♪■


***************************

今月のテーマは「クリーンナップ」 

つまり、身辺整理。

お部屋の掃除もそのひとつ。

いらないものはどんどん捨てちゃいましょう。
思い切って捨ててしまえば、いらないエネルギーも一緒に
そぎ落とされていきます。



それから、人間関係。

3月は卒業や人事があって別れの季節。

お正月とはまた違ったエネルギーで
ひと区切りがつくのです。

植物もまた、厳しい冬を乗り越えて蕾を膨らませ、
そしていっせいにほころび始めます。

花が開くときの力強さ。
それはきっと、目には見えなくても
その開こうとする意思のようなパワーが
やがて街中に、村に、野山にあふれていきます。

休眠期に入っていた花や葉などの植物たちが
目覚める時間はもうまもなく訪れます。

そんな開花のエネルギーをキャッチする前の
大切な時間がまさに3月。

***************************

もう一度、周囲を見渡してましょう。


いつまでも、別れてしまった誰かのことや
もう会えなくなった、どなたかの面影を
思い出して後悔していませんか?
あの時、ああすればよかった・・・とか。
思い出しても暖かい気持ちにならないような
マイナス思いを、「思い出の引き出し」に
大切にしまっておいて
時折ひっぱり出して眺めるのはやめましょう。


3月という季節は、いいタイミングなのでこの際
「クリーンナップ」するのがおススメです。

それから、お互いのエネルギーやパワーが
変わっているのに、いつまでも縁が切れず
苦しんでいる人間関係も、この際だから
「感謝」と共に手放しましょう。

そうすることで、確実に自分自身を取り巻く
環境やレベルにも変化が起きてくるでしょう。

自分の周囲の滞った空気は捨てることで
対流が起きて、やがて新しくてクリーンな空気が注がれます。

まもなく近づいてくるエネルギッシュなパワーに
乗りそびれないように、3月は仕事、人間関係、そして家庭環境
すべてを今一度、見直してみるのに最適です。


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