創作料理の美味しい宿

2012年10月01日 | 食事 -

いつも定宿にしていた場所があったが、料理が理由となり、
今は、この宿になっている。
変更してしまったのだ。
私の大好きなログハウス風の宿である。

    
 

台風の都合で、残念ながら、「雨」。
でも、こんな日の翌朝は、美しい緑の森にスモークがかかって、
早朝の散歩は たとえようもなく気持ちが良い。



ここには現地に友人ができて、何度となく通っている内に、
知人も増えた。


宿の主人とは、個人的な話題で盛り上がるようにもなった。
今回のテーマは、「地域振興」と「経済論」に花が咲いた。


今夜は、昼の「鯉料理」で胃がもたれていながら、現地の友人と
会食をする約束をしていたので、密かに「ヘビーだ」と感じつつ・・・
また夜もボリューム満点の「フルコース」だ。

「軽くしてね」・・・とお願いして、それでも創作料理なので、
ソースや 盛りあわせ方、味などには、いつもビックリさせられ、
そのたびに、作り方を教わって帰ってくる。
そして、食べてしまっているのだ。

今夜の友は、酒好きのため、お酒もフルコースだ(笑)。
「よく飲むねぇ」

しかし、食事たるもの・・・気を遣わず、楽しく食べるのが、
何より幸せというものだ。



 笹の上には「栗料理」・・・ほくほくの栗がゴロゴロ。
 ガラス器の中には「マグロ系創作料理」・・・さっぱりと美味しい!
 陶器には野菜系の「しんじょ」のあんかけ・・・びっくりのシロモノ!
 奥には小さなグラスがあって、食前酒代わりの梅ジュース。
 メインの飲み物は、ルバーブのジュース・・・これも最高!



 ガラスグラスには豚しゃぶに珍しいソース
 傍には野菜と「ソーメンかぼちゃ」・・・しゃきしゃきと美味しい!
 お皿の下にレタスを中心にしたサラダ
 その傍には野菜系「キッシュ」・・・ヘルシーなのに濃厚だ。



 季節的に最後だと言われたとうもろこしスープ
 つぶつぶが残っていて美味しいョ。


そのあとも、疲れて写真を撮影しなかったが・・・とにかく凄かった。
魚は「岩魚の姿焼き」に「新鮮野菜」と「だしあん」がかかっていたり・・・
メインは「牛肉のステーキ」だけど「ラズベリーソース」だったり・・・
メインデッシュの付け合わせも、カラフルで眼にも楽しく、舌にも優しく・・・
一味、一工夫がなされていて、それが私のお気に入りなのだ。

デザートは必ず三種類のケ―キ or デザートがついてくる。
だから、今回も、一種類のケーキは部屋に持ち帰り、夜食にした(笑)。



朝食は、いつも「焼きたてのオリジナルパン」で、
これが たとえようもなく美味しい。
パン生地の中に、様々な “宝物” が入っていて、いつも楽しい。
とにかく創造的で、味も美味しく、焼きたてだから、やわらかく、
本当は 何個も食べられる美味しさだ。


珈琲や、紅茶、日本茶、薬草茶、ハーブティーなどは、
24時間中、いくらでも、自由に、飲めるようになっている。

お風呂も、当然だが、24時間中、自由に入れる・・・。
(ジャグジーと、露天風呂や、ヒノキ風呂がある)


それ(ニ食付)で、一万円札で、お釣りがくるなんて・・・
誰が信じてくれるだろう。
宿泊部屋は、バストイレ完備で、シングルではない。
ロフトも、ベランダもあるのだ。
もちろん、備品もすべて設置されているので、
手ぶらで来ても、何にも困らない。

廊下には、たくさんのマンガ本が並んでいるし、
ゲームも取りそろえられていて、DVD鑑賞部屋もある。



私は・・・何度、宿泊しても、同じ料理がでたことがない。
実は、料理メニューを記録して、まるで私のカルテのように
創作料理が かさならないようにしてくれているみたいだ。
そのために、いつも新鮮な料理が味わえる。


ここに一人で来る時は、いつも地元の知人を食事に誘うが・・・
東京の半額の料金で、「美味しい時間」が過ごせるから
とても大好きだ。


昔はログハウスに憧れたが、今は手がかかることが分かり、
他の方法論を探している私・・・。
だから、旅の時は、ログハウスに泊りたいのかもしれない。

「鯉」のフルコースに舌鼓

2012年10月01日 | 食事 -

青山で働いていた頃の部下が、生まれ育った故郷に帰って、
今は中学校の教師をしている。
全く違う分野でありながら、「その頃の“経験”はプラスに
なっている」と、彼は語っていた。
私たちは、人々の心をつかんで、分かりやすく理解して頂く・・・
という手法を、かなり(時間をかけて)考えることが多い。
だから、生徒に飽きさせない授業をやれるのは、この経験が
いかされているということらしい。

彼は「仕事を教えてもらって、お世話になった」と思っていて、
最後の最後まで、私に とてもよくしてくれた。

8年ぶりぐらいに、彼と会って、ものすごく短時間の内に
深い話をした。
時間が「あっ」という間に 過ぎていった。


平日の日中に、彼は時間を作り、私を「鯉料理フルコース」で、
親切に、もてなしてくれた。
鯉の洗い、鯉こく、酢の物、甘露煮、・・・その上に、
野菜サラダや野菜煮の器も並び、もうお腹がパンクしそうだった。

料理屋のおかみさんは、笑顔で「今朝、私が煮たんですよ」と
鯉や野菜料理の他 「イナゴの佃煮」なども出してくれた。

二人とも、心もお腹も一杯で・・・すごく時間をかけたが、
全ての器をカラにすることはできなかった。

 


彼の故郷では、江戸時代から「鯉」を水田に放養していたようで、
害虫や水草を捕食する役割を果たしていたという。
魚がとれない山奥の土地では、「水田養鯉」は画期的な手法だった。
一冬を過ごした鯉は、また水田に稚魚と一緒に放たれて、その後、
二年鯉だけが出荷され、人々の口に入ったのだろう。

この場所では、そういう「命」に対する畏敬の気持ちもあって、
(クジラのように) 料理屋さんの神棚には 鯉の魂を祀っていた。



野生の肉と同じように、処理の仕方や育て方で、味のほどんとは
大きく変わってしまうけれど・・・
頂いた「鯉のフルコース」は、とても配慮されていて、臭みも
癖もなく、とても食べやすいと感じた。


とくに、「甘露煮」は、コラーゲンたっぷりの部分が、あまりにも
とろりと口に入って、またたくさんの人が嫌う内臓部分も、イカを
食べているような弾力と美味しさがあった。
もちろん、卵部分は言うことがない。

    

好きな人は、「鯉料理」だけを食べに来る・・・ということだったが、
聞いて、経験したら、納得できる言葉でもあった。
しかし、これも野趣あふれる料理と一緒で、料理人の技術が、大きく
影響するように感じた。

私の食べた鯉料理は、「さすが~!」という感じだった。



後輩との再会は、食事や邂逅の時間を、より豊かにしてくれた。
あの頃は、日々、その日暮らしだった彼が、高級車で迎えに来てくれた時は、
同じ人だとは思えなかったけれど・・・
彼の選択は、ある意味で「良かったね」と心から言えるものであったし、
問題の多い教育現場で格闘している話題には、いつしか 熱が入った。
私も、かつては 教育実習をした教員免許を取得した人だし、何よりも、
彼が思っているように、現在の教育現場の問題は非常に細かく把握している。
一人でも、二人でも、格闘して、未来の日本を担う思春期の子供たちを
見守り、サポートして、応援してほしいーと強く感じた。

「頑張れよ~~!」
男同志のような別れ方をしたが、もっとゆっくりと話がしたかったなぁ。
「また、来て下さいよ~~!」
新幹線の駅改札で、そう叫ばれたことも、強く心に響いたよ。
「ありがとうネ!」