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Dr.忽那×Dr.笠原対談「最前線のプロが見たCOVID-19」
笠原先生が訊いて、忽那先生が答える形になっている(奈良からの笠原先生の音声がちょっと聞きにくい)
第一波を振り返る
東京の新型コロナウイルス感染症者が減少したが、
6月中旬から、夜の街でのクラスターが目立ち、2桁の患者数が連日続いている
しかし現時点では第二波とまでは言えないと
第一波のPCR検査が間に合わなかった時と比べると、現在はPCR検査で積極的に拾い上げている
新型コロナウイルス感染症の特徴
・病初期には普通の風邪と区別がつかない
・7日~10日目で急激に悪化(重症化)
・サイトカインストーム、凝固異常が起こる
・まだまだ分からないことが多い
診察での注意
・感染患者、クラスターとの接触の有無
・味覚・嗅覚異常 を確認する
抗凝固療法(ヘパリン)については、重症では開始している
重症ではレムデシビルを使用している
軽症では何も使用していない
ファビピラビルは患者の希望で使用
(コロナウイルスに効果が期待される)各薬剤は早期から投与した方がよいとは思うが、供給量の問題もある
軽症から使用できる、効果が確実な治療はない
クロロキンは効果を認めず使用していない
ファビピラビルはエビデンスがない
新型コロナの感染対策
・確定した患者さんに対する対策が行われていれば大丈夫
・疑っていない患者さんが新型コロナだった場合に医療従事者にリスクがある
・国立国際医療センターでは確定例は陰圧室で診ている 疑い例は陰圧室ではないことも
・エアロゾル発生時以外でもN95マスクを使用している
・エアロゾル発生以外ではサージカルマスクでよいとはなっているが、スタッフはN95マスクが安心と
・長く病室にいる時、挿管時はPAPRを使用している
・改めて、標準予防策を行えば(ある程度?かなりの?)予防はできると思うと
・三密を避けることが重要
・術前患者全員にPCR検査は? 流行状況に合わせて行う
・下気道検体(喀痰)のPCRが一番感度が良い
・咽頭よりは鼻咽頭スワブのPCRが感度が高い
・唾液は鼻咽頭スワブより感度が低い
・しっかりと診断を付けに行くときは、喀痰が出なければ鼻咽頭スワブ
・厚労省は2~9日目は抗原検査だけでもよいとしているが(PCR検査を必須とはしない)、基本的にはPCRとセット組み合わせて行う
・PCRが陰性でも隔離解除しない 3回目で陽性の例もあった
第二波に備える
PCR検査を増やせば、隔離すべき患者を発見できることにはなる
ただし、発症前から感染性があり、確定時は感染性が低下している
抗体検査の結果から、実際の感染者は2倍くらいあった?(それでも感染者はまだまだ少ない)
PCRの態勢を整える
病院の態勢を整える
指定機関以外でも診れるよう
(東京以外では?)感染症者が少ないので、医療従事者が休める(忽那先生も久しぶりで年休をとったと)
第二波は今後来ると思われる
笠原先生から
・奈良医大は150床用意するよういわれていた
・軽症は他の医療機関に入院して、医大は重症者のみに特化したい
当県でも重症者は大学病院に救急搬送できることになっている(実際に当院から送った)
忽那先生が自分で言っていたが、発言内容はとても標準的常識的なもの 治療薬に関しては、実際に多数の患者を扱った病院での評価で、なるほど実際はそうなのかと納得した(笠原先生はファビピラビルを押していたが?、忽那先生は評価していない)
忽那先生が、自分が奈良市立病院感染症科の初代医長だったと自慢げに?言ったが、笠原先生はあっさりスルーしていたのがおかしかった