連・断・続の部屋  

捨てる過去など何もなく、日々の社会との繫がり、自己の活性化、整理のためにつぶやく。

まもなく発刊:アントラサイクリン薬剤性心筋症

2016-08-14 09:54:53 | 学問
30年以上も要した研究成果が、やっと発刊!(次号:ネットでの閲覧状態)
Noninvasive early detection of anthracycline-induced cardiotoxicity in patients with hematologic malignancies using the phased tracking method
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/cam4.813/epdf
試作機器に10年。
臨床検査を始めてから20年を要したのか!と感慨深いものがあります。
最近10年は、研究、論文執筆から遠ざからずをえない生活環境状況でした。
投稿先からの”reject"にも耐えたのは、研究テーマが全く古くなっていない、むしろ、やっと目が向けられ始めてきた時代を確信したから。

粘りの根源は、
治癒を強く希望した患者の思いに応えられるかもしれないと期待が崩れた。完全寛解、無治療中に発症したした”薬剤性心筋症”の衝撃。
還元されるとは限らない、研究開発に快く応じてくれた患者に応えなければという気持ち。
患者の状態変化に、予定外でも心エコー検査を、快く直ぐに応じてくれた二宮先生。
従来の検査では、重篤になる前の発見は困難と、新らしい検査の開発に、一緒に進めてくれた小岩先生(第一線から離脱したからと共同著者を固執されたました)。

化学療法するから、こんな合併症が発生するんだと非難された故滝嶋教授に対する悲憤。
急性白血病は、治療しなければ必ず死ぬと教科書にさえ記載されているというのにです。

結論は、心筋症のみであれば、心機能に対応した生活レベルを指示し、患者も守ってくれれば、回復、長期生存できるが、白血病が再発すると、心臓は、化学療法により急速に悪化し、または、白血病進展により、生存できません。
治癒のためには、まず優先されるのは、白血病の克服。次いで、合併症対策。
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