「染まずただよふ」

・・・塾講師スミレの日記・・・

歴史苦手にもほどがある

2012年12月14日 |   中3 
中3クラスの国語で、時間に余裕があったので軽く文学史のおさらいをしました。

今までに国語の教科書で学習した5つの文学作品
「竹取物語」「枕草子」「平家物語」「徒然草」「おくのほそ道」
の作者名と時代を書くというもの。(「竹取~」と「平家~」は作者不明)

先月「おくのほそ道」の平泉の場面を学習していたときに
源義経の名前が出てこなかったクラスだったので覚悟はしていましたがヒドかった!

8カ所の解答欄のうち、「おくのほそ道」の「江戸時代」
しか書けない生徒が多数派という事実に言葉が出ませんでした。
「芭蕉」は直近の定期テストに出題されてたハズですが、もう忘れたの?

さっさと正解を板書しても覚えてくれないと思い
それぞれの作品についてヒントを出し、答えを当ててもらうことにしました。
たとえば「平家物語」では

平家と源氏が戦って平家が負けましたっていう話です。
源氏が勝って、武士が初めて幕府を開きました。社会でもやったよね?
で、何時代?

返ってきた答えは「……戦国時代?
やめてー、その武士が戦ってたら「戦国時代」という短絡的思考。

違います!と言ったら「幕府だから江戸?」という意味不明な解答が。
江戸幕府だけが幕府じゃないぞ!
もっと前!と言ったら「弥生…?」戻りすぎです。
「平安の次?…だったら江戸!…じゃないならムロマチ?」大事なとこ抜けてる。
しかし、みんな当てずっぽう。源氏って大将は源頼朝のことよ?わかって言ってる?
で、最終ヒントの「いいくにつくろう…」でやっと正解が出ました。

「平家物語」が「鎌倉時代」に成立、というのは中2国語で学習した内容です。
社会の歴史の時間でも学習済みで、夏期講習会でもおさらいしているはずです。
それなのに「鎌倉時代」という言葉を導き出すために
こんなに紆余曲折するとは思いませんでした。
こんなクラスばかりじゃありませんが、今年はこういう生徒も多数在籍しています。
…前途多難な予感しかしない。