なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

プラケニル

2022年09月17日 | Weblog

 好中球減少の87歳はプレドニン30mg/日投与で解熱していたが、好中球減少は変わらなかった。G-CSF製剤(グラン注)で反応したが、休止するとまた好中球は低下した。

 骨髄穿刺で骨髄異形成症候群は否定できないが、積極的に診断する所見はなく、白血病・血球貪食症候群の所見もなかった。

 抗核抗体・抗dsDNA抗体陽性があり、右胸水貯留が漿膜炎の所見とすると、発熱・血球減少もあるのでSLEの分類基準を満たした。

 リウマチ膠原病科の先生に相談すると、SLEでしょうということだった。プレドニン30mg/日は1か月継続して、ヒドロキシクロロキン(プラケニル)を開始することになった。

 眼科(非常勤医)で眼底検査を行って、投与には問題はないとなった。臨時薬としてプラケニルを取り寄せて、200mg/日を開始した。

 血球減少だけが目立つという像もあるそうだ。骨髄像では(G-CSF投与ではあるが)骨髄球系の産生は十分されているが、末梢に出る前に壊れるということらしい。

 右胸膜炎が片側だけだったので、漿膜炎の所見としてどうかと思ったが、片側のみもあるという。プレドニンで軽快消失した点も合うのだった。

 大学病院で引き取るべきでしょうがといわれたが、入院事情が厳しくてともいう。経過をみて、連絡をくださいと言ってくれた。ヒドロキシクロロキンを使用するのは初めてだ。

 

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