二月二十三日(土)晴れ。
当たり前だが、毎日寒い。六十年以上も春夏秋冬を経験しているのに、冬は「寒い」、夏は「暑い」とつい愚痴が出てしまう。修業が足らんのかもしれん。
朝食後は、「大吼」の編集作業。年に四回の発行と言っても百頁の雑誌を編集するのは大変な事である。もちろん最新号が完成した時の喜びの方が大きいが。記事が多い時は嬉しい悲鳴。少ない時は、脂汗が出る。生みの苦しみを実感しながらの編集である。
夜は、後輩、と言ってもこちらの方が公私共にお世話になった元ロイヤルパーク・ホテルに勤めていたY氏が退職したことの「ご苦労さん会」を、横浜の名店「たん右衛門」にて行った。このお店に来るのも久しぶりのことである。五十代ぐらいまでは月に一度は顔を出していたが、最近は、歳のせいか肉を食べたいと言う欲求があまりなくなった。その分、当然ながら足が遠のいた。
しかし、今回は、このお店が初めてという人たちがほとんどなので、皆さん楽しみにしていたようだ。メンバーはメインゲストのY氏ご夫妻や私の友人七名を含めた九人。このお店での私のコースは、まず「馬刺し」から始まって、「牛タン」「さがり」を堪能してから、「つくね」など串焼きを少々。余り飲めない人には、「焼きおにぎり」や「テール・スープ」、「テール雑炊」がお勧めである。その昔は、このお店でJリーガーや勝新太郎などと良く隣り合わせた。まあ単なる串焼きのお店と思って入ると、冷や汗ものだが。それでもその分美味しいので余り懐具合は考えずに行くことにしている。
その後、サリーの店に転戦。サリーからY氏に、「ドンペリ」をプレゼントされ盛り上がる。一時間ほど飲んで解散。なぜか、Y氏が帰った後もテンションが下がらず、夜中の十二時から開店すると言う「会員制」のラーメン屋さんに行く。もちろん開店前なので、そこはカメちゃんパワーで無理に入れて貰い。ラーメンが出来るまで、チャシューやザーサイをつまみに待つ。ここのラーメンは正調の醤油味なのだが絶品である。ただ惜しいのは開店が深夜ということだ。この歳で夜中のラーメンは、ある意味命懸けとなる。十二時過ぎて帰宅。
「牛タン」に「ドンペリ」か・・・。本当はこんなことをしている場合じゃないのに。気が付けば、いつもトホホな日々である。