マイケル・サンデル著、早川書房刊
NHKが放映した「ハーバード白熱教室」に触れて感動しました。正義とは何かについて語ることのない現代社会において、何事かが起こった際に言及される道徳や常識だけでは解しかねる疑問を、「正義」という言葉を通して考えることで、全く異なる世界が広がることを発見した感動と驚きは大きく深いものでした。忘れていたもの、あるいは触れてはいけないものとしてある「正義」。今日ではハリウッド映画で見掛けるぐらいでしょうか。
本書は、その白熱教室を元に執筆したとのことで、熟読し改めて感動しました。哲学者達の論を説明しながら、最後に著者の主張を明確に打ち出しています。常日頃感じていた閉塞感が、著者の提示する視点に立つことにより、急に視界が広がった感があります。当たり前に感じていることの背後に潜む普遍的真理とは、人が人として生き社会生活を営む存在であるからこそ地縁、血縁、社会が生きる基盤となっている、ということで、この当たり前の事実が、戦後教育を受けた私たちの世代には明確に分からなかったと感じます。
著者の「それをお金で買いますか 市場主義の限界」を先に読みましたが、本作と問題意識が通底しており、本書の巻末に、その概略が掲載されています。できれば本作を先に読んでからにした方が理解が深まると思います。
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URL => https://ja.wikipedia.org/wiki/マイケル・サンデル
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評価は5です。
※壁紙専用の別ブログを公開しています。
=> カメラまかせ 成り行きまかせ
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NHKが放映した「ハーバード白熱教室」に触れて感動しました。正義とは何かについて語ることのない現代社会において、何事かが起こった際に言及される道徳や常識だけでは解しかねる疑問を、「正義」という言葉を通して考えることで、全く異なる世界が広がることを発見した感動と驚きは大きく深いものでした。忘れていたもの、あるいは触れてはいけないものとしてある「正義」。今日ではハリウッド映画で見掛けるぐらいでしょうか。
本書は、その白熱教室を元に執筆したとのことで、熟読し改めて感動しました。哲学者達の論を説明しながら、最後に著者の主張を明確に打ち出しています。常日頃感じていた閉塞感が、著者の提示する視点に立つことにより、急に視界が広がった感があります。当たり前に感じていることの背後に潜む普遍的真理とは、人が人として生き社会生活を営む存在であるからこそ地縁、血縁、社会が生きる基盤となっている、ということで、この当たり前の事実が、戦後教育を受けた私たちの世代には明確に分からなかったと感じます。
著者の「それをお金で買いますか 市場主義の限界」を先に読みましたが、本作と問題意識が通底しており、本書の巻末に、その概略が掲載されています。できれば本作を先に読んでからにした方が理解が深まると思います。
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