読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

台湾紀行:その41:タロコ(太魯閣)峡谷の驚異

2008年09月12日 07時32分04秒 | ■旅する
いよいよ4日目の観光が始まりました。今日は「タロコ峡谷」の観光です。花蓮から30分程北上して、大きな川にぶつかると、バスはそこから左手の山へ向かって進みます。川沿いに作られた道路は幅が広く、日本の観光地の道路とさほど違いはありません。しかし、次第に、川の両岸が切り立ち険しくなるに従い、日本の観光地とはスケールが異なる、大峡谷が姿を現してきました。写真の「A」のような巨大な屏風岩が続くのでした。写真「B」は、また異なった場所のトンネルから撮ったものですが、岩肌を見ると、大理石の縞模様がはっきりと見えると思います。この大理石は大変硬いそうで、永い永い年月の間に水が削り取って、この峡谷ができあがったことを実感しました。
写真「C」は、タロコ峡谷の最上流部で、日本が統治時代に築いたダムだそうです。また写真「D」は、そのダムの付近から、更に上流側に広がる山並みです。そのまま道を進むと台湾島西側の台中市の北部に抜ける縦貫道路になっていますが、私達は、そこから引き返しました。
このタロコ渓谷の名前は、先住民族のタイヤル族の族長の名前から来ているそうですが、北海道の層雲峡の規模を大きくしたような感じでしょうか。とにかく、その巨大さと、大理石が削られて出来た層に、膨大な時の流れを感じて気が遠くなりました。なぜならば、大理石は石灰石が地下でマグマの熱により変質したもので、その石灰石は、貝や珊瑚が海中で堆積して出来たもの。だから、この峡谷は、かつては、浅めの海で、多くの貝や珊瑚が何十メートル何百メートルも、あるいは何キロメートルも堆積した。その後の地殻変動で、地中深く潜り込み、マグマの熱で変成し大理石となり、やがてまた地殻変動によって地表に出て来た。山となった大理石は、空から降り注ぐ水によって、気の遠くなるような長い時間の末、今のような姿になるまで削り取られた。本当に驚きです。私は何億年もの時の化石を目撃しているのですから。

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