この世界の憂鬱と気紛れ

タイトルに深い意味はありません。スガシカオの歌に似たようなフレーズがあったかな。日々の雑事と趣味と偏見のブログです。

自分は充分面白いと思った『エイリアン ロムルス』。

2024-09-08 21:30:45 | 新作映画
 フェデ・アルバレス監督、ケイリー・スピーニー主演、『エイリアン ロムルス』、9/7、イオンシネマ福岡にて鑑賞(無料クーポンにて)。2024年38本目。

 映画好きでリドリー・スコット監督の『エイリアン』、及びジェームス・キャメロン監督の『エイリアン2』を見たことがないという人はいないんじゃないでしょうか(別にいてもいいんだけど、それはすごく勿体ない)。
 本当に良いものはどれほどの時を経てもその面白さが損なわれることはないですよね。
 ただ、デザインは、H・R・ギーガーのデザインした「エイリアン」のヴィジュアルは現代でもそのまま通用するのですが、宇宙船の内部やコクピットのデザインなどは今の視点で見るとダサい部分があります。
 でもそれは仕方ないんですよ。
 イマジネーションの限界という奴でしょう。
 1970年代では未来の宇宙船のイメージってあんなものだったってことですよね。

 さて、四半世紀の時を経て、『エイリアン』の正当な続編である『エイリアン ロムルス』が作られました。
 監督のアルバレスも大変だったと思います。
 ストーリーもそうですが、デザインをどうするか。
 例えば今の視点で宇宙船をイメージすると『エイリアン』のノストロモ号のそれよりも洗練されていて、もっと流線型のデザインになると思います。
 モニターも空中に浮かび上がるようなタイプのものになるでしょう。
 『エイリアン ロムルス』の未来って一部未来的ではないんですよね。
 でもそれは仕方のないことだと思います。
 だって『エイリアン ロムルス』は『エイリアン』の続編なのですから、デザインやSF的な設定は『エイリアン』のそれを継承するしかないわけです。
 自分はそれで納得し、満足していますが、納得していない人もいるようです。
 例えば、アンドロイドがアップデートするのに一々チップの入れ替えはしないなんかしないだろうとか、そういうことを言っている人がいます。
 自分も未来において人間型アンドロイドが誕生したらアップデートするのにあんなやり方はしないだろうとは思います。
 ただ、『エイリアン』の世界ではするんですよ。
 なぜならそれが『エイリアン』だから(としか言いようがない)。
 同じように監視カメラの映像がやたら不鮮明だったり、モニターの解像度がやたら低かったりするのもやはりそれが『エイリアン』だからという理由で納得するしかないと思うのです(宇宙船のカメラやモニターの映像が見えにくいということは現実的にはありえないとは思う)。

 そういうところから一々考えなくちゃいけなかったアルバレスも大変だったろうなと想像されます。
 もちろん大変だったと想像されるから、作品の評価に手心を加えるなんてことはしません。
 『エイリアン ロムルス』、充分面白かったです。
 ただ、、、『エイリアン』があまりにもすごすぎるんですよね。
 『エイリアン ロムルス』も100点満点で80点ぐらいの点数はつけられるのですが、『エイリアン』が100点満点で200点ぐらいの作品だから、比べるとどうしたって物足りないというか。

 そんなわけで『エイリアン ロムルス』は『エイリアン』を高く評価する人には物足りないし、『エイリアン』を知らない人にはデザインやSF的な設定が古臭く思えるという何だか不遇の作品なのです。
 自分は面白いと思いましたが…。

 お気に入り度★★★☆、お薦め度★★★☆(★は五つで満点、☆は★の半分)です。
コメント (2)
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