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島田裕巳著、新潮新書刊
近所に創価学会に加入している方がいる。たまの夜、沢山の乗用車がそのお宅に駐車しており、ご本人に聞いたところ、定期的に会合を開いており、自宅を提供しているとのこと。その方は、政治経済の動きに詳しく、地域の定例会で解説してくださることも度々だ。大分前に、そのお宅にお嫁に来た奥さんとお話しする機会があり、嫁いでから創価学会の活動に参加したそうだが、今では熱心な会員で、池田大作氏を深く尊敬しているとのことであった。
共産党と公明党の地方議員は、党の方針に従い、全国の地方議会で同一の質問をしているそうだ。試しに、地方議会の同党所属議員の質問項目をネットで検索すると、全く同じような質問が全国でされている。選挙では、両党の関係者の票は確実に読めるとのこと。
共産党の勢力は衰退の一途を辿っているが、公明党は創価学会が支持組織で、確実な票田を元に効果的な当選を果たしており、国政では、政局に大きな影響力を持っている。過去の国民へのばらまき政策など、感心しない政策を提案しているが、今回のコロナによる生活支援策として国民一人当たり10万円の政策実現に大きく寄与するなど、国民の目線に立った政策提言を行っている。
現実的に「創価学会=公明党」と誰もが分かっていて、ちょっと不安を覚えるが、現実的に政治の大勢を決する程の力を持たず、自民党の暴走を抑止する働きを期待している結果が現状だろうか。
こうした様々な印象と感覚を持ちながら、創価学会の実態がまったく分からずに興味があったので本書を手に取った。下記URLによれば、著者はオウム事件の際に、見当違いな論を展開して自滅してしまったようだが、本書では、事実に即しながら、妥当な推測を交えて、創価学会の実像を提示している。特に、創価学会の成立と構造、辿った活動の経緯と挫折、池田大作氏への個人崇拝の実態など、主要な論点が網羅された良書だろうと感じた。本書で創価学会の輪郭を理解したように思う。
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○創価学会 => https://ja.wikipedia.org/wiki/創価学会
○島田裕巳 => https://ja.wikipedia.org/wiki/島田裕巳
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評価は4です。
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