昨日の日直は忙しかった。58歳男性が心肺停止で救急搬入された。急性心筋梗塞で地域の基幹病院循環器科に入院して、その後も心不全で何度か入院した既往がある。糖尿病があり、脳梗塞での入院歴もあるそうだ。自宅で倒れているのを家族が発見して、救急要請した。救急隊が到着して、心肺停止を確認して心肺蘇生が開始された。何度も入院しているその病院は満床で受け入れできないということで、当院で引き受けることにした。その少し前に、慢性硬膜下血種の高齢男性を受けてもらっていたので、お互い様ということになる。
心肺停止になってすぐに家族が気づいたわけではないことと、要請から救急隊到着までの時間も合わせると、回復は困難と思われた。実際、救急隊の処置にはまったく反応せず、搬入時には瞳孔散大・対光反射なしだった。搬入後も治療を継続したが反応はまったくなかった。家族に事情を説明した後に、救急室での心肺蘇生の状況を見てもらった。処置をやめていいかどうか家族に確認して、死亡を確認した。
Autopsy imagingを行うと、頭部CTでは陳旧性脳梗塞を認めたが、出血はなかった。胸部CTで両側肺野に肺うっ血・水腫を認めた。胸水貯留はなく、急性の変化だった。急性心筋梗塞再発だったのか、致死的不整脈だったのかはわからない。
前日夜間からの腹痛・嘔吐(50回以上と)で救急搬入された60歳代女性は、2年前に癒着性腸閉塞で当院外科に入院歴があった。救急隊から連絡が来た時から、腸閉塞再発と判断された。撮影時立位になれるというので、すぐに腹部X線で確認して、外科で診てもらうことにした。
同じころに30歳代前半男性が、「また憩室炎だと思います」と受診していた。この方は3年前に下行結腸憩室炎を発症して、穿孔による膿瘍形成に至った。当院外科でラパロ下にドレナージ術と回腸瘻形成術を受けた。経過良好で、その半年後に回腸瘻の閉鎖手術を受けている。CTで確認すると確かに下行結腸の憩室炎だった。前回のような明らかな膿瘍形成はないが、通常の憩室炎よりは周囲脂肪織の炎症が目立ち、穿孔・膿瘍形成が危惧された。腸閉塞の女性とこの憩室炎の男性は、いずれも前回入院時はその日の外科当番の先生が主治医だったので、外科入院でお願いした。
肺炎の30歳代男性と、S状結腸憩室炎の50歳代男性は外来治療で経過をみることにして、休み明けに外来受診(途中で軽快しなければ入院へ)とした。後者は3日前からで、当番医で抗菌薬内服(キノロン)を処方されて、症状が軽快してきていた。CTでS状結腸に多発性憩室を認めたが、周囲脂肪織の炎症像が目立たなかったので、希望通り外来でやってみることにした。