読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

北京旅行:その09:現地ガイドの実態

2010年07月22日 18時09分37秒 | ■旅する
ガイドのRさんは、小太りで禿げており、非常にエネルギッシュな感じがしました。日本語が上手ではなく、しかも聞き取り難い位に小さな声で話します。社内のマイクで話していても、聞き取り難いぐらいでした。その理由は3日目ぐらいに判明しました。
彼は、小学2年の時に日本語を学ぶように他の生徒1名と供に命じられだのだそうです。「好きで学んだ訳では無い」とはっきりと言っていました。恐らく、中国政府が見所のある子どもを選んで、世界の言語を学ばせるのでしょう。その成果を生かして、現在は国営企業に勤め、現地ガイドとして働いているのでした。
家族は北京工科大学を卒業した奥さんと男の子が一人いますが、Rさんの稼ぎが良いので、奥さんは専業主婦として、夫と子どもために家事に勤しんでるとのことでした。Rさんの年収を聞いてびっくりしました。日本円に換算して600万円だそうです。Rさんの説明では、日本と中国では物価に8倍の開きがあるので、日本での収入に換算すると、5,000万円弱、ということになります。彼自身、「自分の年収は、中国では中位」と言っていました。
さて、そんなRさんが、いつも、ペットボトルのような透明のビンを首からぶら下げているので、何であるかと尋ねました。それは、菊の花と何とかというマリモのようなもので漢方薬なのだそうです。その漢方薬にお湯を入れて、水代わりに飲むと、声がつぶれにくくなるのだそうです。
以前、声が出なくなって、しばらくガイドを出来なくなり非常に困ったので、それ以来、この漢方を愛飲しているのとのことでした。Rさんは歩合の給与体系らしく、声が出なくなると、商売が上がったりなのでしょう。それで、漢方を飲みつつ、声を張り上げないようにしているのだと理解しました。
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ちなみに、Rさんの話では、中国国内には日本語の通訳が5万人程度いて、その内の2万人位が観光ガイドの国家資格を持っているのだそうです。この資格を持っている人は、毎年末に試験を受けなければならないとのことでした。
そんな、最低必要限の説明を、小さい声でボソボソとしているRさんに、ツアーの参加者の殆どが不満を持っていましたが、心優しき(弱き)私達日本人は、面と向かって苦情をとうとう言わずじまいでした。
ちなみに、Rさんの話しによれば、ツアーの採算が悪くなっているとのことでしたが、これは、中国元が円に対して強くなってきたので、今の日本のツアー代金ではもうけが薄くなってきているということだと思います。そういえば、最近の中国パックツアーの料金が上がっているように感じます。

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