またまたバナナの話になってしまうが、目からウロコの部分もあって書き込まざるを得ないことになってしまった。
先日の真冬のバナナの一件は調べてみるとどうやら私達が日常食べているバナナとは異り、日本にわりあい自生できる「芭蕉」というものらしい。
松尾芭蕉もこの芭蕉から名前をとったほどで、かなり昔に日本に伝わったとされている。
ちなみに沖縄には芭蕉布という織物がある。

芭蕉は、バショウ科の多年草で英名をジャパニーズ・バナナというとか。
バナナもバショウ科のバショウ属で和名は実芭蕉というとか。
そうすると完全に親族関係にあるような・・・・。
バナナは熱帯性で芭蕉は温帯付近まで生育し、見分け方は実がなっている部分の幹の先端部分の花のようなものが、黄色なら芭蕉で紫色に見えるモノはバナナだという。
芭蕉もバナナの一種で中に種は入っているものの果実は美味しく食べられるそうである。だたし追熟させることが必要だという。
昨日「江図湖」の芭蕉園に散歩にいったとき、現物がぶら下がっているのを確認した。
この「芭蕉園」は夏目漱石が第五高等学校の教授をしているころ訪れたこともあるそうで、かなり昔からこの一帯に茂っているようだ。
場所は熊本市内で水前寺公園の近くにある江図湖のほとりである。
ついでに申し述べると、この江図湖の水源はほぼ自噴の湧き水で出来ている。以前は湖底の砂がモコモコと盛り上がって水が湧いているのがボートの上から覗くことができた。
それに水前寺公園からの湧き水や、いくつか小河川が流入して湖が出来上がっている。
この小河川も数キロ先は湧き水でできた川で透明度は高い。
熊本市はもちろん、付近の都市圏全般で100万人ほどが生活するが、その水のほぼ100%を阿蘇の伏流水であるこの地下水で賄う。

(澄んだ小河川の水)
(キラキラと輝きながら流れ込む)
(亀もノンビリ甲羅干し)
カワセミも獲物をまって水面を見詰め、そのカワセミの行動の一部始終や飛翔の決定的瞬間を撮ろうと多くのカメラマンがレンズを向けていた。
古来熊本は「火の国」と呼ばれているが、(多分に阿蘇火山のイメージだと思うが)阿蘇の伏流水が豊富に湧き出、普段にその恩恵にあずかっているためその有り難さも忘れがちなほどの「水の国」でもある。
最近は後世に残すべき宝として、中流域の田んぼの冬期湛水など地下水保全に意が用いられるようになってきた。
話がバナナからかなり横道にずれてしまった。
「バナナの一件は芭蕉であった」ということではあるが、この芭蕉とてこの行く末はどうなるのか分からない。
熟して落ちるのか中の種はどうなるのか。
またまた、里山訪問の理由は尽きない。