なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

今どきの心配

2020年07月27日 | Weblog

 4連休だったが、入院は少なかった。初日に当方が86歳男性の誤嚥性肺炎を入院させたが、2日目に1歳半の下痢の小児(その前から小児科外来で診ていた)、最終日の日曜日に下行結腸憩室炎の78歳女性が入院になっただけだった。

 よくこれだけの入院で済んだものと思う。これまでだと10名くらいの入院にはなっていた。コロナが怖くて他の病気にもなれない?。

 連休2日目に、救急隊から発熱・呼吸困難を呈する91歳男性の救急搬入依頼があった。2週間前から発熱・呼吸困難(まだ酸素飽和度は保っていたのだろう)があり、クリニックで往診していた。点滴もしていたようだ。(500mlの点滴ボトルに抗菌薬を混合して入れる先生だった)

 その日呼吸状態が悪化して救急要請となった。救急車内に搬入した段階で心肺停止となって、心肺蘇生をしながらの病院搬入だった。

 気管挿管・人工呼吸を行って、一時的に心拍再開もあったが、またすぐに脈拍触知不能となっていた。結局心肺蘇生が中止されて、死亡確認に至った。

 Autopsy imaging(AI)として頭部CT・胸腹部CTが施行された。頭部CTは特に異常なし。胸部CTで両側肺背側に胸水貯留と浸潤影(無気肺)を認めた。

 内科日直は消化器科医だったが、新型コロナウイルス感染症が心配になって、感染管理ナース(ICN、正確にはCNIC)にコロナウイルスのPCR検査をするべきかどうかと連絡が入った。(今日、そのICNから聞いた)

 ICNとしては、するかどうかは決められない。先生の判断で決めてくださいというしかなかった。PCR係の当方に連絡が来なかったところをみると、とりあえず誰かに訊いてみたかったということかもしれない。

 画像を確認したが、両側肺背側に誤嚥性肺炎を来して、2週間の経過でくすぶった感じで遷延して随伴胸水を伴ってきたものと見える。画像だけでは決められないが、通常の誤嚥性肺炎でいいかと思う。

 当地域では新型コロナウイルス感染症の発症がなく、超高齢者で自宅から出られない患者さんであり、状況的には考えにくい。

 コロナウイルス感染症だった場合は、救急室をいったん閉鎖して少なくとも2~3時間は開けっ放しにして風邪通しを行う。できる範囲で消毒作業になるが、どこまでやるべきか相当もめることになる。

 

 日曜日の日直は神経内科医だったので、腹痛の患者さんは外来看護師さんが気を利かして外科の日直医に回したのだろう(外科で診てもらってくれと言ったのかもしれないが)。下行結腸憩室の憩室に炎症像を認めて、外科の当番医が主治医で入院になっていた。

 

 

コメント
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