変化の激しい気象状況で、降雨確率は午前中50%午後は0%。
風が強くて、波は天草の内海でも1m~1.5m。
西風に乗って、黄砂も飛んでくる。
といったふうな予報が出ていた。
確かに、朝から可燃ゴミを出しに表に出ると、強風で金の成る木の植木鉢が1個倒れていた。
しかし、空には太陽が燦燦と輝いており、朝からの50%の確率は外れた。
天気が良かったら、「藍のあまくさ村」に海苔の佃煮を買いに行く予定だったので、予定通り決行。
帰りに三角西港で昼飯をば。
世界遺産に登録されている三角西港だが、実際には小さな漁船以外には使われていない。
明治以降の日本の近代化のため、開港された港も鉄道が通じ、そのトンネルが現在の三角港の方に延びて新しく港も出来たため、その役目を終えた。
ただ、開発からも取り残されたため、明治・開港時の波止場や建物なども残って貴重な産業遺産となった。
対岸の天草の島々へは、50年くらい前に5つの橋が架かって、天草は車で行き来出来るようになった。
最近では、三角と天草を結ぶ一番最初の橋(1号橋)の横に、新しく橋が架けられ自動車専用道路として供用を開始した。
この辺りは、岸壁からの魚釣りや、古い建物や港をバックに結婚写真などを撮影している現場に度々出くわす。
一度などは、冬場の寒風吹きすさぶ中で、ウエディングドレスの花嫁がカメラマンの注文ににこやかに応えていた。
とにかく、昼食ということでレストランに向かう。
店内に入ると、昼食時なのに殆ど空席で、テーブルに人がいるのは2席くらい。
窓がほぼ全開なので、けっこうな風の吹き具合で、外とあまり変わりがない。
外の席をお願いして、デッキの席に鎮座。
風を除けば、室内よりずっといい。
屋外の席には、屋内とは対象的にお客は多かったが、3密などという話には、まったく縁の無い空間。
思考過程も行動も、人は似たようなことをするものだと痛感。
風を正面に受けては、食事がし辛いということに気がついて、背中に風を受けるよう席を移動。
ただ、終始巨大な「アコウ」の木を眺めながらの食事となった。
似たような木に「ガジュマル」という木があるが、どこがどう違うのかは未だに知らない。
どちらも、海岸沿いや港などに多く、防潮林などにも活用されている。
横に伸びた大きな枝は、木材で支えられている。
その支えの木材に沿って、枝から気根が伸びて絡みついている。
人間が施した支え物を、「どうもすみませんね」と言いつつ、新たな腕ともいうべき根っこで抱きしめているスタイル。
他の樹木に巻き付くと、枯らしてしまうこともあるそうで、別名絞殺しの木とは、ちと物騒。
ガジュマルは種子島でも見たので、北限は屋久島・種子島あたり。
アコウの北限は紀伊半島あたりらしい。
そのうち温暖化で、もっと北まで移動するかも・・。
てなことで、食べ過ぎ感を悔やみつつ帰路についた。
「麦の秋南半球にて御免」・・・・しろ猫