なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

慢性硬膜下血腫でした

2012年07月31日 | Weblog

 67歳男性。当地域の基幹病院の糖尿病外来に通院している。薬手帳を忘れてきたので(これも症状のひとつと、とれなくはないが)詳しいことはわからないが、朝夕にインスリン注射をしているというので、ノボラピッド30ミックスを使っているようだ。10日前からふらついて、よく転倒するようになったという。診察室内では普通に歩行できて、会話も普通にできた。頭痛や嘔気はないらしい。妻といっしょに、病院まで自分で車を運転して来ていた。もっとも症状は10日前から鼻水や咳痰が続いているというのを最初にしゃべって、その後にふらつきの話が出た。頭部CTを撮影すると、慢性硬膜下血腫があり、放射線室から外来に連絡がきた。さっそく見に行くと、確かにそうだった。当院の脳外科医(1名のみ)は夏休み中で、大学から応援の脳外科医が来ていた。頭部CTをみてもらって、診断を確定した(実際に診断したのはドクターCTだが)糖尿病で通院している基幹病院の脳外科医に電話して事情を話した。すぐに診てもらえることになって、タクシーで病院へ向かった。わかってしまうと患者さんに運転させられないので、、車は病院の駐車場に置いていくようにした。患者さんの自宅のすぐ近くにある病院だが、基本的に紹介患者さん対応(救急車と他の医療機関からの紹介)なので直接は受診しにくい。当院は二次救急までで、特に内科は適切な医療機関への紹介も業務としている。いわば地域全体を含んだ総合診療科(初診患者の専門科への割り振り係)といえる。

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