スケルトンハウス‐きまぐれCafe

生活とビジネス

そのときの思いや状況で、いろいろなことを話し合ってきた喫茶店。きまぐれに、思いつくままに・・・

ベネッセからの書状

2014-10-14 17:51:01 | 社会・経済

    1014日(火)、「ベネッセコーポレーションより重要なお知らせです」と朱書きされた封書が届きました。

この時期だから、例の情報漏洩のかな。」

と思い封を切ると、
5枚の文書が入っていました。
・「宛名書き」兼「お詫びの品受取り手続き」の葉書
  およびネット手続き用の「ログインキー」
・お客様情報漏えいにするお詫びとご報告
・漏えいした情報項目について
・お詫びの品について
・「財団法人ベネッセこども基金」について



Letter



  そのうちの「お詫びの品について」によると、500円分の電子マネーギフト(楽天EdyAmazonギフト、nanacoから選択)若しくは500円分の全国共通図書カードを選ぶようにとのこと。本来なら会社経営者およびその代理人が個別訪問して手渡すのが筋かと思うので、何とも傲慢な態度ではないかと思います。一方、対象件数の多さを考慮するなら、この手続き依頼を承服するのも致し方ないかとも思います。金額にしても過去の判例等から予想された範囲です。

  しかし、お詫びの品書中の一項目として記載されている〔こども基金へのご寄付について〕を読んで驚き、憤慨しました。

  「上記のお詫びの品にかえて、別紙にてご説明しております『財団法人ベネッセこども基金』へのご寄付をお選びいただくことも可能です。その場合、一件あたり
500円を当基金へ寄付し、活動に役立ててまいります。」

  何のことかよく分らないので、とにかく別紙「『財団法人ベネッセこども基金』について」を読んでみました。

  「今回の事態の重大性、広範囲にご迷惑をおかけしたことに対する弊社の社会的責任などを考慮して、お詫びのあり方についてさまざまな検討を行って参りました。その結果、未来ある子どもたちへの支援や子どもたちが安心して学習に取り組める環境の確保などを目的として、『財団法人ベネッセこども基金』の設立を決意するに至りました」

  要は、「お詫びとして
500円を用意いたしましたが、新設する我が財団にその分を寄付してくれ」ということのようです。

  記載されている財団の趣旨自体、曖昧な一般論的表現がなされており、具体的に何をどうするということは何も表明されていません。

  続けて、「当財団では、行政経験者や教育関連の専門家をはじめとする外部有識者等で理事会を構成し、企業としての社会的責任や、未来を担う子どもたちに必要な支援や貢献のあり方を考え続けて参ります。」

 
考えるだけかい!

  途端に、ベネッセが新たに設立する基金の運営要員として天下りする議員OBや役人或いはOB役人の報酬を賄うため、基金への寄付を募っているのではないかと勘ぐってしまいました。

  「盗人たけだけしい」とはこのことです。

  この違和感は拭いきれません。

  詫び料は用意したけど(ベネッセによると対策費として総額200億円)、必要ない人も多くいるだろうから、そんな人は自分たちの受け皿に還元して欲しい。というよりも、何とか上手い口調で被害者の善意につけ込み、丸め込んで、寄付に誘導したいというセコい計算がちらつきます。

  そして、それよりも何よりも、本当に謝る気があるのかという、そもそも論に疑問を持たざるを得ません。

  したがって、私は確りとAmazonギフトを受け取るつもりです。


<事件の概要>

    ベネッセホールディングス(HD)の79日日の発表により、顧客情報が漏洩していたことが発覚した。漏れたのは子供や保護者の住所や氏名、電話番号、子供の性別や生年月日など。

 6月下旬から通信教育事業を手掛けるIT事業者からのDMが顧客に届き始め、顧客から問い合わせが急増していた。

    717日、ベネッセから業務委託を受けた請負会社の男性派遣社員のSE逮捕。特定のデータベースから顧客情報が外部に持ち出され、名簿業者に売却されていた。

    910日、ベネッセは記者会見を開き、顧客情報漏洩件数を3504万件と公表。個人情報漏洩被害者へ補償として金券500円を用意するとした。35社が漏洩した個人情報を利用しており、事業者に対して情報の削除を求めるなど利用停止を働きかけていると説明した。














  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする