100歳女性。昨日老人保健施設からの紹介で受診した。5日前に転倒してしりもちをついてから食欲がなくなったという。腰椎圧迫骨折や大腿骨頸部骨折はなかった。すっかり忘れていたが、3年前(97歳)に心房細動・心不全で入院していた。酸素飽和度の低下と血圧低下があり、回復困難かと思えわれたが、約1か月で軽快退院していた。今回は胸部X線・CTで心拡大や肺うっ血はなく、BNPも前回退院時の値と同じだった。前回はBNP1400で入院して退院時は50だった。右胸水が貯留していて肺炎の浸潤影は胸水中に埋もれているのかはっきりしない。炎症反応が上昇しているので、肺炎・胸膜炎なのだろう。他には感染症のフォーカスはなかった。家族と相談して、できる範囲で治療して、病状悪化時はDNRとする方針で入院とした。翌日の今日は血圧が昨日の70から100~120と改善して話しかけた時の反応も良くなった。今回も助かるような気がする。