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VALE STUART FRASER 

VALE STUART "Chet" FRASER 

チェット(Chet)の愛称で親しまれたオーストラリアのギタリスト、スチュアート・フレイザー(Stuart Fraser)が亡くなって、3年半たちました。

彼が亡くなったのは2019年11月30日。12月1日というのが公式説濃厚なのですが、ジョン・ファーナムのバンドで25年も一緒にギターを弾いていたブレット・ガーストが11月30日と言っているのでよくわからない。

1961年4月12日生まれですので、58歳で亡くなったということになりますね。

親しい人たちの間で行われたメモリアル・サーヴィスは12月10日だったそうです。

 

  

私が彼の死を知ったのは2019年12月に入ってからでした。

まずはKnaggs Guitars(ナッグス・ギター)のFACEBOOKで知り、慌ててAustraliaやNew Zealandの記事をいろいろ調べて。

それからスティーヴ・バルビ、ジョン・スティーヴンス、ジャスティン・スタンレー、ジミー・バーンズなどのSNSを見て。

2019年はエディ・マネー、リック・オケイセックの死でショックを受け、暮れにはチェットも亡くなってしまって本当に哀しかったです。

その当時、何度か思ったことをブログに書きかけて、でもなんかぐちゃぐちゃで、ずっと下書きのままで、

彼の死をなかなか乗り越えられませんでした。今も辛い。

ですが、ここ数年の胸のつかえであった、ノイズワークスの4枚目のアルバム EVOUTIONが昨年発売されました。

チェットの、ノイズワークス・メンバーとしての最後の公式録音が、ようやく2022年11月に発売されて。

そしてそれをAustraliaからの発送をひたすら待ち続け。手にしたのは2023年今年に入ってから。

 

そのアルバムについては先日書きましたが、今は6月。。。。あっという間に今年も半年過ぎてしまった。

少しは、、、チェットのこと、書けるかな。。。ぐちゃぐちゃです、相変わらず。

オーストラリアのファンが、きっとノイズワークスのツアーでチェットとお別れしているように、私もこのアルバムで心に折り合いを付けないといけないなあとか、感じています。

 

 

 

チェットは2016年の暮れに肺癌と診断され、ジョン・ファーナム・バンドのツアーから離れました。

もちろんその時は私が知る由もなく。

2016年はオーストラリアのレコード大賞というかグラミー賞というか、音楽界の一大イベントで、例によってジョン・ファーナムはスペシャルゲストでYou are the voiceを熱唱し、そこでもチェットはステージに立っていました。

また、2016年もジョンのバンドメンバーとしての活動やほかのミュージシャンとのセッション、レコーディングもこなしていましたし、何よりも!ノイズワークスとしてのライヴと新しいアルバム作りという楽しいニュースしか私は追い切れていませんでした。

 

彼が闘病していると公になったのは2017年2月。

まず肺癌だということ、長年のヘビースモーカーであったこと、それから彼はオリヴィア・ニュートン・ジョン癌センターで闘病中というニュースがオーストラリアやニュージーランドのニュースサイトに載って知りました。

ソースはこちら

ちなみにこのニュース記事のトップの、ヘッドフォンを首にかけているお写真は、ジョン・ファーナムのアコースティックチャペルセッションというCD/DVDの中の一コマです。

このキャプチャはノイズワークスのオフィシャルでも使われていますが、チェットの穏やかかな雰囲気がよく出ているいい笑顔だと思います。

(ただ、チェットといったら満面の笑顔、ear to ear smileなのかな、ほんとは。)

 

ある日ですね、Stuart Fraser  Olivia Newton-John、   Olivia Newton-John Cancer and Wellness Centre の文字がパソコンを開くとちらちら出るわけですよ。

チェットをはじめ、オーストラリアのミュージシャンはよく、そこでベネフィット・コンサートを開いているので、私がオリヴィアやジョン・ファーナムを検索すると、時々そこでやるベネフィットコンサートとかはヒットしたんですが、探しもしないのに、パソコンにちらちらそれが表示されるのは怪しい、、、嫌な予感がしてクリックすると、

「スチュアート・フレイザーは肺癌闘病中であることを公表」

「これまで何度も、チャリティで訪れていたところで治療を受けている。今やチェットは病院の内側からミュージシャン仲間のサポートを受けている。」的なことが書かれておりまして。

・オリヴィアからは一緒に頑張りましょうというメッセ―ジをもらった。オリヴィアは本物の癌サバイバーである

・ここは病院とは思えないほど、居心地がいい。病院のスタッフはみんなよくしてくれる。

 

という彼のインタビューなどを読み、非常にショックでした。

ただ、この記事では化学療法が功を奏していることや、チェットが再びステージに立つ意思があることが書かれていて、私もそれを祈っていました。

 

その記事には、チェットの治療費のためのベネフィット・コンサート(→ジミー・バーンズのインスタなどでも告知)

が6月28日に行われると書かれていました。

ジミー・バーンズ、ジョン・ファーナム、ノイズワークス、ディーゼルといった音楽仲間が集まって一夜限りのコンサートを開催。

ジミー・バーンズは、オージーミュージシャンの中では兄貴(っつーか、父?)みたいな存在ですが、チェットもよくジミー・バーンズのライヴやレコーディングに参加していました。

チェットはお兄さんのワーウィック・フレイザーとブラックフィーザーというバンドに14歳で参加したのですが、そのバンドにはジミーの弟のスワニーが在籍していたので、その頃からのつきあいなのですね。

 

   また、ノイズワークスのヴォーカル、ジョン・スティーヴンスは、この時期のヘラルドのインタビューで

「ノイズワークスのアルバムは出せないし、ライヴもできない。チェットが俺の右側に戻るまで待つ。チェット抜きのノイズワークスは考えられない。」と語っています。

 

このベネフィット・コンサートでは、チェットの長女、オリヴィア(リヴ・フレイザー)もゲスト出演。

その時の映像(ジョン・スティーヴンスが歌いながらリヴをスマホで撮影していた)もあちこちでアップされていますが、

リヴはチェットのオーシャン・ブルーを弾いて「TOUCH」に参加していました。泣くしかないじゃん。

 

 

 

 

その後、チェットはサポートアクトなどの支援を受けて、一旦は音楽シーンに戻ってきます。

(化学療法後、しばらくしてから、髪の毛が少し伸びた頃にはサポートアクトの動画などにも出演していました。)

時々、ライヴの様子がアップされていて、その時は痩せてはいたけれども、髪の毛もかなり伸びていたし、2018年10月26日にはスティーヴ・バルビのライヴにも参加していて、涙を抑えることができなかったなあ、あの時は。また、2019年に入ってからも、クレイグ・ニューマン(ジョン・ファーナム・バンドのベーシスト)と一緒に参加したライヴもアップされていていました。

 

 

 

でもね、ほんとにお星さまになってしまったんだよね。

 

 

 

 

 

最初にナッグス・ラテンアメリカの写真が目に入り

 

その後でナッグスの公式の追悼記事を慌てて探しました。

 

 

彼のミュージシャン仲間などの追悼メッセージなどを集めた記事についてはいずれまた。

 

 

チェットはギタリストなので、ナッグスの写真を少しシェアさせてください。

私はいろいろな楽器をちょこちょこかじっているのですが、ギターはなにぶん自分では弾けないため、専門的なことはわかりません。

それでも、好きなギタリストさんたちの中でも特にチェットは音色を綺麗に操ることにかけて、素敵だと感じるのですよ。

 

 

 

 

こちらがチェットの愛用エレキ、オーシャンブルーです。

だいたいこれかセヴァーン・メドックをライヴでも録音でも使っていました。(アコギはテイラーかギブソンが多かったと思う)

 

ノイズワークスのアルバムをレコーディング!って文字に狂喜乱舞したんだよねぇ、これ読んだ時はさ。

 

チェットはオーストラリアのギタリストでは初めてギブソンの契約アーティストになったらしいのですが、それ以外にもいろいろなメーカーとエンドーズ契約。

その中で彼が近年愛用していたエレキギターはKnaggsです。

ポール・リード・スミスから独立したジョー・ナッグスが立ち上げた、高級ギターブランドのKnaggs Guitarsですが、スティーヴ・スティーヴンス・モデルなどが有名ですね。

日本だと今剛さんも契約アーティストです。

 

こちらがセヴァーン・メドック

 

ナッグスはよく自分の工房のギターを「娘」とか「レイディ」とか言ってますが、ギター(娘)を出荷する(嫁に出す)ときは毎日のように写真をアップしてくれて、

私もその都度「ほうほう、今度はこの子がチェットのもとへ旅立つんだね」などとニヨニヨしておりました。

チェットはセヴァーンのT2モデックと、ケヤのT1オーシャンブルーをよく使っていました。

ジョー・ナッグス、ピーター・ウルフは、ポール・リード・スミス在籍時代の98年頃からチェットと交流があるようです。

 

 

 

 

この記事のラストに、ブレット・ガーストがYoutubeにあげてある動画を載せたいと思います。

Stuart Fraser memorial

This is the Christmas medley that Stuart arranged.

Stuart is in the right channel and I'm in the left.

We recorded it live at Chong Lim's studio in 2003 for the Myer Spirit Of Christmas album, which was a charity project donating to the Salvation Army.

We lost Stuart on November 30th, 2019 after his courageous 3 year battle against cancer.

I created this slide show for his memorial service which we had on December 10, 2019.

The man was a genius musician, loving husband and father to 3 beautiful girls and one of the most amazing spirits I've ever had the privilege to know and work with for 25 years.

He changed my life forever, in the best possible ways and I know for sure that I'm not the only one that feels this way. Long live Stuart Fraser.

 

ジョン・ファーナム・バンドのギターのエース、ブレット・ガーストがアップしてくれたStuart Fraser memorial

ちゃんと、チェットが右チャンネル、自分が左チャンネルと教えてくれるお気遣いに感謝。

でもふたりのハーモニーが素敵だから分離しないで聴いてますよ。

どれも素敵なお写真ばかりで癒されます。

ブレットのチョイスが泣かせる。。。1分47秒くらいの、ジョンの息子さんとの写真なんて、二人ともいい笑顔ですよねぇ。

2016年には、チェットの娘さんのオリヴィア(もちろん、オリヴィア・ニュートン-ジョンのオリヴィアにちなんでの命名)がセッションデビューをしたのですが、その写真もちらほら。

あとはアンガスのお誕生日のほっぺにチュッの写真もいいし、グレン・ウィートリーがベースを弾いてるときのツーショットもいい。

何より、若い黒髪時代のブレットとの写真も懐かしい。(私はブレットは黒髪のほうが好きなのですが、でももう、染めないと真っ白なんだろうなあ。白が目立たないために金髪なのか?)

モーターヘッドのTシャツの子どもたちは誰なんだろう?リヴたちなのだろうか?

 

ノイズワークスのロックな姿も、ジョンのバンドの職人芸のような姿も、オリヴィアやカイリーやジミーのステージでのさりげないカッコよさも、ずっと忘れません。

 

 

 

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