九月二十八日(日)晴れ。
朝起きて、雨戸を開けると絵に書いたような秋晴れの空が広がっていた。貧乏性なので、日曜日に今日のように天気が良いと、何もせずにいることが勿体ないと思ってしまう。とりあえず、家中の窓を全開にして空気を入れ替えた。布団でも干そうかとも思ったが、今日はお墓参りに行く。もし急に雨でも降ったら目も当てられないので、断念して出かけることにした。天気が良いことだけで気持ちが華やぐのだから、安上がりにできている。
東名SAのポルトガルというパン屋で「メロンパン」を買ってから伊勢原へ。野村先生のお墓のある日向(ひなた)は彼岸花の群生地として有名である。一週間前ぐらいだったなら花の盛りだったのだろうほとんどが盛りを終えた物ばかりだった。それでもまだ綺麗に咲いている物もあり携帯のカメラに収めた。
この彼岸花、別名曼珠沙華とも言い、何か有難い花のようにも感じるが、チョット調べてみたらこんなことが書いてあった。
日本では水田の畦や墓地に多く見られるが、人為的に植えられたものと考えられている。その目的は、畦の場合はネズミ、モグラ、虫など田を荒らす動物がその鱗茎の毒を嫌って避ける(忌避)ように、墓地の場合は虫除け及び土葬後、死体が動物によって掘り荒されるのを防ぐためとされる。モグラは肉食のためヒガンバナに無縁という見解もあるが、エサのミミズがヒガンバナを嫌って土中に住まないためにこの草の近くにはモグラが来ないともいう。
異名が多く、死人花(しびとばな)、地獄花(じごくばな)、幽霊花(ゆうれいばな)、剃刀花(かみそりばな)、狐花(きつねばな)、捨子花(すてごばな)、はっかけばばあと呼んで、日本では不吉であると忌み嫌われることもある。(ウイキ)
田中絹代、有馬稲子や久我美子といった美形が共演した小津安二郎の映画「彼岸花」や山口百恵が「マンジュ・シャカ恋する女は、マンジュ・シャカ罪作り。白い花さえ真紅に染める」との歌のイメージがいっぺんに崩れてしまう。いくらなんでも「はっかけばばあ」はねェ-。
来月の十九日の墓前祭の打ち合わせとご挨拶をしてから野村先生のお墓と私の両親のお墓に詣で帰路に着いた。
国道に出るまでの道は、カメラを持った彼岸花の撮影をする人で狭い道は走りづらい。途中、「寿雀卵」を買って帰ろうかと思って販売所に寄ってみたが、すでに「売り切れ」で閉まっていた。久しぶりに246沿いの蕎麦屋「久左」で昼食。何年振りだろう、お店の前にあったファミレスが新しいお店に代わっていた。「久左」の「手打そば」が好きだ。吉永小百合の追っかけをしていると言うおばちゃんも元気そうで安心した。ただ久しぶりなので、私の顔を忘れていて苦笑する。
帰りに、横浜駅の「ヨドバシカメラ」に寄り、「アドビ」のソフトの説明を聞く。学割を使っても毎年二万五千円。月極めで三千円と言う物もあるが、まっそのうち子供の名前で学割の物でも買うか。
「そごう」で夕食の買い物。何と、私の好きな「能登屋」が出店していた。大喜びで「玉ねぎ揚げ」と「もやし揚げ」を買った。魚屋にカツオがあって、ふふふな感じ。千二百四十円はちょっと高いかとも思ったが、食べてみたら今シーズンで食べたカツオのベスト3に入るほどの上物で感激した。珍しく「晴耕雨読」の四合瓶を飲む。しかしラベルの漢文だが、あれって漢字を並べただけで「漢詩」の韻を踏んでいるのかなー。誰か教えて。