角田光代さんの原作を読んでいるので、どのように映像化しているのかに、非常に興味を持ちました。原作は、ある家族のそれぞれ、その祖母とある女性の一人称で語り継がれた、その辺に転がっていそうな家族の肖像、とでも言うべき内容でした。何とも救いのない「ゲロゲロ」という感じの、しかしながら不思議に読後感が悪くないものでした。それを、映画にするには、いくつかのハードルがあったと思います。一人称の物語をどう統合するのか、覚束ないそれぞれの心象風景をどのように映像化するのかなどです。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/空中庭園_(映画)
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しかし、結論として、実に見事に映像化しており、しかも、原作より明確に家族の存在感を鮮明に描いていると感じました。
登場人物は、娘がデートする相手の男が大幅に変えられていますが、これは物語の展開上、見事な修正です。その他の登場人物やエピソードや語りが、原作に忠実で、必要な範囲で挿入されています。だから作品の本質を失わずに、結構複雑な内容を的確に伝えています。脚本も手掛けた監督の力が大きいと思います。
出演者は、主演の小泉今日子さん初め、皆さんしっかりと演じていて破綻がありませんでした。私は特に長男役の広田雅裕さんと、おばあちゃん役の大楠道代が良かった。ネットで調べたら広田雅裕さんは広田玲於奈さんの長男であるとのこと。何となく品があって良い雰囲気でした。
大楠道代さんは、かつて安田道代の名前で映画などに出演した方で、大変に切れのある美貌の女優さんでした。久し振りにお顔を拝見しましたが、市井の垢にまみれた、業の深い母親役を見事に演じています。こうした生きてきた重さを感じさせる俳優に出会うと、心から尊敬の念を覚えます。本作を引き締める重要な役割を果たしています。
評価は5です。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/空中庭園_(映画)
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しかし、結論として、実に見事に映像化しており、しかも、原作より明確に家族の存在感を鮮明に描いていると感じました。
登場人物は、娘がデートする相手の男が大幅に変えられていますが、これは物語の展開上、見事な修正です。その他の登場人物やエピソードや語りが、原作に忠実で、必要な範囲で挿入されています。だから作品の本質を失わずに、結構複雑な内容を的確に伝えています。脚本も手掛けた監督の力が大きいと思います。
出演者は、主演の小泉今日子さん初め、皆さんしっかりと演じていて破綻がありませんでした。私は特に長男役の広田雅裕さんと、おばあちゃん役の大楠道代が良かった。ネットで調べたら広田雅裕さんは広田玲於奈さんの長男であるとのこと。何となく品があって良い雰囲気でした。
大楠道代さんは、かつて安田道代の名前で映画などに出演した方で、大変に切れのある美貌の女優さんでした。久し振りにお顔を拝見しましたが、市井の垢にまみれた、業の深い母親役を見事に演じています。こうした生きてきた重さを感じさせる俳優に出会うと、心から尊敬の念を覚えます。本作を引き締める重要な役割を果たしています。
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