この項は3月14日の投稿《続「日本の株価は急騰するか」》の続編である。
無数の株式アナリストの中に「政治・経済・企業の業績など一切考える必要なし。罫線だけ見ていれば十分。その理由は、投資家の見通しはすべて罫線に集約されているからだ」と主張する罫線主義者がいる。
私はその主張をナルホドと思う反面、多少疑問に思う部分もある。その理由は、政治・経済の状況変化は罫線に先行するのではないか、と考えるからである。
そこで罫線主義者の代表として≪ミリオンストック投資顧問≫の橋本明男氏を選び、そのコメントを追ってきた。同氏の最近のコメントは次のようである。
3月24日(金)
【第二関門突破】
大変重要な水準に下げて来た日経平均ですが、強烈な粘り腰を見せております。
日経平均は続伸、177円高 19262円
トピックスは 13.51ポイント高 1543.92ポイント
出来高は概算 18億2千万株で終わって参りました。
昨日の解説で、今日、日経平均が100円高以上する様なら、ほぼ底入れになると申し上げておきましたが、177円高。底入れに十分な大引けです。(以下省略)
橋本氏は2月初めに「大相場(日経平均2万円超え)が来るぞ」と予言して以来、ずっとその主張を変えていない。最近のコメントには「大相場」の文字はなく、ひと頃よりややトーンダウンした感があるが、それでも基調は変わっていない。
しかし、私には、下げる材料(トランプの経済政策に対する期待が萎んでいる)はあっても、上げる材料はないように思えるので、3月末(今期末)は先週末より下げるかよくて横ばいで終了すると予想している。
2カ月近くも予言が当たらないままであれば、罫線派の主張は必ずしも正しくない、と判断していいのではないか。