75歳女性。高血圧症で当院の循環器科に、B型慢性肝炎と慢性胃炎で内科医院(消化器科の先生)に通院していた。午前2時ごろ寝ていて嘔気があり、冷や汗も出たという。起き上がろうとして、めまい(ふらつき)があった。何度か嘔吐して救急要請した。当直は他院から応援の先生だった。搬入時は症状が軽快していて、頭部CTと心電図は異常なしだった。
土曜日から祝日の月曜日まで病院は3連休になって、私は土曜日と月曜日が内科当番(その日の入院に対応)だった。前日に当直医に、急を要さない入院があれば、翌朝病院に来るので、当面の指示だけ出しておいて下さいと頼んでいた。病院に行ってみると、BPPV疑いで入院させておきましたと申し送りがあった。病室に行って診察すると、特に症状はなく、空腹感を訴えて食事をほしがっていた。2-3年前から頻繁にせき込みことがあり、上腹部(横隔膜?)が痛くなることもあるという。喘鳴はない。咳は特に夜間から朝方が多いということはないという。4か月前に内科医院で内視鏡検査を受けて、胃炎と言われたという。食道炎とは言われていないそうだ。胸やけや嗄声はなく、食事摂取に問題はない。そもそも早朝の症状はBPPVではないが、では何だったのかと言われると、はっきりしない。咳に関しては、慢性咳の範疇に入る。副鼻腔炎がなくて、咳喘息でもなく、GERD(NERDだが)の可能性がありそうな気がする。