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なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

コロナで熱性けいれん~ブコラム口腔用液10mg

2022年09月12日 | Weblog

 土曜日の日直は消化器科医だった。土日の日中は発熱外来として、午前10名・午後10名を5名ずつまとまって来てもらっている。病院の駐車場の発熱外来スペースで、コロナの検査(抗原定性試験)を行っている。

 5歳の男児が発熱で受診した。家族(母と姉)がCOVID-19に罹患していて、濃厚接触者になる。というか、当然うつっていると判断される。

 父親が車に乗せて受診してきていた。車内でけいれんがあり、意識混濁と父親から連絡があった。医師と看護師が外に出て、車に向かった。けいれんは治まっていて、呼びかけると開眼するが、ぼんやりしていた。酸素飽和度は96~100%だった。

 体重は19kgでダイアップ座薬10mgを使用した。使用する直前にまたけいれんがあった。

 消化器科医が、小児科医(73歳)に連絡して指示を訊いた。小児科医は翌日の日曜日は日直に入っていたが、土曜日は当地にいなくて、自宅に戻っていた。ブコラム口腔用液(7.5mg使用)を使うようにといい指示が出た。病院に来てくれることになった。

 小児科医が病院に来て診察した。患児は寝ていたが、呼びかけると開眼(薄目)して年齢を答えた。コロナに伴う熱性けいれん(脳症は否定的)と判断された。

 保健所の届け出て、けいれんが続く時は入院依頼することを伝えた。いったん帰宅したが、またけいれんがあり、小児科医が保健所と交渉して、小児の入院できる病院に搬送することになった。

 

 コロナに罹患した子供がけいれんで入院しているという話は聞いていたが、当院では始めてのケースだった。

 ブコラム口腔用液10mg(ミダゾラム)というものがあるのを初めて知った。ブコラム口腔用液10mg(10mg/2ml/1A)の適応は、てんかん重積状態。1歳未満で1回2.5mg、1歳以上5歳未満で1回5mg、5歳以上10歳未満で1回7.5mg、10歳以上18歳未満で1回10mgを使用する。シリンジ液の全量を片側の頬粘膜に投与(両側の頬粘膜に半量ずる投与も可)する。(要は小児科での使用になる)

 

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