読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

不思議なキリスト教

2016年09月01日 19時28分29秒 | ■読む
橋爪大三郎、大澤真幸著、講談社現代新書刊
キリスト教は現代世界の政治経済に大きな影響を与えていながら、政教分離の原則あるいは建前によって、その広範な影響力はあからさまになっていません。その本質が何であるのか今まで何冊か読みましたが、分かったような分からないような・・・。本書で、そんなもやもやがすっきりとしました。お二人の対談を収録したものですが、最初から問題意識を持って書籍化する前提の対談は、平易でありながら本質を突いた遣り取りです。キリスト教の母体となったユダヤ教、旧約聖書を同一起源とするイスラム教を中心とした一神教を論じていますが、多神教との関係性も示されています。マックス・ウェーバーがプロテスタントの信仰から資本主義が生まれたという議論の部分は、やはり納得できませんでしたが、その他は非常に明快でした。特に予定説の解説はへぇ~という感じです。難しいことを平易に説明しているお二人にひたすら尊敬の念を覚えました。素晴らしい書籍でした。
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URL => https://ja.wikipedia.org/wiki/橋爪大三郎
     https://ja.wikipedia.org/wiki/大澤真幸
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評価は5です。

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=> カメラまかせ 成り行きまかせ
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