山本周五郎著、新潮文庫刊
敬愛する山本周五郎の著作を久し振りに読み返しました。17篇の短編集で、昭和20年前後の作品が多く収録されています。取りようでは、戦前の封建制度や軍国主義に染め上げられた、或いは、女性に過度な負担を強いる視点から描かれていると解釈するかも知れません。しかし、解説で述べられているように、周五郎は、人の生きるべき姿を、時代劇に仮託して描いているに過ぎません。時代とともに人々の価値観やライフスタイルが変わっても、世の片隅にあって誠実に、覚悟を持って生きる人々を描いて周五郎は秀逸です。だから、四度目の読み直しであっても新たな感動を覚えるのだと思います。未だに未熟な私の来し方を振り返れば、難しい判断の場面でより辛い道を選ぶ傾向があったのは、周五郎の作品に感銘を受けた影響があったのかも知れません。
本書は、著者の初期の名作である日本婦道記に含まれるべき作品群との事ですが、その幾つかは、拙い、とも思える作品もあります。しかし、生き方を振り返えさせられる、そして、目の前に主人公の気高い姿が思い浮かべるほどのリアリティを感じる佳作が多く含まれています。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/山本周五郎
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評価は4です。
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敬愛する山本周五郎の著作を久し振りに読み返しました。17篇の短編集で、昭和20年前後の作品が多く収録されています。取りようでは、戦前の封建制度や軍国主義に染め上げられた、或いは、女性に過度な負担を強いる視点から描かれていると解釈するかも知れません。しかし、解説で述べられているように、周五郎は、人の生きるべき姿を、時代劇に仮託して描いているに過ぎません。時代とともに人々の価値観やライフスタイルが変わっても、世の片隅にあって誠実に、覚悟を持って生きる人々を描いて周五郎は秀逸です。だから、四度目の読み直しであっても新たな感動を覚えるのだと思います。未だに未熟な私の来し方を振り返れば、難しい判断の場面でより辛い道を選ぶ傾向があったのは、周五郎の作品に感銘を受けた影響があったのかも知れません。
本書は、著者の初期の名作である日本婦道記に含まれるべき作品群との事ですが、その幾つかは、拙い、とも思える作品もあります。しかし、生き方を振り返えさせられる、そして、目の前に主人公の気高い姿が思い浮かべるほどのリアリティを感じる佳作が多く含まれています。
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