
歸去來兮 田園將蕪胡不歸
既自以心爲形役 奚惆悵而獨悲
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歸去來兮(かへりなん いざ)
田園將(まさ)に蕪(あ)れなんとす
胡(なん)ぞ歸らざる
既に自ら心を以て 形の役(えき)と爲し
奚(なん)ぞ 惆悵して 獨り悲しむ
はよ家に帰らんば 田んぼも畑も荒れてしまいよる
自分の気持ちを形のために犠牲にして 一人でめそめそしとってもいけんじゃろう
。。。。
陶淵明の有名な歸去來兮辭ですよね。
これは前文(序)があり、この詩自体も、ずいぶんと長い詩です。
形ばかりで実のない役人生活に無理に自分を合わせていることに絶望し、家に帰ろうと述べている詩。序にはその辺が述べられています。
そのうち、気力がありましたら、序と全文をご紹介したいですけど、今はここまで。
いすみ(岬)にはもう一月以上も来ていませんでした。
昨夜、こちらに来て、のんびりとベッドに横たわり、体だけでなく、心まで広くなるような気がします。東京の生活が陶淵明のような自分を無理に何かに合わせているということではないのですけど、やはり自然の中にいるという気分がなにか心をくつろがせるのでしょうね。
母が、新聞の記事を音読しようとするので、それぐらいなら、せめてもっと美しい文章をば読み給えと、陶淵明さんを渡しました。
でも、母は興味がなかったようです。仕方なく、私が音読とやらしてみました。
帰去来辞……素晴らしいけど長かったです。その内、読まないでスラスラ口から出てくるようになったらと思いますけど…………七代生まれ変わっても、私には無理でしょう。
雲無心以出岫 雲は無心にして以て岫を出で
鳥倦飛而知還 鳥の飛ぶに倦みて還るを知る
景翳翳以将入 景は翳々として以て将に入らんとし
撫孤松而盤桓 孤松を撫して盤桓す
いすみから出たり入ったりする兄者の生活そのままですわね。
鳥はいないわけじゃなかったですけど、数量的には少なかったですね。
帰りに国吉から木更津東に抜けるのを養老を掠めるようなルートをとりましたけど、山はもみじだんべ、、、でかなり色がついておりました。
先週の日曜日の箱根はまだまだでしたね、、、
それにしても、帰去来を音読!
すご~~い。
ぜひ聞かせてください。
残念ですね。
中国の方にぜひとも音読して頂きたいものですわ。
長崎には曲を歌うサークルがありましたよ。
メンバーの一人が、私たちの漢文の先生でときどきうなってくれました。