勝手なもので、あんなに待ち焦がれた太陽も、こう連日33度越で照りつけると恨めしくなる。
当然暑さに弱い私としては、歩きに出るのも夕方になる。
しかし、多少は陽光の残っている時期に出ないと、遅くなってしまう。
(西の山にギリギリの太陽)
特に名残惜しくもない太陽が西の空に沈む頃がベスト。
(東の空)
反対の東の空は、ささやかな太陽の光を受けつつも、雲の峰は段々とモクモク度が減少。
(阿蘇:米塚)
外輪山の切れ目から見える、カルデラ内の比較的新しい火山(米塚)も霞んでくる。
虫の音も聞こえ始める。
田舎道を行き交う車のヘッドライトが目立つようになる。
中には、自分は目が良いのだと言わんばかりに無灯火もチラホラ。
あなたはいいでしょう・・でも廻りが迷惑します、とブツブツ心でつぶやく時間帯。
陽が落ちて、近所の病院の派手な灯りが目立つようになると、本格的な夜のとばりが。
堤防沿いから見下ろす田んぼも、すっかり青田の状態から真っ暗な湖のような感じに。
向こうに山はあるのだが、もう真っ暗で国道と県道それに点在する集落の灯りが眼前180度に広がる。
「あの灯りは対岸の〇〇です」とか「夜間操業の漁り火です」と言われたら、納得しそうな風景が展開する。
草むらでは、もう虫の合唱が始まっている。
コロコロ系からチロチロ系を経て、現在はジージ系・チリンチリン系が主体でリンリン系も混じり始めた。
歩きながら楽しむ景色が制限されるなら、音楽の方を楽しんで下さいと言わんばかり。
こうしてみると、自然はなかなか飽きさせない出し物を次々と繰り出して来る。
「蝦蟇昭和は遠し牛蛙」・・・・しろ猫
蛙も合唱に加わり始める。