十月六日(月)台風が直撃。
昨日は文字通りの嵐の前の静けさだったが、今日は朝から台風の影響で風雨強く、大荒れの天気となった。わが陋屋はあちらこちらが傷んでいる。夏に物干し場や二階の戸袋などに防水処置を行った甲斐があって、雨漏りはなかったが、正直なもので、防水処置をしなかった一階の戸袋あたりから雨が漏って来た。むむむ油断大敵であること思い知らされた。
子供たちは休校となって、喜んでいた。そう言えば私が子供の頃も、台風などで休校になると神様がくれたプレゼントのように思ったものだ。停電になるとローソクを立てて、とっておきのカンズメで、薄暗い明りの下で母と食事をとる。何故かとても嬉しかったことを覚えている。あの頃は、缶詰類はこういった時にしか開けて貰えなかった。
缶詰で思い出すことがもう一つ。食事時になると聞こえる「かぁーいかーん、ほーちきぃー」の掛け声である。漢字で書くと、「開缶報知機」。差し入れや自前で買った缶詰を開けるために、缶切りをお願いする合図のことである。えっ何処での話ですかって。私がエリザベス女王から晩さん会に招かれた折に泊まった、スコットランドの宮殿の部屋での話です。
一時を過ぎたら、あの嵐は何だったのかと言うほどの秋晴れの空があった。二時半からみなとみらいにある歯医者に行ったが、野毛商店街の先の道路に、消防車や機動隊のバスが沢山止まっていた。何でも、伊勢山皇大神宮の下にある成田山の別本院の仮本堂が崩れ、お坊さんが下敷きになっているとのこと。家から出なかったから、どれほど酷かったのか実感がない分、驚いた。
そう言えば、携帯に横浜市から「避難勧告」のメールが入った。初めてのことである。「こちらは横浜市です。10月6日10時25分、帷子川、今井川の合流付近において、溢水の危険があるため、避難勧告を発令しました」。というもの。我が家は高台にあって、その二つの川からも離れているので、心配はないが、それでもちょっと驚いた。
こんな感じの、何だかんだで、一日が終わった。