「染まずただよふ」

・・・塾講師スミレの日記・・・

不況の影響

2010年12月27日 |   中3 
中3国語の時間内で作文練習をしています。

推薦入試を受ける生徒のため、というのもありますが
年々まともな日本語を書けない生徒が増えているので
これぐらいは書けないと…というレベルの課題に取り組ませています。

今日の作文のお題は「高校生活で力を入れたいこと」
社会問題を題材にした意見作文よりも書きやすいテーマだと思うのですが
意外に書けない生徒が多かったです。

一応、推薦入試を念頭においた課題だったので、最初に
「いくら本気で考えていたとしても、
 『ケータイを買ってもらって友達とメール三昧』とか
 『勉強そっちのけでバイトに明け暮れたい』とか
 『バイクの免許を取って乗り回したい』というのはNGです。」と伝え
本当のことを正直に書く必要はない、と言ったのですが
想像力に欠けるのか発想が乏しいのか、ただただ「頑張る」という言葉の羅列で
何をどんなふうに頑張るのか見えてこない作文ばかりでした。

そんな中、堂々と「高校生になったらアルバイトをする」とはっきり書いてある作文が。
読み進めてみたら
「家は経済的に余裕がないのでせざるを得ない」「母に苦労ばかりかけられない」
となかなか泣かせる内容で、しかもしっかりまとまっている立派な作文でした。
実際この生徒のお家は母子家庭で「県立高校に絶対入ってよ!」と常々言われているらしい。
この不況は中学生の心にも影を落としているのだなあと、少し切ない気持ちになりました。
アルバイトをしながらでも、充実した高校生活を送ってほしいなあ。