井上ひさし著、新潮文庫刊
井上さんの最初に読んだ著作は「吉里吉里人」でした。長大な作品で、途中から筒井康隆さん風のスラップスティックな展開になり、びっくりした記憶があります。昭和56年のことでした。それから大分後になり、国の減反政策に関心を持った折読んだのが「コメの話」でした。日本の気候風土や、それによって培われた文化を説き示し、日本にとって米作がいかに大事であるかを切々と訴えた著作でした。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/井上ひさし
http://www.komatsuza.co.jp/contents/aboutus/inouehisashi.html
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上記のURLによれば、井上さんの生い立ちは困難で複雑です。一筋縄ではいかない内面世界の持ち主であるようです。また、活動の主戦場は芝居にあるようです。先の「吉里吉里人」にしても本作品にしても、話のテンポに緩急があり、佳境に入った時の展開の早さはあっけにとられる程です。
さて、本作は、狸が主人公で、人間の娘と結ばれたいが為に狸の世界の(いわば)東京大学に入り、正一位の位を取るために様々な冒険をする、という、いわばハリーポッターの世界に相通じる物語です。井上さんに独特なのは、単なる与太話を、様々な知識を総動員してもっともらしい話に仕立て上げている点にあると思います。おそらく、粗筋を書いたたならつまらない作品ではないでしょうか。読んでどうというご利益が無いのがご愛敬。「くすっ」とする場面が数限りなくあります。おそらく、こうしたナンセンスな話が好きな人にはたまらない作品であると思います。
評価は4です。
井上さんの最初に読んだ著作は「吉里吉里人」でした。長大な作品で、途中から筒井康隆さん風のスラップスティックな展開になり、びっくりした記憶があります。昭和56年のことでした。それから大分後になり、国の減反政策に関心を持った折読んだのが「コメの話」でした。日本の気候風土や、それによって培われた文化を説き示し、日本にとって米作がいかに大事であるかを切々と訴えた著作でした。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/井上ひさし
http://www.komatsuza.co.jp/contents/aboutus/inouehisashi.html
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上記のURLによれば、井上さんの生い立ちは困難で複雑です。一筋縄ではいかない内面世界の持ち主であるようです。また、活動の主戦場は芝居にあるようです。先の「吉里吉里人」にしても本作品にしても、話のテンポに緩急があり、佳境に入った時の展開の早さはあっけにとられる程です。
さて、本作は、狸が主人公で、人間の娘と結ばれたいが為に狸の世界の(いわば)東京大学に入り、正一位の位を取るために様々な冒険をする、という、いわばハリーポッターの世界に相通じる物語です。井上さんに独特なのは、単なる与太話を、様々な知識を総動員してもっともらしい話に仕立て上げている点にあると思います。おそらく、粗筋を書いたたならつまらない作品ではないでしょうか。読んでどうというご利益が無いのがご愛敬。「くすっ」とする場面が数限りなくあります。おそらく、こうしたナンセンスな話が好きな人にはたまらない作品であると思います。
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