ヘッジファンド Ⅰ

セバスチャン・マラビー著、楽工社刊
近年の世界経済は、悪辣なファンドの暗躍によって一国の経済が左右される、という印象を持っていました。そして、ファンドというものがどのようなもので、どのような手法に依って利益を得ているのかに興味を持ち本書を手に取りました。
話は1950年代に、世界初のヘッジファンド・マネジャーとなったアルフレッド・ウィンスロー・ジョーンズの活躍から始まります。更に、その抜群の実績の遺髪を継ぐ男たちが紹介されていますが、どのような手法で利益を得るようになったかを解説しています。登場する男たちの個性と哲学は、経済学が前提とする合理的な市場の原理原則の例外、あるいは矛盾を突いた手法を編み出し、次第に高度な手法に変化して行く道筋を描いています。
ショート・ロングなどの分かり難い言葉が多用されており、私が十分に理解できたか自信がありませんが、大筋では理解したように思います。また、株式、証券、先物、通貨などのあらゆる分野の金銭が絡む取引であれば、利益を生む可能性が有り、人が気付かない、あるいは手の届かない手法により莫大な利益を得る事が可能である理由が、本書により理解出来ます。
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ＵＲＬ => http://ja.wikipedia.org/wiki/ヘッジファンド
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評価は４です。