読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

羅生門:DVD

2009年12月18日 20時42分49秒 | ■見る
野村萬斎作の舞台「藪の中」を、かつてDVDで鑑賞し、このブログでも紹介していますが、本作品の粗筋は、この作品と同じです。黒澤明監督の作品は、画面、音楽に始まり、すべてに行き届いた気配りが感じられます。俳優も、何気ない感じなのですが、演じているのに「何気ない感じ」は、実は非常に不自然なことだと気付きました。歩き方、話し方は元より、目線の使い方など、そのすべてに「自然な感じ」を出すのは至難の業であるに違いありません。ちなみに別な映画で、登場人物が山の中で緩やかな坂を下がりながら人を探す時に、その目線の先が地上ではなく空中を見ているのでした。不自然に感じました。
さて、本作の登場人物は、一人ひとりが印象的です。特に、多襄丸役の三船敏郎さんと真砂役の京マチ子さんが凄い。三船さんの精悍な身体と野性味溢れる表情や動作、京さんの情念を感じさせる表情です。また、御子役の女優さんは本当に霊が乗り移っているように感じで怖い。それぞれが凄い演技でした。
本作が、下記のURLで見るとおり、1951年のヴェネチア国際映画祭でグランプリを受賞し、1982年には過去のグランプリ作品中最高の栄誉金獅子賞に選ばれた、とのことですが、練りに練った脚本と、神経が行き届いた演出などの成果であると思います。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/羅生門_(1950年の映画)
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映像:A => オープニングの場面
映像:B => 羅生門の下で、会話する杣売り、旅法師、下人の3人
映像:C => 眠っている多襄丸(三船敏郎)
映像:D => 真砂(京マチ子)
映像:E => 戦っている武士と多襄丸
評価は4です。

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