一昨日の日曜日に86歳女性が左上肢の脱力で救急搬入された。数日目から施設にショートステイで入所していた。認知症で通院しているそうだ。朝食の時に左上肢の脱力があるのに、施設職員が気づいて救急要請した。意識は清明で、軽度の不全麻痺だった。自宅にいる時だったら、自宅の車で連れてきたのかもしれない。
その場での会話は十分成り立つ方だった。搬入された時は、改善していて、ご本人も良くなったという。バイタルは安定していて、心電図は正常洞調律で心房細動はなかった。ラクナ梗塞があるか、画像では出ないかもしれないと予想した。出血ではないのだろうと思ったが、頭部CTから行った。やはり出血はなかった。ラクナ梗塞が出たが、これはきっと陳旧性と思われ、新規の梗塞巣の有無は頭部MRIで確認することにした。
CTで描出された部位が拡散強調画像で描出されて、それが今回の病巣だった。時間経過としては、夜間に発症していたのだろう。MRAでみると、右中大脳動脈(MCA)が途絶している。梗塞は分水嶺梗塞ととるべきか、単に末梢即に起きたととるべきか。その時は麻痺は軽度だが、MCA領域が一気に梗塞になる可能性も考えられた。慢性の変化で血流がうまく回ってきているのだろうか。
今日で3日目だが、ほとんど麻痺がないくらいになっていた。嚥下障害もなく、食欲も良くて元気にしている。抗血小板薬とエダラボンで経過をみている。このまま悪化しないで過ごせるといいが、どうなるか。