なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

経営も考えましょう

2017年01月07日 | Weblog

 CPFE(Combined pulmonary fibrosis and emphysema)の79歳男性は、基幹病院呼吸器科に転院を依頼していたが、ベットがないので来週になると連絡がきた。治療を始めていてという指示で、ステロイドパルス(ミニパルス)とプレドニン0.5mg/Kgを開始することになった。その時ついでにといった感じで、別の患者さんの転院依頼の話をされた。

 65歳男性で、6年前から透析導入されていた(IgA腎症からの腎不全)。肺癌(扁平上皮癌)と診断されて、一時放射線療法を受けたが、その後は抗癌剤の適応なしとして経過観察になった。昨年は溢水(全身浮腫)で5回入院したそうだ。肺癌も両側肺に転移してきて、透析通院が困難になった。現在入院中だが、当院転院で最期まで診てほしいという依頼だった。

 透析担当の先生に相談してから返事しますと伝えた。肺癌としての予後は2~3か月の見込みとある。まずDPC病院なので、どういう会計になるのか事務に確認したが、透析の分は別になるそうだ。その後、透析担当医と相談したが、肺癌の緩和ケアもまとめて診てくれるということだった。さっそく地域医療連携室の間でやりとりして、連休明けの転院となった。

 患者さんと家族にとっても、ちょっと良くなると退院になって入退院を繰り返すより入院継続の方がいいと思うが、経営的な問題で損にならないので受けるというのも世知辛い話ではある。いやいや経営は大事だ。主治医になって、透析だけお願いする形になると思ったが、全部お任せになってしまった。

 今日は、jmed「プレイマリケア現場での女性診療」、「状況別に学ぶ内科医・外科医のための精神疾患の診かた」を購入した。精神科コーナーで見つけた、「大人の発達症のための医療系支援のヒント」も購入した。発達障害のわかりやすい本が欲しかったが、これまでなかなかいい本がなかった。DSM-5では、神経発達症群と訳されているため、これまで使用されてきた発達障害を発達症と記載しているそうだ。

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