なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

下腿の蜂窩織炎

2022年09月05日 | Weblog

 金曜日の当直は外部の病院から来ているバイトの先生だった。最近夜間は緊急性がなければ、発熱患者さんは翌日の日中に来てもらうことになったので、その旨を伝えた。入院は特になかった。

 土曜日は大学病院外科から来てもらっている先生で、土曜日の日直・当直と日曜日の日直までの担当になる。土曜日の午後に、発熱の83歳男性を入院させたいと連絡がきた。

 新型コロナの検査(抗原定性試験)は陰性で、熱源がはっきりしないという。「脳出血後遺症で臀部に褥瘡があり、褥瘡感染の可能性がある。明らかな肺炎とは言えないが、ちょっとだけ肺炎を疑うところがある。どちらかだろう。」という。尿混濁はないらしい。

 血液培養2セットと尿培養を提出して、セフトリアキソンで開始しておきました、と報告された。意識やバイタルは問題なかった。

 

 日曜日の朝に病棟に電話して、入院後の経過を訊いた。ベテランの看護師さんが出て、解熱してきていて、食事摂取も良好だという。左下腿の発赤・腫脹・熱感がありますよ、と言われた。蜂窩織炎と診断していたのだった。月曜日までの指示(点滴と抗菌薬)が出ていた。病院に診に行かなくてもいいようだ。指示の点滴でお願いしますと伝えた。

 今日病棟で患者さんを診ると、確かに左下腿が発赤・腫脹を呈していた。クーリングしていたので、熱感はかなり取れていた。確かに左下腿の蜂窩織炎だった。

 

 患者さんは脳出血の既往があり、右半身不全麻痺がある。介助で何とか室内歩行はできていたそうだ。通院は脳外科がメインの病院に行っていた。住所からみると、一応当院の診療圏でもあるような町だった。

 蜂窩織炎の左足は白癬症は特にないようだ。明らかな皮膚の傷はなさそうだが、どこから菌が入っただろうか。(今回は)健側の右下腿に皮疹があり、黒色調になっている。発赤・熱感はない。皮膚科のクリニックに通院していたが、最近は行っていない。

 抗菌薬はセファゾリンにして、500mlの点滴は中止した。寝込んでしまうとADLが低下するので、リハビリを入れることにした。

 

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