連・断・続の部屋  

捨てる過去など何もなく、日々の社会との繫がり、自己の活性化、整理のためにつぶやく。

患者家族への説明

2006-04-22 13:45:11 | 健康・病気

内科を専門としているので、病状説明を理解できない患者さんは皆無に近いです。今後の治療を開始し、続行するために、また病状の変化が治療方針に影響してくるときには、患者の説明は当然のことと思っていますし、家族の同伴も求めていきます。「先生におまかせします。」と患者から告げられても、生死にかかわる重さを医師が1人で負う事は、出来ないし、してはいけないと考えて、行動します。

頻繁に説明を求める家族が増えてきて、診療の妨げにさえなってきています。しかも、患者との関係が不明で、説明を求められ辟易する機会が増えてきました。家族の前では、勤務する会社に対しては、患者のプライバシーは、無視しろと迫られている気がします。

”知りたいんだから、聴くのはは当然で、説明を求めるのは権利でしょう”と、患者に同伴してきたことも、説明したいからと連絡して来院したこともない親族の方がです。この方に、対して、貴重な時間を割いて説明する義務が医師にはあるのでしょうか?

初診で、緊急対応可能な計測結果から、入院不可避と、医師が判断し”入院必要です。”と告知した後の、反応ですが、精査の結果を待てずに、いろいろ説明を求められるのには当惑します。最近は、入院期間、入院費用はなどの説明を求められますが、かなり重体で受診され、緊急対応のために、まず入院し、一般状態改善をはかり、平行して診断確定のための検査を進めていく状態で、初診入院必要性の説明短時間後での対応を迫られても、応えられる”診療情報”がほとんど無いのに、説明を強要される辛さに、理解を求めるのは無理なのでしょうか。

24時間は、次の日の活力を回復するための睡眠時間、休息、食事、清潔維持のための時間、患者に接する時間、データを再考する時間、不明なことを追求する時間、新しいことを吸収する時間、

患者家族への説明は、このいずれにも該当しません。現在の制度では、まったく無報酬です。患者への説明と、家族への説明とは次元の違う問題であると認識してほしい。

患者自身への説明は、必要です。病気に向き合い、治ろうという意欲は、病状に好影響を及ぼします。

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1 コメント

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お気持ちよくわかります. (debuta)
2006-06-14 22:18:36
お気持ちよくわかります.
患者から遠い方ほど説明を強要してくることはよく経験いたします.医者には説明の義務があるはずだと義務と権利を振りかざすのですが,患者と同席する家族以外に説明する義務があるのか疑問です.
「非常にセンシティブなことなので御本人の了解が得られれれば説明させていただく手続きをとります」なんていっていますが・・・.
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