この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

悪くはなかった『君たちはどう生きるか』。

2023-07-16 20:34:42 | 新作映画
 宮崎駿監督、『君たちはどう生きるか』、7/16、イオンシネマ筑紫野にて鑑賞(ACチケット367②にて鑑賞料金1000円)。2023年30本目。

 宮崎駿監督の最新作にして、引退作である『君たちはどう生きるか』を公開二日目に観てきました。
 悪くはなかったですよ。
 『崖の上のポニョ』や『風立ちぬ』なんかに比べたら全然楽しめました。
 ただ、宮崎駿の最高傑作かというとそんなことはなくて…。
 
 良いところを挙げると、まず動きがよかったですね。
 冒頭の、主人公が階段を駆け上がる(だけの)シーンで、おぉ、宮崎駿っぽい!と思ってしまいました(監督が宮崎駿なので当たり前といえば当たり前なのですが)。

 悪いところは、ストーリーがよくわからないところ、かな。
 例えば、、、義母である夏子はどうして塔に向かったのか、結局大叔父は何をしたかったのか、主人公は大叔父の後を継がなくてもよかったのかなど、説明があってしかるべきことがほぼ何も説明がないんですよね。
 想像で余地を埋めるにしても限界があると思うのですが…。

 まぁ一番わからないのはなぜあの屋敷には六人(七人?)もの老婆が住み込みで働いているのか、ですね。
 住み込みの家政婦なら一人で充分だと思いました。

 あと、動きがよかったと褒めましたが、絵が雑なところは雑でしたね。
 『ルパン三世 カリオストロの城』なんてモブ(群集)シーンでもめちゃくちゃ描き込まれていて、モブの一人一人が違う表情、違う動きをしているのですが、本作ではそこまでの描き込みはなく、モブは一律同じ表情を与えられていました。

 さて、本作を語る上で避けられないのは、宣伝をしないことがよかったのかどうか、ですよね。
 宣伝をしないことのメリット、デメリット、どちらもあるかとは思いますが、やはりデメリットの方が大きかった気がします。
 確か『もののけ姫』を観に行った時だったと思いますが、劇場は超満員で一番前の席に座らされましたよ。
 それに比べたら本作は満員には遠く及ばず、ごくフツーの入りでしたね。
 この先、口コミで観客が増えるとは思えないのですが…。
 やはりある程度の宣伝、事前の告知は必要だったと思います。
 主題歌を米津玄師が歌っていることが知らされているだけでも観客動員数は違っていたんじゃないでしょうか。
 観客動員数がすべてとは思いませんが…。

 お気に入り度★★★☆、お薦め度★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント
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