けんきゅうきろく(と、あともうひとつ)

レアル・マドリー、リーガエスパニョーラ関係の、なんとなく気になるニュース。

ぬけがらになる日。

2005-02-15 21:42:16 | 研究
昨日今日と夜になるとぬけがらになっています。昨夜は録画したマドリーの試合も見る気が起きませんでした。今も眠くて肩も背中も凝っていて何かをやる気がおきません。

それはチョコレートをもらえなかったから……ではございません。以前バイトしていたケーキ屋のおいしーい生チョコを研究室の男性諸氏に贈呈し、自ら率先して食べているほどなのですから。では何があったのか。
それは朝から夕方まで実験漬けだったからであります。今日は朝8時30分から17時まででした。昨日も同じようなもの。

私の研究分野では人間を対象とした実験をやります。この人間相手、というのがラクなようでもあり大変でもあり。実際に実験に至るまでがそう簡単ではないのです。

1)予備実験
実験計画に沿って材料そのほかを準備して、リハーサル。うまくいかない点を直したり、実験にかかる時間を概算。
2)人集め
実験の概要を書いたビラをばら撒いたり知人のツテを頼ったりして、実験協力者を募集していることをアピール。
3)日程調整
応募してきた人たち(多くが初対面)とメールなんかで連絡を取り合って日程を決める。他の人や自分の予定と重ならないように注意。実験日の前日には確認のメールを入れる。これをしないと5人に1人くらいに忘れられる。

けっこう煩雑で気を使うものなんです。でも実験当日がやはり一番大変。

まずはにこやかに実験協力者をお迎えする。課題をわかりやすく説明し、手続きをミスしないように気をつけ、時間内に収まるように努力する。最後まで協力者に失礼がないように、緊張しないように、不快な思いをさせないように、丁重に対応する。

これを1日に10人くらい対象にやりますと、現在の私のようなぬけがら状態が完成するわけです。
とにかく人間が相手ですから、初対面だろうがなんだろうが円滑にコミュニケーションをとって対応していかなければいけません。ややハイな感じで対応するのが理想。むすーっとした顔で「これやってください、あれやってください」だと、相手の方が固くなって身構えてしまう可能性があります。常態じゃない状況でデータを採るのもね…。で、こんなことをしてますと疲れるのです。いわゆる気疲れというやつでしょうか。

自身の研究ではラット(大きいネズミ。片手で掴むと体がでろん、って垂れ下がる感じ。でもかわいい)を扱っている同級生。彼女とは研究所のバイトで人間対象の実験を一緒に担当しているのですが、一通り実験を終えた後、彼女もやはり気疲れすると言っておりました。彼女曰く「だってラットは待たせておいても大丈夫だし、文句言わないし、時間に遅れてきたりしないし、しゃべらなくていいし、楽だと思うんだけど」。それはわかります、確かにそのとおり。
でもね……ラットに「こういう課題をやって欲しいんだけど?」ってお願いしてもなかなか言うこと聞いてくれなかったり、「どこがわかりませんでしたか?」ってお聞きしても返事してくれなかったりすると思うのね…。

難しいところです。