月曜日に保健所の依頼で、COVID-19の85歳女性の外来アセスメントを行った。3日前の9月23日から発熱があり、翌24日に内科医院を受診してコロナの抗原定性試験陽性となっていた。(ラゲブリオ内服が処方された)
翌日も発熱があったが、アセスメントの日には解熱していた。食事摂取もできて、酸素飽和度99%(室内気)と良好だった。
胸部CTで右肺に一部に新規か陳旧性か判断し兼ねるわずかな陰影があったが、明らかな肺炎とはいえないと記載した。問題は別にあり、6×5cmの胸部大動脈瘤があった。症状はないらしい。
血液検査でDダイマーが10と高値で何だろうかと思ったが、おそらくコロナの問題ではなく、動脈瘤に関連しているのだろう。
認知症があり、アセスメント後には、入院適応がなければケア付き療養施設に入所する予定だった。患者さんはすでに自宅に戻っていった。(入院になりそうな経過やバイタルでないと、担当した感染管理看護師は連絡してこない)
自宅に電話して家族に訊いてみると、胸部大動脈があることはは承知しているという。心臓血管センターのある専門病院を何度か受診していた。手術について説明を受けたが、家族で話し合った結果、手術はしないことになったという。
外来アセスメントでは、胸部CTでたまたま右腎細胞癌が描出されたこともあった。また胃癌と思われる腫瘍と腹腔内リンパ節腫脹が描出されたこともあった。今回はそれらに次ぐ、肺炎以外でびっくりという症例だった。