昨年12月におきた韓国駆逐艦による海自哨戒機に対するレーダー照射事件は、照射そのものとは別に次のような謎があることをこのブログで指摘した。
●なぜ北朝鮮船舶の救助に韓国駆逐艦が出動することになったのか。
●韓国駆逐艦と海警艦はどのようにして、北朝鮮船舶と連絡をとりあったのか。ちなみに、SOSを発信したのであれば、日本の海上保安庁なども受信したはずだが、受信していない。
こんな疑問は私ならずとも、誰しも感じることであり、ネットでも大騒ぎになっていた。しかし、なぜか日本のマスコミはこの疑問を提起しなかった。
ともあれ、この謎を解くヒントは、「正論」3月号に掲載されている記事“金正恩暗殺未遂事件”(筆者は西岡力氏)にあった。
西岡氏はこのレーダー照射事件に関し、「なぜ救助した北朝鮮住民をろくに取り調べをせず、北朝鮮に送り返したのか」などの疑問を解き明かすべく、ソウルに出張したが、よくわからないままで終わったらしい。
しかし、西岡氏はレーダー事件とは別に、 “2018年11月中旬に金正恩暗殺未遂事件が発生し、その犯人として金正恩の警護を担当する護衛司令部などから70人から90人が逮捕された” という情報を得たという。
当然その犯人は処刑されただろうし、その何人かは逃走した可能性もある。そして、その逃亡者は日本を目指したが、果たさなかったのではないか。西岡氏自身がこの二つの事件を結び付けているわけではないが、この“金正恩暗殺未遂事件”という記事の副タイトルは“なぜ韓国駆逐艦はレーダー照射したのか”であり、言外に二つの事件の関連性を示唆している。
確かに、この投稿の冒頭に掲げた謎は、レーダー照射事件と金正恩暗殺未遂事件を結び付ければ、即座に解ける。例えば、どのようにして韓国駆逐艦は当該北朝鮮船舶がそこにいることを知ったのかという疑問にしても、韓国海軍上層部が北朝鮮の上層部から、逃亡者を捕えるよう電話で直接要請されたと考えれば、つじつまが合う。というより、こう考えなければ、クロスワードパズルが埋まらない。
残念ながら、この推測が正しいかどうかについての確証はないし、今後得られることもないだろう。
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