夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

一年中 春で秋、ときどき夏  いすみ市岬町

2010年12月13日 12時56分22秒 |  岬な日々


昨日、チビ太はお腹の調子が悪くってあまり食欲がなかったのですけど、おいちゃんの食生活をきちんとしなきゃいけない。気を抜くと、おいちゃんいつまでも食べないでコンピュータとかいうものの前でカチャカチャやっているのです。
なので、お昼を近くのプリムローズに誘いました。

散歩のご褒美。
最初の出だしは、豪華絢爛。
満開の山茶花ね。



冬とはいえここ房総では薄日が差して、そんなに寒くない。
やっぱり、ここに越してきたのはおいちゃんにしては正解。
だって、最初は山を探していたそうなんです。
人里離れた雪の中、、、、
きっとおいちゃんは雪女を待ち続けて、今頃は冷凍雪爺になっちゃっているでしょうね。

房総は暖かい。
単にイメージの問題じゃないんです。
ほれ、、、その証拠をお見せしましょう。

どんな図鑑を見ても、ホトケノザは春先から初夏の間に咲くって、書いてありますけど、こちらでは年中咲いている。



春の七草のホトケノザ。
でも、七草の仏の座は、こっち。
コオニタビラコ  
あっちはシソ科。七草の方はキク科。
あっちは食べられないから要注意ね。
これもおいちゃんの好きな花の一つ。



これも親戚ね



春といえば、ここには紹介しないけど菜の花もばっちり咲いていますよ。
もっともこれはどうも、頭の弱い菜の花かも、、、

それにしても、
詰草だって咲いているし



蒲公英だってさいている。花もたくさんあったけど、今日はこっちね。
だってチビ太これ飛ばすの大好きだもん。



タンポポの小っちゃいの、、、なんていっちゃいけないね。
ノゲシ。
花の方はトップを見てね。
おいちゃん花も、花穂も大好きなんだ



こっちは、チビ太が花をくっつけすぎると痛い痛いになっちゃう。



枯れる枯れるっていいながら、いつになったら枯れるのでしょうね。。。



花より団子



鳥さん、鳥さん、、
赤い実がなったよ。
食べにおいで。
おいちゃんが、カメラを構えて待っているから。



初雪や水仙の葉のたはむまで

2010年12月13日 12時01分26秒 |  気になる詩、言葉


初雪や水仙の葉のたはむまで
               松尾芭蕉


岬の家の周りを歩いておりますと、風に乗ってふっと水仙の香がしてきます。
房総の雪のない地帯ですけど、水仙、、、雪中花、見事に咲きだしています。
この時期の水仙はまだ小ぶり。
でも、そっと切って水に挿してやると、その凛とした姿が何ともいえず美しい。
もう少しすると水仙が大きくなってしまいますので、水盤においてもバランスを崩してしまう。丈を詰めるためのあの手この手、そこまでやる必要ありかなって思ってしまいます。


以前、加賀千代女

水仙の香やこぼれても雪の上

をご紹介しました。


そして、松尾芭蕉

其のにほひ 桃より白し水仙花


また、もう一つ千種有功の千々廼屋集から

ふりかくす雪うちはらひ仙人(やまびと)の
       名もかぐはしき花を見るかな


もご紹介しておりました。

芭蕉にも冒頭に紹介した、雪と水仙の絡んだもので

初雪や水仙の葉のたはむまで

というのがあり、
水仙は古くから雪とのただならぬ関係を見られていたのでしょうね。
水仙の白と雪の白ということもありましょうけど、雪の降るような寒い冬に凛として咲いている水仙の姿が心に強く刻まれるのでしょうか。

房総は雪は降りません。
降ってもちらちらで、グランドカバーにはなりえない。
この辺の水仙は雪を知りません。
その代わり、心持たおやかに、すこし優しく綻びて、香を風に載せています。
それでもあの毅然として立っている姿には変わりがありませんね。