今までで二回だけ、SEXをした。二回とも排卵日。男の子ができる可能性が高まる日。でも結局、優吾さんのものが途中で萎えてしまい、お互い「ごめん」を言い合う気まずい状態になって終わった。
今日は三回目の挑戦をしなくてはならない。
先にシャワーを浴びてきた私はベッドに腰掛けて考えていた。今までの二回の敗因は私が濡れないせいなのだ。きっと。結婚する前まではあんなに濡れて自慰行為に耽っていたというのに、結婚してからというものの、まったくしなくなっていた。過去二回の優吾さんの愛撫も、緊張のせいか受け入れられず……。せめて自分で濡れてから迎えればいいのだろうか。
優吾さんのシャワーの音は続いている。今ならバレずにできる……。
バスロープの裾をたくしあげ、久しぶりに自らの太ももに指を這わせてみる。入口まで到着したが、少しも気分がのらない。結婚前はあんなにしていたのに……。
「手伝おうか?」
「!」
声に驚いて振り返ると、薫が茶色の小瓶を片手に立っていた。
「なんでここに……」
「だから手伝ってあげるっていったでしょ」
ゆっくりと近づいてくる。
「この薬、もっと長持ちするはずだったのになあ。全然役に立たなかったんだね。式の直前の時にも塗ってあげればよかった」
「……待って」
今のセリフに違和感を覚えた。
「まさか、結婚式の一か月前に私に声をかけたのって、偶然じゃなくて……」
「知ってて声かけたんだよ。気づいてなかったの? でも、お義姉さんの爪の写真は本当に使わせてもらってるよ」
「なんで……」
トンっと肩を押された。ベッドに倒れこむ。見上げると、薫の綺麗な顔がある。
「なんでって、男の子を産みたいんでしょ? ドロドロに濡れてイキまくってやれば男の子が生まれる可能性が高くなるんでしょ? まあ、病院で薬もらってアルカリ性に変えたところで男の子が生まれる確率は百パーセントではないみたいだし、体質的に酸性が強い人もいるみたいだけどね。でも確率あがるなら試してみる価値はあるでしょ?」
「あ……っ」
足を押し上げられる。ドロリとした液体が体に侵入してくる。途端に中から熱いものが溢れだしてきた。溺れる前に何とか理性をかきあつめる。
「ねえ、このこと優吾さんは……」
「知らないに決まってるでしょ。オレが勝手にやったの。男の子欲しいって兄さんが言ってたから、協力してあげようと思ってね」
「あ、あ、あ……」
もうダメだ。性欲の塊になっていく。
シャワーの音が止まった。もうすぐ優吾さんが出てくる。
「オレ、ここにいるね。じゃ、頑張って」
薫がクローゼットの中に入りこんでいくのが見えたが、動くことができない。
「……あれ? 寝ちゃったかな?」
優吾さんの優しい声がする。照明がもう一段暗くなる。優吾さんのシルエット。大きな体。バスロープの中にあるのは、短めだけど太い男根。欲しい。入れたい。入れたい。
「ちゃんとパジャマに着替えてから寝ないと風邪引……え?」
ベッドの横に立った優吾さんの腕を思い切り引っ張って押し倒し、馬乗りになる。
「どうし……」
驚いたように見開かれた瞳に口づける。バスロープをはだける。太い首元から女性のように膨れた胸元に唇を移動する。動揺したように優吾さんが身を起こそうとする。
「ど、どうし……」
「欲しいの」
足の付け根に唇を這わせると、ビクリと体の中心が大きくなった。それをゆっくりと手でしごく。先の方からぬるぬるとしたものが出てくるのが伝わってきた。優吾さんが軽く呻いた。
「入れて、いい?」
上目使いで問うと、溜息とともに優吾さんが肯いた。
「あ……」
ゆっくりと結合する。ドロドロに溶けあっている私達。動かすたびに快楽の頂点に近づいてくる。おずおずと優吾さんの腕が伸びてきて、私の小さな胸を触る。声が出てしまう。
「ああ……イキそう……」
優吾さんのつぶやき。擦りつけるように腰を動かす。優吾さんのものが一層大きく熱くなったのが分かる。ぐちゃぐちゃといやらしい音が響きわたる。もっと早く早く早く!
「ああっ」
獣のような叫び。その一瞬後、私も頭が真っ白になった。全身の力が抜けていく。陰部がドクドクと波打っている。ぐったりと優吾さんの胸に顔をうずめる。心臓の音が聞こえる。ギュッと優吾さんが抱きしめてくれる。なんて充実感だろう。
そのままの姿で私達は明け方近くまで眠ってしまった。薫の姿はいつの間にかなくなっていた。
今日は三回目の挑戦をしなくてはならない。
先にシャワーを浴びてきた私はベッドに腰掛けて考えていた。今までの二回の敗因は私が濡れないせいなのだ。きっと。結婚する前まではあんなに濡れて自慰行為に耽っていたというのに、結婚してからというものの、まったくしなくなっていた。過去二回の優吾さんの愛撫も、緊張のせいか受け入れられず……。せめて自分で濡れてから迎えればいいのだろうか。
優吾さんのシャワーの音は続いている。今ならバレずにできる……。
バスロープの裾をたくしあげ、久しぶりに自らの太ももに指を這わせてみる。入口まで到着したが、少しも気分がのらない。結婚前はあんなにしていたのに……。
「手伝おうか?」
「!」
声に驚いて振り返ると、薫が茶色の小瓶を片手に立っていた。
「なんでここに……」
「だから手伝ってあげるっていったでしょ」
ゆっくりと近づいてくる。
「この薬、もっと長持ちするはずだったのになあ。全然役に立たなかったんだね。式の直前の時にも塗ってあげればよかった」
「……待って」
今のセリフに違和感を覚えた。
「まさか、結婚式の一か月前に私に声をかけたのって、偶然じゃなくて……」
「知ってて声かけたんだよ。気づいてなかったの? でも、お義姉さんの爪の写真は本当に使わせてもらってるよ」
「なんで……」
トンっと肩を押された。ベッドに倒れこむ。見上げると、薫の綺麗な顔がある。
「なんでって、男の子を産みたいんでしょ? ドロドロに濡れてイキまくってやれば男の子が生まれる可能性が高くなるんでしょ? まあ、病院で薬もらってアルカリ性に変えたところで男の子が生まれる確率は百パーセントではないみたいだし、体質的に酸性が強い人もいるみたいだけどね。でも確率あがるなら試してみる価値はあるでしょ?」
「あ……っ」
足を押し上げられる。ドロリとした液体が体に侵入してくる。途端に中から熱いものが溢れだしてきた。溺れる前に何とか理性をかきあつめる。
「ねえ、このこと優吾さんは……」
「知らないに決まってるでしょ。オレが勝手にやったの。男の子欲しいって兄さんが言ってたから、協力してあげようと思ってね」
「あ、あ、あ……」
もうダメだ。性欲の塊になっていく。
シャワーの音が止まった。もうすぐ優吾さんが出てくる。
「オレ、ここにいるね。じゃ、頑張って」
薫がクローゼットの中に入りこんでいくのが見えたが、動くことができない。
「……あれ? 寝ちゃったかな?」
優吾さんの優しい声がする。照明がもう一段暗くなる。優吾さんのシルエット。大きな体。バスロープの中にあるのは、短めだけど太い男根。欲しい。入れたい。入れたい。
「ちゃんとパジャマに着替えてから寝ないと風邪引……え?」
ベッドの横に立った優吾さんの腕を思い切り引っ張って押し倒し、馬乗りになる。
「どうし……」
驚いたように見開かれた瞳に口づける。バスロープをはだける。太い首元から女性のように膨れた胸元に唇を移動する。動揺したように優吾さんが身を起こそうとする。
「ど、どうし……」
「欲しいの」
足の付け根に唇を這わせると、ビクリと体の中心が大きくなった。それをゆっくりと手でしごく。先の方からぬるぬるとしたものが出てくるのが伝わってきた。優吾さんが軽く呻いた。
「入れて、いい?」
上目使いで問うと、溜息とともに優吾さんが肯いた。
「あ……」
ゆっくりと結合する。ドロドロに溶けあっている私達。動かすたびに快楽の頂点に近づいてくる。おずおずと優吾さんの腕が伸びてきて、私の小さな胸を触る。声が出てしまう。
「ああ……イキそう……」
優吾さんのつぶやき。擦りつけるように腰を動かす。優吾さんのものが一層大きく熱くなったのが分かる。ぐちゃぐちゃといやらしい音が響きわたる。もっと早く早く早く!
「ああっ」
獣のような叫び。その一瞬後、私も頭が真っ白になった。全身の力が抜けていく。陰部がドクドクと波打っている。ぐったりと優吾さんの胸に顔をうずめる。心臓の音が聞こえる。ギュッと優吾さんが抱きしめてくれる。なんて充実感だろう。
そのままの姿で私達は明け方近くまで眠ってしまった。薫の姿はいつの間にかなくなっていた。