家庭裁判所で調停業務を20年間行いましたが調停業務の大半は、当事者の言い分を全て吐き出させる事から始まります。
調停員は、家庭裁判所と云う公の場で愚痴を云える最適な場所でもあります。
愚痴の多くは、他人の悪口、家族の不満、上司の不満、職場環境、健康状態など殆どです。
すべては、他人に聞かれではいけない事ばかりになります。
人の口には戸は立たないと言います。
お喋り好きの人に愚痴や人の悪口を言うと、全てが自分自身の悪評で跳ね返ってきます。
他人の悪口は自分自身の悪口とも言えそうです。
他人の愚痴は、とにかく頷きながら聴いてあげるだけでコメントはいらないのです。
愚痴や悪口を言う人の多くは、心が傷ついているのかも知れません。
その愚痴を優しい眼差しで聴いてあげられる相手が必要です。
心の傷は、「心の薬」でしか効かないのだと思います。
今日は住宅相談で出社しましたが、すべてを肯定的に受け止めます。
聴いてあげることで多くの問題が既に解決できているのです。
ハード的なアドバイスは、スパイスみたいなものかも知れません。
永崎一則氏の著書(写真)も多く読みましたが、賢い人は総じて聴き上手です。