ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

黄金のチャップス

2010-04-08 03:55:29 | 2010春紀伊半島ツーリング~旅日記
今回の旅のニューアイテム。

☆前出のガスランタン。
☆iPhone。
★そして、黄金のチャップス。

ジーンズの上に装着する革のパンツ。履くのではなく、装着する。ここがポイント。

目的地に着いて、歩く時には外せる。脱ぐのではなく外す。ここがポイント。

ジーンズの上に革のパンツ。つまり、暖かい。

朝、すべての準備を整えて、いよいよ出発となる。おもむろにチャップスを装着する。腰のベルトを締めて、片足ずつ革を巻き付け、ジッパーを下ろす。なんか気合いが入る。走るって気がする。それは、ギターのストラップを肩にかける瞬間に似ている。最強の武器を手にする瞬間というやつだ。

ハートを強くする存在。それが、僕にとってのチャップス。

色は完全に黒いのに「黄金のチャップス」と僕が呼ぶのは・・・そんな理由があるからなんだ。


京都にて・・・チャップスを装着したまま繁華街を歩いていると、外人たちが僕のチャップスの写真を撮っていた?チャップス姿の僕の写真を撮っていた?「Hey,Look at him. Rider, Rider」と言っていた。

そう、僕は「黄金のチャップス」を纏ったライダーなんだよ。

どうぞよろしく。




☆trash box jam the bandライブ情報
4.10(土)西川口ハーツ。
OPEN18:00 / START18:30
ticket ¥1500
出演は21時頃の予定。

☆sing (from trash box jam)ライブ情報
5.2(日)新宿Naked Loft
OPEN18:00 / START19:00
前売¥2,000(+1drinkから)当日¥2,300(+1drinkから)

★FMラジオ番組「TRASH BOX JAM~SINGのライオンの詩」
FM78.3MHz[REDSWAVE] 毎週火曜日夜8時~9時。絶賛放送中。

旅の矛盾

2010-04-08 02:31:32 | 2010春紀伊半島ツーリング~旅日記
随分と遅くに寝て、随分と疲れていたはずだけど、8時に起きれた。昨夜の寒さが嘘のようだ。日陰に設置されたテントの中が、随分と暖められている。日向に設置していたら、もっと早く起きれたな。
煙草を吸いながら、朝の散歩をしてみる。目の前に海が広がってる。伊勢湾だ。

かもめの群れが貝を突いてる。引き潮の波打ち際にたくさんの貝が打ち上げられてる。かもめの攻撃を逃れた貝を探してみる。大きなはまぐりだか大あさりだかを見つけた。拾って、朝ご飯にしようかと思ったが・・・貝はあたる。旅の序盤で貝の毒にやられて肝臓をやられてしまったんじゃ・・・悲し過ぎる。やめておいた。
北海道で自分で捌いて食べたホッキ貝を懐かしく思った。あれは美味し過ぎた。

綺麗な海だ。もう出発しなければいけないなんんて・・・少し残念に思う。僕の旅はのんびりだ。でも、僕の旅は、いつだって忙し過ぎる。まるで、現代人の生活みたいだ。自由な振りをした、忙しい現代人だ。
色んなものを観たいから、色んな場所に行きたいから、自由過ぎるほどに、その瞬間を満喫したいから・・・必然的に・・・僕の旅は、いつだって大忙しなんだ。ははは・・・バカみたいだ。

バカみたいに綺麗な海だ・・・伊勢湾。

昨日の疲れなんて気にすることはない。さぁ、走ろう。

月が雪をみている

2010-04-08 00:40:42 | 2010春紀伊半島ツーリング~旅日記
目的地が決まらない。海まで下りて来てしまった。プランを練り直さなければ。練るってほどのプラン・・・そんなものは出来っこないんだけど。

とりあえず、京都から回るのはあきらめた。そうなると・・・三重から時計回りに紀伊半島一周ってことになるか・・・、・・・うん、そうしよう。それがいい。京都が最後だ。

出発から13時間経って・・・まだ静岡にいる。なんなんだ。なんなんだ。三重は遠いよ。

散々悩んだが高速に乗ることにした。今度は東名高速だ。割引は効かないが、背に腹は変えられない。なんとか・・・今日中に「津」まで行きたい。・・・午前中には京都のはずだったのに・・・ははは。今日中に津に変わった。

雪に降られ、雨に打たれ、ここまで走って来た。

東名高速に乗ると・・・今度は風だった。風と言っても、ただの風じゃない。恐怖の暴風だ。荷物満載のバイクに横からの突風は恐い。恐いなんてもんじゃない。何度も吹っ飛ぶかと思った。いきなり襲って来る突風に備えて、グリップを全力で握って走る。これは疲れる。突風に負けないように踏ん張る。かなり長い時間持続して踏ん張る。これは疲れる。

東名から名神、そこから伊勢紀勢自動車道に入る。もう辺りは暗闇。海沿い、伊勢湾沿いに道は続く。ここがやばかった。恐怖はマックスに達しようとしていた。
ガードレールが恐ろしく低い長い橋を何度も渡る。そこを横からの突風に襲われる。一歩間違えば海に転落だ。何度左側の白線を踏んだことか・・・。バイク人生最大の恐怖。

あまりに恐くて危ないんで、目的地まで60キロ地点「みえ川越」で高速を降りることにした。下道の方が風は弱いはずだという予測のもと。実際、下道は快適だった。交通量が少ない。信号はあるものの、高速と同じくらいの速度で走れる。

国道23号。四日市の工業地帯を抜ける。・・・ここには住みたくないな・・・煙突から煙がモクモクだ。でも・・・夜の工場の灯りは美しい。まるで立体的な飛行場みたいだ。

やっとのことで津に入り、目的のキャンプ場に着いたのは夜11時を回る頃。・・・走り始めてから、およそ23時間。ありえない、ありえない。日本の端から端まで走れそうな所要時間じゃないか・・・。何やってんだ。
とにかく寒かった。11月の京都ツーリングより軽装で来たのに、気温は低い。指先の感覚が無くなった。手の指10本、全部シモヤケになってしまった。指紋が無くなった。火が出そうなくらい指先が熱い、痛い。実際やばかったな。凍傷になったらどうしようと思いながら、感覚の無い指で全力グリップしながら走り続けたもんな。

街外れ、誰もいない松林の中のキャンプ場にテントを張って荷物を入れて、温泉に行く事にした。冷えきったカラダを・・・温めなければ。寝袋も・・・前回より、一枚少ない。だって春だから。
キャンプ場から温泉にいく途中で、また雪が降り始めた。雪に始まり雪に終わる一日か・・・。

月が出ているのに、雪が降る。素敵な夜だ。ホントに素敵な夜なんだな。・・・だって、なんだかんだで、自分が決めた目的地に着くことが出来たんだからさ。