この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

兵庫、島根、鳥取旅行記、その8。

2023-05-08 21:37:57 | 旅行
 突然ですが、質問です。
 皆さんは飛行機に乗ったことはありますか?
 この質問には「yes」と答える人が多いでしょう。
 では次の質問です。
 皆さんはドアがついていない飛行機に乗ったことはありますか?
 この質問に「yes」と答える人は少ないでしょう。
 「yes」と答えた方のほとんどはスカイダイビング経験者だと思われます。
 そう、スカイダイビングの専用機は片側のドアが取り外されているのです(すべての専用機がそうだというわけではないですが)。

   

 このセスナ機は別段乗客が乗り降りするためにドアが開いているのではなく、最初からドアが取り外されているんですよ、上空に行ってドアを開閉する手間を省くために。
 スカイダイビングはドアのないセスナ機に乗って地上3500メートルの高さまで上り、やるものなのです。

 ドアのないセスナ機に乗るのってどんな気持ちなのか。
 まぁ怖いことは怖いですよね、ふと見ると眼下に豊岡の町並みや田畑や海がミニチュアみたいに広がっているのですから(注視は出来なかったです)。
 でももっと怖いのはセスナ機が時折りガタガタ揺れることでしょうか。
 セスナ機に乗ること自体初めてなので、ドアのあるなしにかかわらずセスナ機って揺れるものなのかもしれませんが、ともかくがたつきましたね。
 テープで目張りしているところもあって、かなり古い機体に見えたので、インストラクターの方に「いつぐらいに作られた機体ですか?」と尋ねたところ、彼は「わかんないですねー」と答えました。
 そっかー、わかんないかー。
 まぁ、正直に答えられたら余計怖くなったかもしれないですけどね。笑。

 上空3500メートルに達し、一緒に乗ったもう一組が搭乗口(?)に移動しました。
 スカイダイビングは二組がダイブする場合、一応ダイブする順番のルールがあります。
 それは体重が重い方からダイブする、です。
 逆に言えば体重が軽い人は搭乗口から一瞬で人が消えるマジックを見ることが出来るってことですね。
 そんなマジック、見たくもないかもしれませんが。笑。

 そんなこんなで自分がダイブする番になりました。
 いざ搭乗口へ、、、といっても後ろのインストラクターに押し出されているだけなんですが。
 講習通りのことが出来たかわからないまま、そのまま大空へ。
 降下姿勢になる前に一回転か、二回転しましたよ。
 後から聞いたところによると必ずしも降下する際に回転するわけではないとのこと。
 これを得したと考えるべきか、損したと考えるべきか。
 気がつくとパラシュートが開いていて、離陸した飛行場の上空でした。
 少しだけパラシュートの操縦もしました。
 正確には操縦桿を持っただけですが。
 急激に近づく地上、その時インストラクターの方の「しまった」という短いつぶやきを耳にしたような気がしました。
 え?と思った時はもう地上ですよ。
 無事着地した、と言いたいところですが、着地の際思いっきり尾てい骨を打ち付けてしまいました。
 めちゃくちゃ痛い…。
 インストラクターの方に「大成功♪」と肩を叩かれましたが、どこがだよ、と言いたくなりました。

 自分の人生で最初で最後のスカイダイビングの感想は「気持いい♪」でも「最高!」でもなく、「お尻が痛い」でした。
 いや、マジでお尻が痛くて、この日は豊岡市の有名な食事処でランチを食べる予定だったのですが、それどころじゃなくて直前になって予約をキャンセルしました。
 めっちゃ楽しみにしてたんですけれど。。。

 そうそうインストラクターの方に「あの『しまった』って何だったんですか?」と尋ねたんですけど、「そんなこと、言ってないですよ」とはぐらかされました。
 まぁ文字通り自分の“空”耳だったのかもしれません…。

 旅は続きます。
コメント
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