KAORU♪の「気ままなダイアリー」

KAORU♪が見つけたステキな風景、出会ったおもしろいできごと、おいしい料理などを“気が向いた時”にご紹介します。

★外と内の時刻

2009年12月31日 | KAORUの好きなものギャラリー
               【ふたつの窓】

時には外の時間と、内の時間があるのだと
先日、あるサイトで読んだ。


外の時間はさくさくと進んでいるのに、
内の時間が止まっていたかもしれません。

内の時間が回り始めます。


そんなような表現をしていたように思う。

その概念、というか感覚は
とてもしっくりくる。


*************************

2009年、振り返ってみると
思いもかけないことが押し寄せて
私の「外の時刻」はいやおうなく動きだした。

ところてんみたいに押し出された、という感じかもしれない。

不可抗力ではじき飛ばされたり、
反対に引き込まれたりするときって
人生の中でたびたび起こるものである。



あるいは、

もがきにもがき、
あがきにあがいて、
それでどうにかたどり着くときもあるものである。


または、
どうしても手に入れたかったものが
手元にくるとき。

どうしても手に入れたかったものを
手放さなくてはならないとき。


これらは、
自分を中心軸として、
周囲とのかかわりで動く時刻や、

自分と特定の何かとの流れと
世間の流れ、の時刻があって

それはまるで、
長い針と短い針が別々の動きをしながら、
同じ方向に回っていて、
中心はひとつにつながっているような感じなのだと思う。


*************************

人は、何かが起こって行き詰った時に
始めて今までの道のりをハタと振り返る。

そして、このままだとマズい。

私、変わらなきゃ。と思う。

だけど、この「変わる」ということって
本当に容易なことではない。


どこに問題があるのか、
何から手をつけていっていいのか、
見当がつかない場合が多いし、
自分を変えるしかない、って言われても・・・。

多くの人はそこで途方に暮れる。

*************************

実際に、
私のリーディングの中でも、
過去の時代の人間関係や状況、自分自身のセリフや思いを
物語のようにお話すると、
ほとんどの人が、
現在とほぼおんなじ状態であることに驚く。

時代背景や国、性別、あるいは上下関係が
違うぐらいで本質や本筋は変わらない。

つまり、人生のストーリーは、
思っている以上に過去のやり直しをしていて
それを本当にイヤだと思った人が
未来へと軌道修正をすることができるのだと、
私は、たくさんのリーディングを通して
実感するようになった。


だから、あの人はどうせ変わらないって
よく口にするけど
本当に変わらないと思う。

だって何百年も何千年も前から同じなんだから。

だから、人が変わることを期待するのは
基本的に違っている。

本人が変わることへの必要性を感じていなければ
そのまま過去と同じように
進んでいくだけだからだ。


それに気がついて本人が
変わりたい!変わらなきゃ!と
真剣に思ったときに、「内なる時刻」が
チクタク、とはじめる。

*************************

でも、そのどこか片隅にでも
誰かのせいにしている気持ちがあるとしたなら
本当の変革は訪れない。


真犯人は他にいる!
自分だけが悪いんじゃない。
私は精一杯やったのに!
なんて思う気持ちは、せっかく反省してみても
結局いつの日かフリだしに戻る。

誰かを責めたり、自分を正当化しすぎたり、
逆に自分を責め過ぎてみたりするのも、
結果、なにも動きださない。

ハンパな気持ちではすぐに
苦しくなって後戻りしてしまうだけだ。

それどころか、リバウンドが怖い。


もう誰も信じない。とか、
私の味方は誰もいない。とか。
自分に自信がない。とか。


そうなると、すべての時が止まる。
長い針も、短い針も止まっているのに、
秒針だけが回っているようなイメージだ。

そこから
立ち直るにもちょっと時間がかかるから、


だから、
言い訳や原因や、犯人探しをやめて
ただ現状を真っ白な気持ちで
受け入れていくしかない。

自分の非や未熟だった部分は
過不足なくまっすぐに見つめていくしかない。

「変わる」ということは
大げさに表現すると、
過去の存在や生きざまも含めて
永い永い年月もひっくるめて
変容させていく作業であり
時には叩き壊し、崩壊させ、
まっさらな更地に作り直す勇気とパワーが必要で
本当に難しい作業だけれど

それでもやっぱり、
「変わりたい!」と思う気持ちがないと
何も始まらない。

*************************


もし、今まだ自分は変革のタイミングではないけれど
周囲にその時期が訪れている人がいるとしたら、

「見守る」「待つ」ということを選んでもいいし、
「伴走」することでもいいし、
思い切って「立ち去る」という選択肢だってありだと思う。

その根底に“愛”があれば
どんな方法にも不正解はない。



外時刻と、内時刻がバランスよく
回り始めたとき、
新しい時を刻みはじめる。

未来は、そんな風にして
一刻一刻進んでいく。


*************************



今年は本当におつかれさま。


そして、たくさんの皆さま
KAORU♪のブログを読んでくれてありがとう

いっつもいっつも応援してくれてありがとう

たくさんの温かい言葉に、本当に勇気づけられています


来年も、また気ままに
自分の思いをアップしていたいと思います。

そして、2010年も北は北海道から、南は九州まで
全国の皆さまと会えたらいいな

来年もステキな1年になりますように。

よいお年をお迎えくださいね











  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

★食べること、生きること

2009年12月27日 | KAORU♪ in Japan
        【TATSUROと彼女の手作りキャロットケーキ】

事務所でYUKIちゃんと話していたら
息子のTATSUROが
焼きたてのキャロットケーキを持ってきてくれた。

ほんのり温かくて、
シナモンの香りが効いている。

すりおろしたにんじんが入っていて、
シュガーパウダーでデコレーションした
素朴でナチュラルなケーキ。


昨夜から「明日は日曜日だから彼女とケーキを焼く。」と
宣言していたが、私にも、そして
お客様のYUKIちゃんにまでご馳走してくれるなんて
思いもかけないことだった。

しかも、ふたりで食べてきたらしく
口のまわりには
白い砂糖がついていた。

「砂糖、ついてるよ!」と言うと
あわててトレーナーの袖口で
ゴシゴシ拭いている姿は、まだやっぱり大人の手前である。


YUKIちゃんと私は、
思わず食べる前に写メをとりだし
すかさず激写したのだった。

先月には
彼女のバイトが6時頃に終わるから
クッキーを焼いて待っている。と言っていた。

出張中の私の携帯になんども電話が入り、
オーブンシートはどこにあるの?とか
クッキーの抜き型ってなかったっけ?など聞いてきたが
仕事中でしばらく知らんぷりしていたら
そのうちあきらめたらしく、
自力でなんとか無事に完成したようだった。

***************************

去年だったかのホワイトデーの時のこと。

お返しするからお金ちょうだい!というので
冗談まじりに
「じゃあお母さんも一緒に選んであげる!
オンナゴゴロをグッとつかまえるプレゼントを選ぶから!」
と言ったら、シラッとした面持ちで

「え・・・。いいよ。
手作りのお返しするから。友達んちでみんなで作るんだ。
材料代が欲しいんだよね。」とそっけない。

「手作りってなに???なに作るの?」と聞いても

これからみんなで決めるんだ。と言う。

誰が作ろうって言い出したの?

「まぁ、オレかな?
ホワイトデーどうする?って話になったときに
“今どきのオトコは手作りでしょ!”と言ったら
すぐにみんなが賛成してくれたんだ。」


そして、戻ってきたのが夜中の12時すぎ。

まだぬくもりのあるクッキーを
タッパーに詰めて「できたよ~!」と持って帰ってきたのだった。

これ、バービー(私の母)となーぼー(NAOKOのこと)にも
あげて。お母さんは今食べて!と言って口の中に
ほおりこんでくれた。

たくさんの数があったから
事務所の人たちにも配ると、
最初のひとつはおいしいおいしい!と感激しながら
食べたのだが、2つめになかなか手が伸びず
いつまでもデスクの上に置いてある。

あれ?みなさんどうしたの?と聞いたら、

だって・・・
もったいなくて食べれないの。

と口を揃えて言う。

***************************

一緒にクッキーを焼いたメンバーが
その日の夜バイト先から
まっすぐウチに遊びに来て、
私に、
「今日、バイト先のおばちゃんたちに
クッキーあげたんですよ。
そしたら、おばちゃんたち
泣いちゃった。」
と報告してくれた。

そりゃぁ泣くよ~!と私は思わず
顔がほころびながら大きくうなずいた。

***************************



おとといのクリスマスパーティでも
我が家のリビングで10数人が賑やかに
集まっていたが、
料理や後片付けはオトコのコたち。

4~5人のオンナのコはずっと
ひたすらおしゃべりに花を咲かせていた。


なんだか時代って変わるもんだよな。

男性の出生率が増え、女性が減少している昨今、
保育園時代から高校までを思い出しても
男女別で整列すると圧倒的にオンナのコが少なかった。

TVや新聞などで報道されていることは
本当なんだとリアルタイムで感じていたのだった。

そして、
子どもたちが大きくなると、
こんな風に変化していくのだ、と
世の流れを感じずにはいられない。

今までのおとーさん達のように
家事はいっさい奥さんまかせのつもりでいては
結婚の対象にすらならない可能性のほうが
大きいからだ。

働いて、お給料をもらい
家族のことは省みない「働きバチ」は
もはや過去の遺物となりつつある。

「24時間戦えますか?」モードでは、
もう奥さんたちは勝手に戦ってれば?と
背中を向けてどこかに行ってしまいそうな勢いである。

***************************


これから子孫存続の生き残りバトルが始まるんだわ、と
おぼろげながら予想していたのだが、
そうきたか。


戦わずに、ホロッとさせる作戦のつもりなのかもしれない。

おばちゃんたちが泣いちゃうぐらい、
もったいなくて食べれないぐらい、
オンナゴコロを刺激してしまう作戦なのか?

戦って勝ち取るなんて、
もうそんな時代ではなくなるのだと思う。

「KAORUさんも鍋食べますか~?
よそいますよ

「あ!KAORUさんもアイス食べますか?」

と若い大学生のオトコのコたちは
人んちのお母さんにまで細やかな心遣いをする。

食文化って生きることと直結していると思う。

世の中全体の流れまでは、わからないけど
確かに変化の兆しを感じる。

作ることを楽しみ、食べることを楽しみ、
そして人をまた喜ばせていく。

普遍的な営みの中で、
わずかかもしれないが、
なんとなく、何かがまた今までとは違う方へと
向かっているような、
そんな気がするのである。













コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

★空を見上げて

2009年12月22日 | KAORUの好きなものギャラリー
もうこれ以上先に進めない・・・。

どうしていいのかわからない・・・っていう時は


前を見つめるよりも

空を見上げてみて。



輝く星に

あたたかい太陽に

やさしい月に

ヒントがそっと散りばめられている。



本当に大切なことは

ドン詰まりになった時にこそ

ふっと答えが見つかったりする。


なんども同じ失敗を繰り返し、

どうしていつもこうなっちゃうんだろう?

またおんなじだ・・・。
いつものパターンだ・・・。

そんなことがループのように
巡ってきて、もう前に進めなくなる。


だけど、前も後ろも見ることをやめて、

原因を一生懸命探すことをやめて、

空を見上げてみたときに

ようやく答えのような、

そのカラクリのナゾが解ける。


まるで、

クロスワードパズルのように、
キーワードが1つ、ポロっと降ってくる。

そうすると、

すべてがつながって、
すべてが結ばれる。


だからいっぱい悩んでいいんだと思う。

だけど、
必要以上に悩まなくても大丈夫。

八方塞りになって
袋小路に入りこんで
ギリギリになってからじゃないと
出てこないキーワードってあるから。


今日の空はどんな色?

晴れた青空、雨色、雲の覆う薄鼠色

雪の降る白い空、夕焼けの茜空。


どんな空色でも
星も太陽も月も
ぜったいにいつでも見守ってくれている。



あなたの願いが叶いますように。

そして、
いっぱいいっぱい幸せになりますように。







コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

★2010年 清水薫“シルバーアクセサリー展”のお知らせ♪

2009年12月16日 | KAORU♪ in Japan
               【シルバー&パール(タヒチ)】

久々に
清水薫の「オリジナルシルバーアクセサリー展」を
開催することになりました


今回で4回目のexhibition。



先月の表参道でのスペシャルギフト展での
作品が大変好評だったため、
今回も、マミフラワーデザインスクール 大森山王教室の
SHOPでお声かけいただき、何年ぶりでしょうか、
ステキなチャンスを頂きました


ホントに思いもかけない展開になり
すごく嬉しいです

シルバーアクセサリーに淡水パールをあしらった
エレガント&キュートなKAORU♪らしい作品を
ひとつひとつ心を込めて作っていきます。


お正月休みも、作ろう~


もし、たくさんの中から選びたい!と思ったら
ぜひぜひマミフラワーデザインスクールに
足を運んでくださいね



2010年は“アーティスト清水薫”を
少しずつ再開したいと思っています。

お楽しみに~


*************************


場所:マミフラワーデザインスクール
   JR大森駅 徒歩3分
東京都大田区山王2-11-6 TEL03-3774-3986

*MAP http://www.mamifds.co.jp/cyokuei_map.php




期間:2010年 1月23日(土)~3月初旬予定
   [期間の詳細決まりましたらお知らせします]





  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

★静かな年の瀬

2009年12月11日 | KAORUの好きなものギャラリー
               【フェルトのペーパーウェイト】

12月1日、師走が始まった日
ふと気がついた。

あれ?いつもあんなに渋滞していた通りに
車が走っていない・・・。

まるでお正月みたいな空気が漂っていた。

慌しい雰囲気がまるでなく、
ほのぼのと休日のような感じに包まれているのだ。



これは不況のせい?


いつから、師走が師走でなくなったのだろう?

もう誰も走ってなんかない。

わざわざ車を走らせなくても
パソコンやデータでコトが済むようになったから?

時間の流れが速くなり、
前倒しで忙しさがやってきているから?
だとしたら何月が1年のピークなんだろう?

クリスマス商戦だって
クリスマスのイルミネーションだって
今ひとつピンとこない。


それって、いいこと?
それとも憂うべきこと?

**************************


なにがどうなのか、
今、私が答えを出すことはできないけれど、

昔に比べて何かにあおられたり、
浮き足立ったりしなくなった、ということなのかもしれない。

情報があふれているせいなのか、
それとも、
もうすっかり慣れっこになってしまったのか、
いちいち迎合したり翻弄されることに
疲れきってしまったのか、

その真偽のほどは、
しばらく後に客観的にカテゴライズされていくのだろうと思う。

2000年代は、こんなスタイルだった。のだと。


その時は夢中で、
自分が置かれている状態がどんな位置にあるのか
わからない。

あとから振り返って
そっか、だからこんなことになってしまったのか・・・と
しみじみ思い、全体像を把握することができる。

地図でいうと
「俯瞰(ふかん)」という上から眺める図面を見て
初めて、自分のやってきた行いや、立場、状況が
浮き彫りになってくる。


でも、その俯瞰図はいうなれば“航空写真”。

見るには、まだちょっと機が熟していない。
今は自分の主観で捉えるのが精一杯だ。

**************************

それにしても、2009年は
ある意味すごく激動で、
ある意味、とても静かだった。

その両方が同居していた。

それは、
社会的な動きを見ていても
自分サイズでもおんなじようなカンジだ、規模が違うだけで。


こんなにすごいことが起こっているのに
なんで、こんなに落ち着いているんだろう?

いままでの私だったらもっと振り回されていたのに。

もっと、動揺する自分だったはずだったよね?私。

なのに、なんでこんなにクールで冷静にいられるのか
たぶん考えてもわからない。


それは、今までクリスマスがあんなに
ウキウキして待ち遠しかったのに、
いつのまにかトキめかなくなってしまった感覚に
どちからというと、近い。

いつの間にか、大人になったのか、
そこに夢を見出せなくなってしまったのか・・・。


だけど、
どんなに気持ちが薄らいできても
それでもやっぱりクリスマスは
ステキに過ごしてみたいし、
できれば、本当はロマンチックにお出かけしてみたい。

お正月だって、
昔ながらの厳かな雰囲気ってやっぱりいいな、って思う。


もう過去に戻ることもできないけれど、
今にすっかり慣れきったわけではなし、
これでよいと思っているわけでもない。

今、まさに移動中で途上。

どこに行こうとしているのか
岐路に立っている人って私を含め、案外多い。


**************************

先日、私はこんな話をした。


年内中に5つ書き出して下さい。


■もし、自分がピンチになって
(例えば、火事とか地震で逃げる時を想定して)
最低限のものや最小限のことしか持っていけないとしたら、
何を持っていく?

■もし、自由を手にしたとして、フリーパスのような
チケットが手に入ったとしたら、何をする?

■今までは、ぜったい必要って思っていたけれど
もういらなくなっているもの、5つ。

■新しく生み出したいものを5つ。
あるいは、新しくはないけれど、まだ形になっていないこと。


物質的なことだけではなく、人物でも、精神的なことや
思いグセなどでもOK!




**************************

あんまり考えすぎたり、現実的にできそうか無理そうかを
計算せずに思い浮かんだことを素直に
書き出してみたら、
本当に大切なことに気付くかも。

そして、
まず優先順位を、確認した上で
実現に向けて、実際に行動していく。

あるいは、そこに意識だけでも向けていくことが大切。


今はまだ、霧がかかってよく見えない未来も
しだいに方向性が読めてくる。

そうすることで、
具体的な一歩が踏み出せる勇気が
湧いてくる時もある。


もしかしたら、
1番!と思っていたことが3番になったり、
5番はもう不要になったり、
来年の途中から、番狂わせがあったり
変更や新規参入もあると思う。

そこは柔軟に対応し、適応していくこと。

**************************

本当は嵐の真っ最中かもしれないのに、
数年前なら、すっかり雰囲気に飲み込まれていたのに、

今年は、なぜだか不思議なくらいクール。

みんな、何かしらの「夜明け前」に
立っているのではないだろうか?


何かが明けていく気がするのは、
きっと私だけの感覚ではないのだろう。


台風の前の静けさではなく、
何かのはざ間にいて、
上昇気流に乗る前の、まるでエアーポケットのような
場所で空をつかむような、そんな状態だからこそ、
どっぷり落ち込む必要がないことを
肌で、魂でつかんでいるんだと思う。

みんな、それぞれのスタンスで
光が、次の居場所が、希望が、夢が
見え始めている。

**************************


師走の冷たい雨の降る夜、
明日に思いをはせる。


天気予報では、明日は
雨も上がりとても暖かな一日になるらしい。

初冬の穏やかな日差しを浴びて
ゆっくりと歩いてみよう。



おとといの夜、コロと一緒の散歩道。

すっかり紅葉して、冬支度をした「花ミズキ」には
次の春のための新芽が、小さく用意されていた。




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

★Love & Peace

2009年12月07日 | KAORUの好きなものギャラリー
          【フェルトの小さなツリー】


「か~かん(私のこと)のお料理は
あまくておいしい!」と姪っ子のSAORIが言う。
もちろん砂糖を使っていない料理でもあまいのだそうだ。

「お姉ちゃんのカレーは平和だ!」と妹のNAOKOは言う。

料理が大の得意でもないし、
レパートリーが豊富なワケでもない。
勉強熱心にあれこれと研究したり
新しい料理にチャレンジすることも
すっかりとなくなってしまった。

普通のありきたりの食事を、
おんなじようなローテーションで
作っている。

生き方は、ある意味普通ではないけれど

料理に関しては、季節感をたまに取り入れるぐらいで
ヒネリも工夫もない、
本当に冒険心もオリジナリティもない
無難な、王道をいくタイプなのである。

*****************************

息子が小さい頃は、
まずカレーの材料に火を通して
ルーの段階になったら、別のおなべに具を移し、
大人用は辛口に、そしてお子ちゃま用に
「カレーの王子さま」を
入れて別の味つけにしていた。

小学校低学年ぐらいから
「カレーの王子さま」半分、
「バーモントカレー 甘口」半分に切り替え、
じょじょに甘口だけにこっそりと移行した。

甘口だけにしたとき、やった~!という
気分になったものである。
本当は自分も甘口に合わせることを
強いられているのだが
お鍋ひとつになったことの方が嬉しかった。


そして、高学年ぐらいになり今度は
甘口と中辛をこっそりとブレンドした。

「なんか、今日は辛いね~!」といわれたとき
内心ドキッとしながらも、
そう?気のせいじゃない?とごまかすこともあれば
あんまりに辛がる時には
しょうがなく甘口に戻したりした。

行きつ戻りつしながら、
少しずつの微調整を繰り返して
中学生の後半に、ようやく“中辛、完全移行”を達成した。

振り返ってみると
赤ちゃん用レトルトの「カレーの王子さま」から始まって
実に15年近くの歳月が流れていたのだった。

*****************************

タマネギ、にんじん、じゃがいも、
そして鶏肉か豚肉。
それが我が家の定番。

ナスやトマトを入れた夏野菜カレーや
シーフードカレーなどを作ったこともあったが
不評だったために
結局、オーソドックスなスタイルが定着した。

だから、必要以上のものも加えていないし、
削ってもいない。
足しても引いてもいない、
ごくごく普通のカレーに
長年かけてたどり着いた気がする。

*****************************

なのに、
家族の中でなぜだかとても評判がいい。

その形容詞が「平和」なのである。
安心して食べられる味なのだそうだ。


妹や母は、リンゴのすりおろしや
ヨーグルトや、さらにカレー粉を加えて
コクと深みをだし、最初が甘くて後からじんわり辛さが
出てくる、というカレー通が目指す味。

だから、
甘かったり辛かったりで忙しい。

しかも、母のカレーは相変わらず
何が入っているのか口に入れるまで
わからないサバイバルカレーだ。

先週は、レンコンとシイタケがいっぱい入っていた。
さすがにレンコンは穴があいているので
それと認識することができたが、
その前の時の、バナナが半分とろけた状態の時には
識別できず、口に入れてからグニュっという食感のあと
なにコレ・・・?と一瞬、無意識にセンサーが働き、
カレーの後の味覚を研ぎ澄ませた。

あっ、バナナ?なんでココに?と思ったが
口に出さずにひとまず完食した。

それぐらいの覚悟がないと
母のカレーは食べられない。

それに引き換え、
直球ストレート味のカレーは
最初から最後まで予想通りの
「日本スタイルのカレー 家庭版」なんだと思う。

それは、ごく普通。といった点で
自慢できることでもなんでもない。

ほぼ説明書どおりに作っているからだ。

*****************************

この間、息子のTATSUROが
うちの近所の商店街の一番はずれにある
カレーやさん知ってる?と聞いてきた。

知ってるよ。私が子どもの頃からあるから。
思いっきり昭和のままのレトロなお店でしょ?
前は喫茶店だったのに、いつの間にか
カレー専門になってるのを
この間通りかかって見かけたけど、
一度も入ったことないよ。
でも、メニューが変わっただけでぜんぜん雰囲気が変わらないわ、
そういえば30年以上たっても。

と、答えた。

オレさぁ、あのお店好きでたまに行くんだよね。

そうするとね、
いつ、どんな時に、どんな時間に行ってもね、
日曜日の午後なんだ。店の空気が。

それって、すごいよね~と言う。

世知辛い世の中で、時の流れが速くなった昨今で、
時代の流れを読んでいないとも言えるが
見方を変えると、迎合することなく
時を止めてしまうほどのパワーがあるということだ。

それを、意識的に狙わないところが
個人商店の良さだと思う。

*****************************

東京には、新しい街がいくつも立ち上がり
新名所なるものが次々と出来上がって
留まることを知らずに進化し続けているが
外国人が写す東京は、新旧が入り混じって
混在している画像が多い。

高層ビルをバックにしたお寺や神社。

たくさんの路線が交差する線路の下にひしめく焼き鳥やさん。

なまめかしくきらめくネオンと、
不夜城のようにそびえ立つ
無機質な蛍光灯のビジネス街。


そんなコントラストが魅力的なようだ。

*****************************

小さい頃から住み続けている私の地元は、
乗換線路がない単独駅の中で
乗降者数が日本一なのだそうで、
昼と夜の乗降人数が同じという統計が出ているんだとか。

つまり、住宅街とビジネス街が半々で
出て行く人と入ってくる人の数がほぼバランスの取れている場所。

日本で有名な企業の本社もたくさんあるが、
私がやっぱり好きなのは、
昔から変わらない個人商店。

景気のあおりや、大型店進出によって
ずいぶんとその姿を変えてしまったが
それでも、趣きを残して続いているところも
しっかりと存在している。

*****************************

小学校の時、学校の目の前がパン屋さんだった。

わりと広々とした店内はいつもガランとして
飾り気がなく、ねずみ色のコンクリートの床、
蛍光灯のそっけない灯りで寒々しいイメージだったが、
土曜日の午後や給食がないとき、委員会の集まりのときなど
時折、小銭を握り締めてパンを買いに行った。

お目当ては、コッペパン。

マーガリン、ジャム、ピーナッツクリームなど
好きな味を言うと、おじさんが丁寧に
間にはさんでくれる。
たっぷりと塗ってくれているといいな、と思いながら
背を伸ばしてガラスケースの向こうの
調理台の覗き込んだものだった。

ふだん、通り過ぎるだけのパン屋さんは
いつもヒマそうで、
おじさんは広々とした店内の隅で
背中を向けて小さなテレビを見ていた。

学校に行くときも、帰るときも、
友だちと公園に遊びに行くときの通りすがりのときも、
お店にお客さんがいるとき以外はずっと
白衣に白い帽子をかぶった後姿で
じっとテレビを見ていた。


小学校を卒業して、ほとんどその方角に
足を向けることのない生活となってからは
その存在自体が記憶の中に埋没していった。

そして、
息子が産まれ、私の母校へと通うこととなり
再び懐かしい校舎に呼び戻された。

すると、あのパン屋さんの記憶も同時に呼び戻される。

そういえば、よく買いに来たよな~としみじみ思って
まだ残っていた店内をのぞくと、

なんと、おじさんは白衣のままテレビを見ていた。
30数年前と同じ場所で。
体型もほぼ変わらずに、姿勢も同じだったから
すぐにわかったのだった。

でも、
白い帽子からのぞいている髪の毛だけが
白くなっていた。

小学生だった私が、
いろんなことを体験し大人になるまでの時間も、
おじさんはずっとこの席に座り、
ひたすらテレビを眺めていたんだろうと
思うとなんだか、感慨深かった。

もちろん、おじさんにはおじさんなりの
人生ドラマやさまざまなことが
押し寄せていたに違いない。

それでも、やっぱりあの席に
座り続けていたことは
紛れもない事実だった。

ほどなくして、店構えはそのままで
電機パーツ会社の看板が掲げられていた。
息子の卒業を待たずにいつの間にか
パン屋さんはひっそりと幕を閉じたようだった。

*****************************

変わらないコト。変わらないモノ。

それは時として頑固で、かたくなで
商才とか、勝算とか、社運を賭ける、とか
そんな未来にポジティブなスタンスとは
まったくかけ離れた場所に存在している。

うちの目の前のお花屋さんも
水揚げが終わったら、
いつ行っても奥の畳の部屋に
たて肘をついて寝っころがってテレビ見ていて、
こんにちは~、と声をかけると
おもむろに起き上がり
いっらしゃい!今日は何しましょうか?と
八百屋さんのような返事が返ってくる。

この間なんか、これいりますか?と
丸々したにんにくを手のひらに載せて差し出された。

私は、花とにんにく2コを手にして
ちょっとホコっとしながら家に帰った。

今どき、お花を買いに行って
お野菜くれるところなんて、そうそうない。


そういった下町人情が大好き!というわけではない。
時々わずらわしいような、
毎回、「お兄ちゃん、何年生になったの?」とか
聞かれたりする受け答えを
思わず回避したくなるような気持ちがあるのもまた事実だ。

だけど、
ぜんぶシステム化していて
そっけないほどに完璧な店づくりと品揃えが
展開されている近頃、わざわざ新しくできた
新名所に行かなくても、同じチェーン店なら
他の場所でも同じラインナップが並んでいそうな気がして
本当にビックリするほど行っていない。

新丸ビルとか、六本木ヒルズとか、ミッドタウンとか・・・?
どこも30分ぐらいで行けるところばかりなのに、
いまだに未開の地である。

別の用事がないと、あえて行くことがないから
時々、他県に住む人のほうがよっぽど詳しくて
ちょっと恥ずかしいが、興味がないから
しょうがないか、と割り切っている。

それよりも、変わらない
近所の下町風情のほうがよっぽど魅力的でおもしろい。


私が子どもの頃からある
洋裁店は、店構えは変わらないのだが、
店主の体型とともにショーウィンドに
飾られている洋服もどんどんと
幅が広がってきていている。
つまり、店主が歳とともに太ってきているんだな、と
いうことを無言のうちに物語っている。

*****************************

日々の繰り返しの中で
そんな、小さな発見はなぜだか嬉しくなってしまう。

TATSUROが、
「かあさんのカレーは“LOVE & PEACE”だ!
世界で一番うまい!」
と先週、言っていた。
隠し味も、特別な材料も使っていないのに。
シンプルに作っているだけなのに。

ちなみに、卵焼きは
渋谷くんちのが一番おいしいのだそうだ。
どうやって作っているの?とお母さんに聞いてみたら
「え?ただ普通に作っているだけよ~。
お砂糖と塩だけ。
やだ!ただ焼いてるだけよ!」

“LOVE & PEACE”ってそんなことなのかもしれない。

そして、いろんな場所に潜んでいる。

かっこいいスローガンを声高に掲げなくても、
世界や宇宙のような大きなところじゃなくても。



今、目の前に。すぐそこに。
私のまわりに。

大切な、ささやかで、何気ない日常に
宝石のようにちりばめられている。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

★Monthlyメッセージ★ 12月【師走】

2009年12月01日 | マンスリーメッセージ
          【白い扉】           

■月初めに、KAORUがスイッチを入れて
その月に必要なメッセージをお届けします。
2009年12月をより快適に過ごすための
ヒントにして下さいね♪■


**************************

今月のキーワードは「刷新」。
言葉の意味は、悪いことを改め,新しくすること。

新たな10年がスタートする前に、
今一度自分自身の弱点や、本当は直さなくてはいけないこと、
いけないと思いつつ、ついつい先延ばしにしていたことを
勇気を持って見直していくのには、とてもよい機会。

または隠しごとなど、後ろにしばらく引っ込めていたことを
思い切って打ち明けてしまいましょう。

これもまた勇気が必要。

でも、せっかくだし、この際だから
ついでにぜんぶ出してしまいましょう。

それには素直な気持ちが必要。

****************************

器にたまった水を
ひっくり返すような感じで、
容赦なく流しきる。

そんなイメージ。

そうすると、新たな流れが
突如現れるような気がする。

ある日、突然思いもかけないところから
温泉が湧き出すようなことって
実際あると思う。

でも、地上にいきなり湧き出す前に
脈々と地下を流れていたわけで、
それが静かに、でも勢いよく水脈として
走り続けていたのである。

地上に“間欠泉“のように
噴出していくために、よどんでいるわけにはいかない。
いつまでも。

とにかくこの12月はよどんでしまっていた
何かに、思い切ってメスを入れる。

これは、人に施してもらう場合もあるだろうし
自らの手で、切開することになる場合もあると思う。

いつまでも、トゲがはいったままで
放置するとなんだか気になってしょうがないし、
うっかり膿んでもあとあと面倒だ。

だから、今のうちに
トゲを抜いておく。
そのトゲはちゃんと見えていて、どのくらいの長さで
どのくらい深くまで入りこんでいるのか
目を凝らせばわかるはず。

実際は抜くまでに勇気が必要だし、
抜いている最中は、本当に怖いけれど
意外と抜けてしまえば、
あれ?こんなにちっちゃかったの?
と驚いてしまうほど、思ったよりたいしたこと
なかったりするのだ。

****************************

ひっくり返して、
流しきって、
トゲも抜いてすっきりしたら、

地下を静かに流れ続けていたものが
ある日、ふとしたきっかけで
地上に、現実に、目の前に現れる。
それも、勢いよく。

そして、新しい水路を
また別に作り始めていくための
足がかりがつかめていけそうな気配。

2009年、最後の一日まで
しっかりと生きていきましょう。

****************************


ムダな出来事なんてなんにもない。

会わなければよかった人なんて一人もいない。

必要のない一日なんて絶対ない。

一瞬一瞬が、必要なんだ。
過去の自分のために。
未来の自分のために。


だから、今を精一杯。


それで、きっといいのだと思う。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする