ライブの週に、しゅうちゃんが我が家にやって来た。何をしに?遊びに。
夕飯はみんなを呼んで焼肉屋へ行こうとしゅうちゃんが言った。
僕は、しゅうちゃん縁のみんなにメールを送った。「月曜日にしゅうちゃんが来るんだよ。しゅうちゃんがみんなに焼肉を奢るから来いって言ってるよ」といった具合のメールである。
そう、月曜日である。平日である。誰も来ないのである。ははは。
きっと、昔だったら集まった。平日だろうが夜中だろうが、集まった。でも、今は昔ではないから集まらない。
やばいなぁ。誰も来ないなぁ。まいったなぁ。しゅうちゃんが悲しむよ。。。
でも、大丈夫。エムケイはいつだって来てくれる。エムケイは、昔から、どこへだって来てくれる。
エムケイの仕事終わりの時間まで時間があったので、我が家の前の道路で一時間ほどキャッチボールをした。怪我以来、初めてボールを投げた。結構大丈夫だったよ。徐々に復活です。徐々に復活して、大谷翔平君を追って渡米します。
しゅうちゃんが言う。よし、風呂へ行こう!
風呂へ行こう!とは、温泉へ行こうという意味である。
僕らは隣町にある玉川温泉へ向かった。玉川温泉レトロの湯とかいっちゃって、結構洒落てる。お湯もいい。半額になる夜の8時過ぎだったら、何度か来たことがある。この日は、しゅうちゃんの奢りだから正規料金で昼間から入れる。
温泉に浸かった後で、エムケイへメールを送る。「仕事が終わったらメールして」といった具合に。
メールが来るまでノンビリと、ハンモックに揺られてくつろぐ。ハンモックは0.1トンのしゅうちゃんの体重も、しっかりと支えてくれている。ユラユラユラユラ。
エムケイからメールが来た。
「着いたよ?あれ?いないの?」
エムケイが仕事場を出たらこちらも出て、ちょうどぴったんこ、という計算が崩れる。
行かねば!「さぁ、しゅうちゃん、行くよ!」僕はハンモックを飛び出る。
「さぁ、しゅうちゃん、行くよ!」
「ねぇ、しゅうちゃん、行くってば!」
「おい、こら!」
ハンモックに座ったままのしゅうちゃんが言う。
「・・・起き上がれない・・・しんぐ、起こしてくれ・・・頼む」
の写真。
100キロオーバーの一人は、ハンモックに乗る時は気をつけてね。の写真。
三日月の夜を。趣向を変えて、スリーフィンガーで弾いてみた。
今回のライブに向けて、練習をし始めた時、最初に浮かんだアイデア。
前日まで、演るか演らないか、悩んだのだけれど、演って良かった。
ちょっとスローになった三日月の夜、いつもよりもちょっと気持ちを込めて、ハスキーに歌えた。
「三日月の夜」
暇を持て余して一日中寝そべってたよ
僕にとって大事に想う物を考えながら
君しか出てこなかったんだよ
僕と過ごさない一日君はどう過ごしてるの
雨の日はバスに揺られながらため息をついてるの
街の風に吹かれて
背中にしがみついた君はもう泣かないなんて言って
壊れたオルゴールみたい君の影だけが踊り続ける
こんな夜は三日月が落ちて来て僕の胸に刺さるよ
君に逢いたくて君に逢いたくて君を抱き締めたくて
この唄声は空にさえも届かない
そこら中に星が落っこちて来て大事な物壊してく
君に逢いたくて君に逢いたくて君に逢いたくて
気紛れな猫は今夜も消火栓の上に座って朝を待ってる
迷子の子猫みたいに寂しそうな瞳をしてるの
誰かの言葉に傷ついて一人ぼっち待ってるの
誰も分かってないよね
茶色い髪もピアスも指輪もネックレスも新しい洋服も
何一つ君をHAPPYな気持ちにさせやしないから
僕が守ってあげるよ
眠たい目こすりながらもう帰らなきゃって言って
壊れたオルゴールみたい君の影だけが踊り続ける
こんな夜は三日月が落ちて来て僕の胸に刺さるよ
君に逢いたくて君に逢いたくて君を抱き締めたくて
この唄声は空にさえも届かない
そこら中に星が落っこちて来て大事な物壊してく
君に逢いたくて君に逢いたくて君に逢いたくて
気紛れな猫は今夜も消火栓の上に座って朝を待ってる